基本情報
- 学名:Idesia polycarpa
- 科名・属名:ヤナギ科イイギリ属
- 漢字名:飯桐(漢名:椅桐)
- 別名:ナンテンギリ(南天桐)
名前の由来
- 「イイ(飯)」は、昔、飯をこの葉で包んだ
- 「ギリ(桐)」は、材が白くて軽く、箱材や下駄材などキリ材の代用とした
- ナンテンギリの「ナンテン(南天)」は、艶のある赤い果実をナンテンの赤い果実にたとえた。「南天箸」の多くは、ナンテンの代用品としてイイギリを使っている
生育地
- 山地のやや湿気のあるところ
樹形
- 落葉高木
- 枝は、ミズキなどと同様に、同じ場所から横方向に放射状に伸ばし、車輪状に枝を広げた樹形になる。
樹皮
- 灰白色。なめらかで粒状の皮目が目立つ
葉
- 葉序:互生、枝先に集まってつく
- 葉形:三角形、基部は浅く湾入するかほぼ直線状、葉身長10~20cm
- 葉縁:粗低鋸歯、鋸歯先端が小さく突起して腺になっている
- 葉脈:掌状
- 質感:裏は粉白色、脈液に白毛あり
- 葉柄:10~20cm、赤みを帯びることが多い、葉身の基部に1対の褐色の蜜腺、葉柄の基部近くに1~3個の蜜腺がある
- その他:新枝の葉は基部のものほど大きく、葉柄は葉身より長くなり、先端に行くにしたがって葉は小さくなり、葉柄も短くなり、それぞれの葉が重ならないようになっている
花
- 性: 雌雄異株
- 花序:枝先に円錐花序を下垂、長さ20~30cm
- 花被:単花被花(花冠なし萼のみ)、芳香あり、萼片は5~6個、卵形で淡緑色
- 雄花:直径約1.5cm、雄しべ多数で目立つ
- 雌花:直径約8mm、子房球形、雌しべ1個、花柱は3~6個、雄しべは退化して小さい
- 開花期:4~5月
- 送粉方法:虫媒(花は目立たないが匂いで誘引)
果実
- 種類:漿果(液果)
- 形:球形、直径8~10mm、ブドウの房のように下垂
- 色:赤色
- 成熟期:10~11月
種子
- 数:多数(80個ほど)
- 形:卵状扁球形、2mmほど
- 色:紫褐色
- 散布方法:鳥散布
冬芽
- 鱗芽
- 頂芽は赤褐色で、長さ5~9mmの半球形、芽鱗は7~10個。表面は樹脂のために光沢があり、やや粘る。側芽は発達しにくい
葉痕
- 形:ほぼ円形で大きい
- 維管束痕:多数で3か所に集まる
用途
- 材:白くて軽く、箱材や下駄材などキリ材の代用とした
特記事項
- 幼木の成長が早い
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-2138]
- 新牧野日本植物圖鑑:[1791]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-606P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[454P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上110]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[209P]
- 「読む」植物図鑑:[4-126P]







