基本情報
- 学名:Mallotus japonicus
- 科名・属名:トウダイグサ科アカメガシワ属
- 漢字名:赤芽柏
- 別名:ゴサイバ(五菜葉)、サイモリバ(菜盛葉)
名前の由来
- 「アカメ(赤芽)」は、新芽が赤い
- 「ガシワ(柏)」は、カシワの葉のように、葉を食べ物の器にして神前に供えたり、団子を包んで蒸したりした
生育地
- 伐採跡地や崩壊地、林縁などの明るいところに多い
樹形
- 落葉高木
- 成長が早い
樹皮
- 灰褐色、縦に浅い裂け目がある
葉
- 葉序:互生
- 葉形:卵形または広卵形、不分裂または3浅裂(幼木が多い)、葉身長10~20cm
- 葉縁:全縁(幼木は鈍鋸歯がある場合あり)、やや波打つ
- 葉脈:3行の掌状が目立つ
- 質感:薄く柔らかい
- 葉柄:5~22cm、赤みを帯びる
花
- 性: 雌雄異株
- 花序:枝先に円錐花序、長さ7~20cm
- 花被:単花被花(花冠なし萼のみ)
- 雄花:苞のわきに数個ずつつき、萼は淡黄色で3~4裂する、雄しべ多数、花糸は長さ約3mm
- 雌花:苞のわきに1個ずつつき、萼は2~3裂する、雌しべ1個、花柱は3~4個で、乳頭状突起が密生、乳頭状突起は紅色から黄色になる
- 開花期:6~7月
- 送粉方法:主に風媒、虫媒もあり?
果実
- 種類:蒴果、熟すと3~4裂し、3~4個の種子を出す
- 形:扁球形、直径約8mm、刺状突起が密生
- 色:褐色
- 成熟期:9~10月
種子
- 数:3~4個
- 形:扁球形、直径約4mm
- 色:黒色
- 散布方法:主に鳥散布、重力散布または種子表面の脂肪体(エライオソーム)によるアリ散布もあり?
冬芽
- 裸芽
- 灰色~褐色の星状毛が密生、頂芽は大きく長さ1~1.3cm、側芽はまるくて小さい
葉痕
- 形:円形で大きい
- 維管束痕:多数
用途
特記事項
- 新芽が赤色
- 新芽は赤いが、赤いのは若葉そのものではなく、若葉の表面に密生している星状毛。赤色はアントシアニンで、有害な紫外線を吸収して未発達な葉の細胞を保護している説と、葉を食べる虫にとって忌避物質として働く説がある。
- 花外蜜腺
- 葉身の基部に2個の蜜腺があり、夏頃まではこれを舐めにアリが来ている。アリは蜜が欲しいから、花外蜜腺に近づく昆虫は追い払う。結果として、植物はやってくる害虫から守ってもらうことができる。
- 先駆樹種(パイオニアツリー)
- 暗い林内に到達した種子は発芽せず、伐採などで光環境がよくなると発芽する先駆樹種(パイオニアツリー)。一般に葉が大形で光を受けやい枝ぶりで初期成長が早いが、寿命は短いものが多い。他にヌルデ、カラズザンショウなど。
- シードバンク(埋土種子)
- 種子の中で、暗い林内に到達したものが土中で休眠し、光環境がよくなると発芽する性質のもの(埋土種子)。土中に貯めた埋土種子集団。陽性の先駆種(パイオニア種)など、芽生えの成長に良好な光条件を必要とする植物の種子は、他の植物にすでに占有されている場所では発芽せず、地表面付近の土壌中にシードバンクをつくり、休眠状態で数十年、数百年もの間寿命を保つ。ギャップが形成されると、ギャップ環境特有の大きな日格差、昼間の高温などが種子の休眠を解除する刺激となって発芽する。
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-2086]
- 新牧野日本植物圖鑑:[1459]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-204P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[425P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上114]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[210P]
- 「読む」植物図鑑:[2-91P]





















