基本情報
- 学名:Magnolia kobus
- 科名・属名:モクレン科モクレン属
- 漢字名:辛夷
名前の由来
- つぼみあるいは果実が拳(こぶし)に似ている
- 漢字名「辛夷」は、本来はモクレンなどの名で誤用
生育地
- 丘陵、山地
樹形
- 落葉高木
樹皮
- 灰白色でなめらか。皮目あり
枝
- 本年枝は無毛。緑色で紫色を帯びる、小枝を折ると香気あり
葉
- 葉序:互生
- 葉形:倒卵形、葉身長7~17cm、先は短く突き出る
- 葉縁:全縁、波打つ
- 葉脈:網目は表で凹み、裏に突出
- 葉柄:1~2cm
- 紅葉:黄色
- その他:もむと強い香りあり
花
- 花性: 両性花
- 花序:枝先に直径7~10cmの白色の花をつける
- 花被:外側の萼状の花被片3個は広線形で小さく、内側の花被片6個は大きい
- 開花期:3~4月、葉が展開する前
- 送粉方法:虫媒(主にハナムグリなどの甲虫類)
- におい:芳香あり
果実
- 種類:袋果が集まった集合果
- 形:長さ7~10cmのこぶし状の長楕円形
- 成熟期:10月頃、裂開して赤い種子が現れ、白い糸状の珠柄の先にぶら下がる
種子
- 色:種皮の外層は赤色、中層は肉質、内層は黒くてかたい
- 散布方法:動物(鳥)散布
- 味:辛味がある?
冬芽
- 鱗芽
- 花芽は長さ2~2.5cmの長卵形、長い開出毛におおわれる。葉芽は長さ1~1.5cmで花芽より細い、伏毛におおわれる
葉痕
- 形:V字形~三角形
- 維管束痕:多数が散在
用途
- つぼみを乾燥させたものは生薬「辛夷(しんい)」と呼び、鎮静や鎮痛、鼻炎、蓄膿症に用いる(ハクモクレン、タムシバも)
特記事項
- モクレン科
- 冬芽
- 2個の托葉と葉柄が合着したキャップ状の芽鱗に包まれる。芽のつく位置に枝を一周する托葉痕あり
- 花
- 同花被花(花冠と萼が同形で区別できない)。花床(花托)が長く伸びて、それに上から多数の雌しべ、雄しべ、花被片がらせん状につく原始的な形態。花蜜がない。地球上にハチが現れる前に花が進化したため。当初は甲虫相手で、大きな花弁の白さと雄しべの花粉、花弁の香りでひきつけた
- 冬芽
- タムシバとの違い
| 花 | 葉 | 生息地 | |
| コブシ | 淡乳白色 花のすぐ下に小さな葉(托葉)あり | 幅が広く、先端に近い部分が最も広い | 沢沿いや沼端、平坦地 |
| タムシバ | 純白で基部が黄緑色 托葉なし | 細長く、中央部が最も幅が広い | 斜面や尾根筋、二次林 |
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-121]
- 新牧野日本植物圖鑑:[459]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-372P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[103P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上33]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[126P]
- 「読む」植物図鑑:[‐]




















