基本情報
- 学名:Torreya nucifera
- 科名・属名:イチイ科カヤ属
- 漢字名:榧
名前の由来
- 古名のカエ(カヘ)と呼ばれたものが転訛した説(カエの語源は「変えず」に由来し常緑の意味?)、
- 葉や枝、木屑などをいぶして虫除けの「蚊遣(かや)り」とした説など諸説あり
生育地
- 日本固有種
- 山地
樹形
- 常緑高木
- 樹幹は円錐形で、大きくなるとまるくなる
樹皮
- 灰白色。縦に浅く割れ、繊維状に細かくはがれ落ちる
葉
- 葉序:らせん状につくが、側枝ではねじれて2列に並ぶ
- 葉形:線形(針形)、葉身長1.5~3cm
- 葉質:硬い。先端は鋭くとがり触れると痛い、表面は濃緑色で光沢あり、裏面の2本の気孔帯は白色で細い
- におい:ちぎるとグレープフルーツに似た芳香あり
花
- 花性: 雌雄異株(まれに同株)
- 花序:
- 雄花:前年の葉腋につき、長さ1cmほど楕円形、苞に3個の葯あり
- 雌花:新枝の基部の葉腋につく、胚珠は1個でペアになってつく。先端の孔から受粉滴が分泌され、受粉を助ける
- 花被:無花被花(花冠と萼なし)
- 開花期:4~5月頃
- 送粉方法:風媒
果実
種子
- 形:緑色の仮種皮に包まれる、長さ2~4cmの楕円形で核果状。中に褐色の種子1個。種子はかたい種皮に包まれる
- 成熟期:開花翌年の9~10月、緑色のまま裂開して落下
- 仮種皮:繊維質で容易に割れる
- 散布方法:重力散布または動物(貯食)散布?
冬芽
葉痕
用途
- 種子:胚乳部分をそのまま生食して十二指腸虫(鉤虫(こうちゅう))の駆除薬とした
- 種子:アク抜きしてから炒るか、土中埋蔵して仮種皮などを腐らせてから蒸して食用とした
- 種子:脂肪油を35%含むリノール酸を含み、良質な天ぷら油に用いるほか、頭髪油、灯火油、五平餅のタレとした
- 材:軟らかく、弾力があり、水湿に強い特性あり。大木から採った柾(まさ)目材は最高級の碁/将棋盤
特記事項
- イヌガヤとの葉の違い
| 先端 | 硬さ | 大きさ・色 | 裏の気孔帯 | |
| カヤ | 鋭くとがり手で触ると痛い | 剛直で光沢あり | ‐ | ‐ |
| イヌガヤ | 手で触っても痛みなし | 柔らかく光沢なし | カヤより大きく緑色が薄い | カヤより幅が広い |
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-64]
- 新牧野日本植物圖鑑:[7]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[3-660P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[89P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上16]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[90P]
- 「読む」植物図鑑:[1-98P]




