基本情報
- 学名:Aesculus turbinata
- 科名・属名:ムクロジ科トチノキ属
- 漢字名:栃/橡の木
名前の由来
- アイヌの人々が実を「トチ」、幹を「トチニ」と呼んだことに由来する説、
- トは「十」、チは「千」を表わし、果実がたくさんなる説あり
生育地
- 日本固有種
- 渓流沿いの肥沃地。山地の沢沿い
樹形
- 落葉高木
樹皮
- 成木は白っぽく、縦に浅く割れる。老木は黒く大きくはがれ落ちる
葉
- 葉序:対生
- 葉形:掌状複葉。小葉7個(ときに5個や9個)、中央が最も大きく基部にいくほど小さくなる
- 小葉形:倒長卵形。中央の長さ20~40cm。先が短くとがる
- 小葉縁:鈍重鋸歯
- 小葉脈:ほぼ平行な側脈が20~30対
- 小葉質:表面無毛。裏面の脈上に短毛が生え、脈液に毛叢あり
- 小葉柄:なし
花
- 花性: 雌雄同種/異花
- 花序:ほとんどが雄花で、下部に両性花が混じる。枝先に長さ15~25cmの円錐花序を直立し、多数の花つける
- 花被:花は直径1.5cm。花弁4個、白色で基部に淡紅色の斑紋あり。萼片5個
- 雄花:雄しべ7個、花から長くつきだし、先は上向きに曲がる。雌しべは退化して短い
- 両性花:雌しべ1個。淡紅色を帯びた花柱がつきでる
- 開花期:5~6月
- 送粉方法:虫媒。
- 花は円錐花序の下から咲きあがり、白い花びらには黄色い蜜標(ガイドマーク)があり、花粉や蜜がなくなると赤色に変わる。送粉者のマルハナバチの仲間は、蜜標の黄色と赤色を識別している。
- ミツバチの重要な蜜源の一つ
果実
- 種類:蒴果
- 形:直径3~5cmの倒卵状球形で、表面にいぼ状の突起が多い
- 成熟期:9月。3裂し、1~2個の種子をだす
種子
- 形・色:褐色で光沢があり、下半分は大きなへそになる
- 散布方法:重力散布または動物(貯食)散布
冬芽
- 鱗芽
- 頂芽は大きく、長さ1~4cm。側芽は小さい
- 寒さと乾燥や虫から保護するため、頂芽は、冬の間、樹液が浸み出して樹脂状になり粘る
葉痕
- 形:半円~倒卵形
- 維管束痕:5~9個。V字形に1列に並ぶ
用途
- 種子:そのままではシブくて食べられないが、アク抜きしてもち米と一緒について「栃餅」にする
- 材:かたく模様(杢:もく)が美しいため、家具類やお盆、椀、建築材などに用いる
特記事項
- 大きな葉
- 光合成の能力が高く、成長を速くする。ただし、水分の蒸散も激しく、根からの供給が追いつかなければ水不足になる。分布が沢沿いに多いのはこのため
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2358]
- 新牧野日本植物圖鑑:[1604]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-394P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[502P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下225]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[229P]
- 「読む」植物図鑑:[1-52, 55P]
















