クロウメモドキ科ケンポナシ属
漢字:玄圃梨
名前の由来:枝分かれしたデコボコの果柄を手を患った状態の「手棒(てんぼう)」に見立て、梨のような味がすることから「手棒梨(てんぼうなし)」が転訛した説など諸説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、集散花序、緑白色
花期:6~7月
果実:核果、紫褐色
果期:9~10月
備考:
果実は食べられないが、肥大した果柄(果軸)は梨に似た甘味があり食べられる。落下したばかりの花柄は少し渋味があるが、何回か霜にあたると水溶性タンニンが不溶性に変化するため渋味がなくなる。
葉のつき方が「コクサギ型葉序」になる場合あり。
葉脚は円形で両側脈が縁に出ている。
葉に舌の甘味の鍵穴を塞ぐ甘未阻害物質の配糖体(ホタロシド)があり、一度口にすると約30分間甘味を感じなくなる。
果柄を生薬名「枳具子(きぐし)」と呼び、解毒や止嘔、通便や二日酔いの薬に用いる。樹液は「枳具子汁」と呼ばれ煎じてワキガの治療に用いる。
大手メーカーから市販されているフラボノガムには、息をスッキリさせる目的でケンポナシエキスが配合されている。