マメ科ネムノキ属
漢字:合歓木
名前の由来:
暗くなると小葉群が葉をたたんで垂れ下がり(就眠運動)、眠るように見える。
「合歓木」は、「歓びが合わさるのでめでたい木」という中国名「合歓」に由来。
<就眠運動>
1日の中で葉が開閉したり、上下に動いたりすること。
葉のつけ根にある小葉沈が蝶番(ちょうつがい)の役割をするためで、昼間は水分をたくさん含んで葉が広がり、夜には水分が欠乏して葉が閉じるという細胞の膨圧変化による。
樹形:落葉小高木
葉:互生、2回偶数羽状複葉、葉脈の位置が真ん中でなく偏っている
花:両性花、頭状花序、淡紅色、花弁なし
花期:6~7月
果実:豆果、褐色
果期:10~12月
備考:
10本の雄しべは、花糸が3cm以上の長さがあり、上半分が淡紅色で目立つ。
花は暗くなると咲いて夜行性の蛾を集め、翌日にしぼむ。
冬芽は「隠芽(いんが)」で、葉痕に隠れていて見えない。
生薬で樹皮を乾燥させたものを「合歓皮(ごうかんひ)」、花と蕾を「合歓花(ごうかんか)」と呼び、強壮、鎮痛、利尿、駆虫薬、打撲、捻挫などに用いる。
若芽は茹でて食用にされた。
材は加工が容易なため、器具材や桶、屋根板に用いた。
地震を予知する働きがあるといわれる。根の先端の生長点が地震の前に起こる地層の歪みによって発生する電流を感じて、ネムノキの生体電位が変化する。