基本情報
- 学名:Ilex latifolia
- 科名・属名:モチノキ科モチノキ属
- 漢字名:多羅葉
- 別名:モンツキシバ(紋付柴)
名前の由来
- 葉裏面を傷つけると黒変して字が書ける(特記事項の記事参照)ことを、昔、インドで葉に経文(きょうもん)を書いたバイタラヨウ(貝多羅葉)という葉にたとえた
生育地
- 山地の常緑樹林内
樹形
- 常緑高木
樹皮
- 灰褐色でなめらか。皮目が多い
葉
- 葉序:互生
- 葉形:楕円形、葉身長12~20cm
- 葉縁:鋭鋸歯(ノコギリのように鋭い)
- 葉脈:裏面は側脈が見えない
- 葉質:革質で厚くかたい。表面は光沢あり。両面無毛
- 葉柄:1.5~3cm
- その他:葉裏を傷つけると黒く変色する→特記事項参照
花
- 花性: 雌雄異株
- 花序:前年枝の葉腋の短い短枝に黄緑色の花を多数つける
- 花被:花弁と萼片4(~5)個、花弁は楕円形で長さ約4mm。萼片は卵円形
- 雄花:雄しべ4個、雌しべは退化
- 雌花:退化した雄しべ4個、淡緑色の半球形の子房の上に浅く4裂した柱頭がのる
- 開花期:5~6月
- 送粉方法:虫媒
果実
- 種類:核果、短い果柄にかたまって多数
- 形:直径約8mmの球形
- 色:赤色
- 成熟期:11月
種子
- 数:核4個、中に種子1個
- 形:核は三角状楕円形、長さ約6mm、表面に不規則な浅いしわが多数あり
- 散布方法:動物(鳥)散布
冬芽
- 鱗芽
- 頂芽は長さ3~5mmの円錐形。花芽は葉腋にまるくつく
葉痕
- 形:
- 維管束痕:3個
用途
- 材:轤(ろくろ)細工に用いられる
- 葉:お茶の代用となる
- 樹皮:鳥もちを採った(モチノキ、ヤマグルマ、クロガネモチ、ナナミノキ、ソヨゴ同様)
特記事項
- この葉の裏を棒などで引っ掻くと、黒く変色して文字を書くことができる。傷口を黒い物質で固めることで、病原菌の侵入を防ぐ。黒く文字が浮き出るのは、傷つけられた細胞内の酸化酵素が水溶性のタンニンを酸化させ、不溶性のタンニンが生じて黒褐色になるからといわれる。
ネズミモチ、トウネズミモチ、アオキ、ヤツデなどの葉も同様。
「葉書の樹」とも呼ばれ、郵便局のシンボルツリーとなっている
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[2-3680]
- 新牧野日本植物圖鑑:[1629]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-486P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[721P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下313]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
- 「読む」植物図鑑:[1-78P]





