アケビ科アケビ属
漢字:木通/通草
名前の由来:
果実が紫色に熟し、縦に割れて大きく口を開けた形から「開け実」説、
「開けツビ(女性の性器の古語)」による説など諸説あり。
漢字「木通」は、蔓の木口から息を吹き込むと反対側に抜けるように道管が太い。
樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
葉:互生、5出の掌状複葉
花:雌雄同株、淡紫色(萼で花弁なし)、虫媒花
花期:4~5月
果実:液果、薄紫色、種子は褐色~黒褐色
果期:9~10月
備考:
白い果肉は甘くて美味しいが、種が多い。
アケビの柔らかい新芽は天ぷらや胡麻和え、マヨネーズ和えにする。
種子には脂肪の多いエライオソームという付属物(カタクリやスミレなどの草本に多い)があり、アリが好む。アリは、鳥類などが排出した糞から種子を巣に運び、エライオソームを食べた後で種子を外に棄て、種子散布を広げる。
蔓(茎)を乾燥したものは生薬の「木通(もくつう)」、実を乾燥したものを「木痛子(もくつうし)」と呼び、利尿、鎮痛、通経などに用いた。
蔓は、薪や柴の結束に用いたり、編んで篭を作る「あけび細工」に用いる(より柔軟で強靭なミツバアケビの蔓がよい)。