基本情報
- 学名:Lindera umbellata
- 科名・属名:クスノキ科クロモジ属
- 漢字名:黒文字
名前の由来
- 緑色の小枝に煤(すす)で汚れたような黒い斑紋があり、これを文字に見立てた説、
- 黒い木肌や黒い果実から黒木と呼ばれたものを女房詞(「〜文字(もじ)」を付ける)で「くろもじ」と呼んだ説あり
生育地
- 山地の落葉樹林内
樹形
- 落葉低木
樹皮
- 灰褐色でなめらか。まるい皮目がある
枝
- 若い枝は黄緑色~暗緑色で、黒い斑がはいる。折ると芳香あり
葉
- 葉序:互生
- 葉形:楕円形、葉身長5~14cm
- 葉縁:全縁
- 葉質:表面は無毛、裏面は脈上に白い絹毛多少あり
- 葉柄:0.8~2cm
- におい:ちぎると芳香あり
花
- 花性: 雌雄異株
- 花序:黄緑色の花が集まってつく散形花序、花柄有毛
- 花被:同花被花(花冠と萼が同形で区別できない)
- 花被片:6個、雄花は長さ約3mmの楕円形、雌花は雄花よりすこし小さい、花のあと脱落
- 雄花:雄しべ9個
- 雌花:子房のまわりを黄色の腺体が囲む、仮雄しべは腺体より小さい
- 開花期:4月、葉の展開と同時
- 送粉方法:虫媒
果実
- 種類:漿果(液果)
- 形:直径約5mmの球形
- 成熟期:9~10月、黒色
種子
- 数:1個
- 形:球形、基部は白っぽい
- 色:赤褐色~黒褐色
- 散布方法:動物(鳥)散布
冬芽
- 鱗芽
- 葉芽:長さ1~1.5cmの紡錘形、4~5個の芽鱗に包まれる
- 花芽:葉芽の基部に1~3個、球形、短い柄があり、淡褐色の毛あり
葉痕
- 形:小さい円形
- 維管束痕:1個、弓状
用途
- 枝葉:全体に芳香があり、枝葉を蒸留して精油を採り、香水や石鹸の香料に用いられた。今はアロマセラピーの香料として用いられる。この香りは、シカの食害を防いでいる
- 枝:皮付きの爪楊枝や菓子用の大型楊枝に用いる
- 材:軽く強靭なため、洋傘やカマの柄、輪かんじき、ぶり縄(木登り道具)の棒などに用いられた
- 根皮:生薬で「釣樟(ちょうしょう)」と呼ばれ、急性胃腸カタル、脚気、去痰、鎮咳、湿疹などに用いられた
特記事項
- クロモジ属 4 種の違い
- アブラチャンの特記事項参照
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-154]
- 新牧野日本植物圖鑑:[495]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-428P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[126P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上38]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[138P]
- 「読む」植物図鑑:[2-28P]




















