基本情報
- 学名:Cephalotaxus harringtonia
- 科名・属名:イチイ科イヌガヤ属
- 漢字名:犬榧
名前の由来
- 木材としてカヤに比べて劣る説、カヤに似るが種子が苦くて食べられない説あり
- 「カヤ」は、カヤの名前の由来参照
生育地
- 山地。耐陰性が強く、暗い湿った広葉樹林やスギ林
樹形
- 常緑低木~小高木
- 枝は比較的まばらで、まとまりがない
- 成長は遅い
樹皮
- 暗褐色。縦に粗く裂けて、短冊状にはがれ落ちる
葉
- 葉序:左右に2列に並ぶ
- 葉形:線形(針形)、葉身長2.5~4cm
- 質感:先端はとがるがカヤより柔らかく触れても痛くない、表面は暗緑色、裏面の2本の気孔帯は白色
花
- 性: 雌雄異株(まれに同株)
- 花序:
- 雄花:前年の葉腋に6~10個集まってつき、直径1cmほどの花序をつくる、クリーム色
- 雌花:枝先につく、広卵形の鱗片のわきに胚珠が2個つく(熟すのは1個だけ)、淡黄緑色
- 花被:無花被花(花冠と萼なし)
- 開花期:3~4月
- 送粉方法:風媒
果実
種子
- 形:卵形、長さ2~2.5cm、外種皮を向いた種子は長さ約1.2cm、2個の稜あり
- 成熟期:翌年の9~10月、緑色→紅紫色
- 仮種皮:肉質で甘味あり
- 散布方法:鳥散布
冬芽
葉痕
用途
- 胚乳から搾った油は、冬でも凍らず、炎が明るく煤が出ないため、優れた灯明油(とうみょうあぶら)とされた
- 材:堅く強靭で耐久性も高いため、縄文時代の弓材とされ、現在も輪カンジキの材料に使う地域あり
特記事項
- 外種皮
- 熟した種子の肉質種皮(外種皮)は、柔らかく多汁で甘味があるため食べられ、果実酒にもした。胚乳はヤニ臭く、カヤのように食べられない
- カヤとの葉の違い
- カヤの備考参照
- 抗がん剤の原料
- ハリントニンアルカロイドという物質が根や葉に約0.08%含まれており、リンパ節炎の抗がん性を示す
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-60]
- 新牧野日本植物圖鑑:[11]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[3-652P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[88P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上14]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[91P]
- 「読む」植物図鑑:[3-43P]


















