【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

ケンポナシ Hovenia dulcis

クロウメモドキ科ケンポナシ属
漢字:玄圃梨
名前の由来:肥大して曲がりくねった果柄の形が、人の手の腫れぼったい、曲がった指のように見えることから、「手棒(てんぽ)」と呼ばれ、梨のような味がすることから「手棒梨(てんぽなし)」が転訛した説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生(「コクサギ型葉序」になる場合あり)、不ぞろいなやや粗い鋸歯、葉の基部から3つに分かれる葉脈があり両側脈が縁に出ている、葉柄上端(葉脚基部)に見立たない腺体あり
花:両性花、集散花序、緑白色、虫媒花
花期:6~7月
果実:核果、球形(7~10mm)、紫褐色、動物(鳥や哺乳類)散布
果期:9~10月
備考:[1-1877][1694][2-508P][330P][上172][2-133P, 136P]
果実は食べられないが、肥大した果柄(果軸)は梨に似た甘味があり食べられる。落下したばかりの果柄は少し渋味があるが、何回か霜にあたると水溶性タンニンが不溶性に変化するため渋味がなくなる。
葉に舌の甘味の鍵穴を塞ぐ甘未阻害物質の配糖体(ホタロシド)があり、一度口にすると約30分間甘味を感じなくなる。
材は色合いや木理の感じからヤマグワやセンダンの模擬材として、建築、洋家具、器具、楽器、彫刻などに用いた。
果柄を生薬名「枳具子(きぐし)」と呼び、解毒や止嘔、通便や二日酔いに用いた。樹液は「枳具子汁(きぐしじゅう)」と呼ばれ煎じてワキガの治療に用いた。
大手メーカーから市販されているフラボノガムには、息をスッキリさせる目的で「ケンポナシ抽出物」が配合されている。

ケンポナシ
20230702_高山・市民の森
ケンポナシ
20230702_高山・市民の森
ケンポナシ
20230702_高山・市民の森
ケンポナシ
20251029_寸又峡
ケンポナシ
20251029_寸又峡
ケンポナシ
20251112_寸又峡