基本情報
- 学名:Ficus erecta
- 科名・属名:クワ科イチジク属
- 漢字名:犬枇杷
- 別名:イタビ
名前の由来
- ビワに似た実はビワより小さく味が劣る
生育地
- 暖地の山地や丘陵
樹形
- 落葉小高木
樹皮
- 灰白色~灰褐色。なめらか
葉
- 葉序:互生
- 葉形:倒卵状楕円形、葉身長10~20cm、基部は円形か浅心形
- 葉縁:全縁
- 葉質:両面無毛
- 葉柄:2~5cm
花
- 花性: 雌雄異株
- 花序:「花嚢」で、花托が発達して袋状になり、内側に小さな花がたくさんついたもの、長さ8~10mmの球形で、葉腋に1個ずつつく、花嚢の柄の上部に長さ約1mmの半円形の下部総苞葉が3個つく
- 雄花嚢:雄花と虫えい花が混在
- 雌花嚢:雌花のみ
- 花被:同花被花(花冠と萼が同形で区別できない)または単花被花(花冠なし萼のみ)
- 雄花:花被片5個、雄しべ2個
- 虫えい花:花柱は短い、柱頭は皿状
- 雌花:花被片5個、雌しべ1個、花柱は長い
- 開花期:4〜5月
- 送粉方法:イヌビワコバチによる虫媒
果実
- 種類:イチジク状果(そう果の集まった複合果)⇒果嚢
- 形:直径約2cmの球形
- 色:黒紫色
- 成熟期:10~11月
- 食用:雌果嚢は甘く可
種子
- 数:そう果は多数
- 形:直径約1.3mmの球形
- 散布方法:動物散布
冬芽
- 鱗芽
- 葉芽は、長さ7~12mmの円錐形で先はとがり、2~4個の芽鱗におおわれる、頂芽は側芽より大きい、花芽は、まるっこい
葉痕
- 形:円形または腎臓形
- 維管束痕:‐
- 托葉痕が枝を一周する
用途
特記事項
- 受粉方法
- イチジク属の植物とコバチ(絶対送粉共生)
- イチジク属のすべての種は、それぞれ特定の種類のイチジクコバチというハチと一対一の共生関係を築いている。イチジクは、コバチに繁殖場所を提供し、コバチは、イチジクの花粉の媒介をするという両者の生存が不可欠な関係になっている
- イヌビワとイヌビワコバチ(体長2mm程度)の場合
- 【雌が雄花嚢へ達した場合】
- 雄花嚢は、雄花とイヌビワコバチの幼虫の餌用の雌花(虫えい花)が混在。雌が短い花柱の雌花に産卵すると虫こぶ化し、幼虫は子房や種子を食べて育つ。成虫になると、雄(羽なし)は雌(羽あり)と交尾して死ぬ。雌は雄花の花粉を付けた後、産卵のために、他の花嚢を探しに外へ飛び立つ
- 【雌が雌花嚢へ達した場合】
- 雌花嚢は、花柱の長い雌花のみ。雌は産卵しようとしても、花柱が長いため産卵管が子房まで届かず産卵できない。雌花嚢の中を歩き回ることで受粉する。黒紫色に熟した雌果嚢は甘く食べられる。花嚢に入る際、雌の羽はほとんど取れてしまうため、他の花嚢へは移動できない(一匹以上の死んだ雌バチが入っている?)
- イチジク属の植物とコバチ(絶対送粉共生)
- クワ科の植物
- ヤマグワの備考参照
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1904]
- 新牧野日本植物圖鑑:[183]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-338P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[349P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上180]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[223P]
- 「読む」植物図鑑:[‐]



















