クスノキ科クロモジ属
漢字:油瀝青
名前の由来:
アブラ「油」+チャン「瀝青(れきせい:タールやピッチ等黒色の粘着性のあるものの総称)」
果実や樹皮に油分が多い。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:雌雄異株、雄花は淡黄色、雌花は緑黄色
花期:3~4月
果実:液果、黄褐色、種子は赤褐色
果期:9~10月
備考:
種子に油が多い。絞って灯明油(とうみょうあぶら)(神仏に供えるともしびの油)や頭髪油に用いた。枝にも油が多く、生木(なまき)でもよく燃える。
枝葉に、クロモジ、ダンコウバイ、ヤマコウバシに似た芳香あり。
株立ちになることが多い。
葉柄は赤みを帯びて目立つ。
細長い幹は材のしなりとねじれ強さから、杖や輪かんじき、縄代わりに用いた。
<ダンコウバイ、クロモジ、ヤマコウバシとの違い>
開花時期 | 花序 | 葉 | 冬芽 | |
アブラチャン | 葉の展開前 | 短い柄あり | ヤマコウバシより厚く、先端が尖り、葉柄が長く赤い | 混芽ではない |
ダンコウバイ | 葉の展開前 | 無柄 | ‐ | 同上 |
クロモジ | 葉の展開と同時 | ‐ | ‐ | 同上 |
ヤマコウバシ | ‐ | – | アブラチャンより薄く、先端は鈍頭、葉柄は短く赤くない、葉裏がやや粉白色 | 花と葉の両方が入る混芽 |