キク科タンポポ属
漢字:西洋蒲公英
名前の由来:
「セイヨウ(西洋)」は、ヨーロッパ原産。
「タンポポ(蒲公英)」は、花の蕾を「鼓(づづみ)」に見立て、鼓を叩く音で「タン、ポ、ポ」説など諸説あり。
葉:
花:頭状花序、黄色
花期:3~9月
習性:多年草
備考:
食べられる。
民間薬として健胃、整腸、解熱、発汗、催乳に用いられた。
<在来種との違い>
在来種は、総苞片が瓦状に重なり合う。
外来種は、総苞片がくるりと反り返る。
セイヨウタンポポと在来のタンポポの交雑により雑種も存在する。
<在来種との生態的な性質の違い>
・春だけでなく、夏から冬も開花結実し、多数のタネをつける。
・タネは在来種に比べて軽く、遠くまで飛ぶ。
・タネの発芽温度は幅広く、いつでも発芽できる。
・成熟が早く、小さな個体でも開花する。
・一年を通じて葉を広げ、光合成を行う。
・染色体数の面で3倍体である。
・無融合生殖によってタネをつくる。
→ 外来種は、都会のような環境で有利。
在来種(自家不和合性)は、自然度の高い環境で有利。
<無融合生殖(無性生殖の一型)>
雌しべの体細胞が減数分裂や受精という過程を経ず、そのまま育って種子になる。
種子やそれが育った娘植物は、完全に親と同一な遺伝子をもつ「クローン」。
[利点]
受粉が不要。
増殖スピードが、有性生殖に比べて2倍(子を産む雌のみ)の速さ。
[欠点]
病気が流行したり環境が変化した場合に同じ運命をたどることになり、全滅の危険性が高い。