イチョウ科イチョウ属
漢字:銀杏
漢名:公孫樹
名前の由来:
葉の形が水かきを持つ鴨の脚に似ており、宋時代の中国名「鴨脚」を「ヤーチャオ」と聞き転訛した説あり。
漢字「銀杏」は、種子が銀(白)色で、外種皮が杏(あんず)に似ている。
漢名「公孫樹」は、中国での当て字、孫の代にならないと結実しないことから。
樹形:落葉高木
葉:互生(長枝)、輪生(短枝)
花:雌雄異株、無花被花(萼と花冠なし)、短枝に束生
花期:4~5月
種子:銀杏(胚珠が成長したもので種子であり果実ではない)
種期:10~11月
備考:
中国原産。
起源は古生代にさかのぼり、「生きている化石」といわれる。
葉脈は途中で二股に分かれて広がる「ニ叉状脈(にさじょうみゃく)」。
種子は臭気の強い外種皮につつまれ、取り除くと堅い殻(内種皮)の銀杏があり胚乳は食用。素手で触るのは注意が必要。ウルシ科の植物にかぶれる場合、かぶれる可能性あり。
内種皮を取り除いた種子は生薬の「白果仁(はくかにん)」と呼ばれ、咳止めや痰切りに用いた。
一度に大量のギンナンを食べると、ビタミンB6欠乏症で、嘔吐、下痢、呼吸困難を起こす場合あり。
燃えにくく火災に強いが、過湿な土に弱い。
コケ植物やシダ植物と同様に精子で受精する。
材は白く美しく、ソロバン玉、木魚、碁盤、漆器の木地、まな板に用いる。
<雌雄の違い>
落葉した時の短枝の芽で比べる方法
雄木は膨らんでいる。雌木は小さく尖っている。