基本情報
- 学名:Akebia quinata
- 科名・属名:アケビ科アケビ属
- 漢字名:木通/通草
名前の由来
- 果実が紫色に熟し、縦に割れて大きく口を開けた形から「開け実」説、
- 「開けツビ(女性の性器の古語)」による説など諸説あり。
- 漢字「木通」は、蔓の木口から息を吹き込むと反対側に抜けるように道管が太い。
生育地
- 山野
樹形
- 落葉つる性木本、右巻き(ネジと同一方向として)
樹皮
- 暗褐色、浅い割れ目が入り、うろこ状
葉
- 葉序:長枝で互生、短枝で束生
- 葉形:5出の掌状複葉、葉身長5~25cm
- 小葉形:長楕円形~長倒卵形、長さ3~10cm
- 小葉縁:全縁
- 小葉脈:羽状、裏面では基部からの主脈と一対の側脈が目立つ
- 質感:
- 葉柄:3~10cm
- 小葉柄:0.5~3cm
花
- 性: 雌雄同株
- 花序:葉の間から総状花序が垂れ下がり、先端に雄花が数個、基部側に雌花が1~3個つく
- 花被:単花被花(花冠なし萼のみ)、萼片3個、淡紫色
- 雄花:直径1~1.6cm、花柄長1~2cm、雄しべ6個、葯は花糸の外側に2個並ぶ
- 雌花:直径2.5~3cm、花柄長4~5cm、雌しべ3~9個、円柱形、柱頭は粘液を分泌
- 開花期:4〜5月
- 送粉方法:虫媒
果実
- 種類:漿果(液果)、熟すと裂開
- 形:楕円形、長さ5~10cm、直径3~4cm
- 色:薄紫色、果肉は白色
- 成熟期:9~10月
- 食用の可否:果肉は甘くて生食可、厚い果皮はほろ苦く、油炒めや肉詰めにされる
種子
- 数:多数
- 形:色々、長さ5~7mm
- 色:黒褐色
- 散布方法:動物(鳥や哺乳類)散布
冬芽
- 鱗芽
- 長さ3~4mmの卵形、芽鱗は12~16個
葉痕
- 形:半円形
- 維管束痕:多数
用途
- つるは、薪や柴の結束に用いたり、編んで篭を作る「あけび細工」に用いる(より柔軟で強靭なミツバアケビの蔓がよい)。
- 柔らかい新芽は天ぷらや胡麻和え、マヨネーズ和えにする。
- つる(茎)を乾燥したものは生薬の「木通(もくつう)」、実を乾燥したものを「木痛子(もくつうし)」と呼び、利尿、鎮痛、通経などに用いた。
特記事項
- アリ散布
- 種子には脂肪の多いエライオソームという付属物があり、アリが好む。アリは、鳥類などが排出した糞から種子を巣に運び、エライオソームを食べた後で種子を外に棄て、種子散布を広げる。
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1155]
- 新牧野日本植物圖鑑:[652]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-150P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[142P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上66]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[233P]
- 「読む」植物図鑑:[1-95P]












