基本情報
- 学名:Betula ermanii
- 科名・属名:カバノキ科カバノキ属
- 漢字名:岳樺
- 別名:ソウシカンバ(草紙樺)
名前の由来
- 「ダケ(岳)」は、標高の高いところに生える
- 「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照
生育地
- 本州では標高1000~3000mの高い山地(シラカンバは500~1000m)
樹形
- 落葉高木(森林限界付近では低木)
樹皮
- 赤褐色または灰白褐色。薄くはがれる
葉
- 葉序:今年のびた長枝で互生、2年枝から短枝で1対つく(カバノキ属)
- 葉形:三角状広卵形、葉身長5~8cm、基部は心形
- 葉縁:重鋸歯
- 葉脈:7~15対
- 葉柄:1~3cm
花
- 花性: 雌雄同株/異花
- 花序:
- 雄花序:長枝の先に1~数個ずつ下垂、長さ5~7cm、幅約8mm、黄褐色
- 雌花序:短枝の先に1個ずつ直立、松かさ状
- 花被:単花被花(花冠なし萼は雄花にあり)
- 雄花:苞のわきに3個ずつつく、花被は3全裂、雄しべ3個、花糸2裂
- 雌花:苞のわきに3個ずつつく、花柱は紅色で2裂
- 開花期:5~6月、葉の展開と同時
- 送粉方法:風媒
果実
- 種類:堅果が集まった複合果
- 形:果穂は長さ2~4cm、幅約1cm、短い柄で上向きにつく
- 果鱗:長さ6~8mm、上部は3裂
- 成熟期:9~10月
種子
- 数:堅果は3個、果鱗の内側につく
- 形:堅果は長さ2~3mm、幅2~3mmの扁平な広倒卵形で、頂部に花柱が残り、両側に膜質の翼あり、翼の幅は本体の1/2ほど
- 散布方法:翼による風散布
冬芽
- 雄花序の冬芽は芽鱗がなく、裸出したまま冬を越す(カバノキ属)
- 長さ7~12mmの長楕円形~紡錘形。先はとがる。芽鱗は紫褐色で4個
葉痕
- 形:半円形
- 維管束痕:3個
用途
- 材:光沢がありかたく、家具、フローリング材、合板などに用いられる
- 樹皮:カンバ類のはげる樹皮は、油が多く濡れていても燃えるため、焚き付け材料になる
特記事項
- 葉を維持できる期間が短い亜高山帯で生育できる理由
- 葉が薄い→多くの光を吸収することができる
- 葉の窒素濃度が高い→吸収した光を効率的に有機物に変換することができる
- 根が細い→細い根は同じ重さなら太い根よりも表面積が多くなるため、窒素などの栄養吸収能力も高くなる
- シラカンバとの違い
- シラカンバの特記事項参照
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1985]
- 新牧野日本植物圖鑑:[118]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-134P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[389P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下197]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[103P]
- 「読む」植物図鑑:[‐]








