基本情報
- 学名:Tilia japonica
- 科名・属名:アオイ科シナノキ属
- 漢字名:科の木
名前の由来
- アイヌ語で「縛る、結ぶ」を意味する「シナ」説(用途の樹皮繊維の記事参照)、
- 樹皮が「しなしなしている」「よくしなる」説あり
生育地
- 日本固有種
- 山地。尾根から山腹、渓流沿いまで、範囲は広い
樹形
- 落葉高木
樹皮
- 暗灰色~灰褐色。縦に浅く裂ける
葉
- 葉序:互生
- 葉形:心形、葉身長4~10cm、先は尾状に伸びてとがる、基部は心形、しばしば左右不相称
- 葉縁:鋭鋸歯
- 葉質:裏面の脈液に褐色の毛叢あり、それ以外は無毛
- 葉柄:2〜5cm
花
- 花性:両性花
- 花序:葉腋から長さ5~8cmの集散花序を下垂し、直径1cmほどの淡黄色の花を10数個つける。長さ3~6cmの狭長楕円形で無毛の総苞葉がつく
- 花被:花弁、萼片、花弁状の仮雄しべ各々5個ずつ。花弁は長さ約5mm。雄しべ多数
- 花期:6〜7月
- 送粉方法:虫媒
- におい:甘い香りが強い
果実
- 種類:堅果
- 形:直径5~7mmの球形
- 色:表面に灰色の短い軟毛密生
- 成熟期:10月頃
種子
- 数:核1個?
- 散布方法:風散布。葉腋から1枚のヘラ状の総苞葉をつけた花序を出し、総苞葉の中間付近まで、総苞葉の主脈と花序の柄は合着している。果実は総苞葉により風に乗って種子散布される
冬芽
- 鱗芽
- 長さ7~10mmの卵形~広卵形。芽鱗2個。頂芽を欠き、仮頂芽が大きく、枝の下部にいくにしたがって側芽は小さくなる
葉痕
- 形:半円形~三角形/浅いV字形?
- 維管束痕:3個
用途
- 蜜:花は甘い香りが強く、蜜は濃厚で良質なため蜂蜜「シナ蜜」とした
- 樹皮繊維:縦に裂きやすく強靭で、湿気に強いため、織物(科布(しなぬの))や綱・縄に用いた
- 材:軟らかく加工しやすく、材質が均質で狂いにくく安価だが、耐久性は劣るため、シナ合板の他、割り箸、マッチの軸、鉛筆材、アイスクリームのヘラなどに用いた
特記事項
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2491]
- 新牧野日本植物圖鑑:[1714]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-534P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[520P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下206]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
- 「読む」植物図鑑:[5-43P, 1-75P]





