基本情報
- 学名:Castanopsis sieboldii
- 科名・属名:ブナ科シイ属
- 漢字名:すだ椎
- 別名:イタジイ
名前の由来
- 「スダ」は、実が巻貝の一種の「シタダミ」に似ている説、
- シイタケの原木に使い、これをスダギと呼ぶ説あり
- 「シイ(椎)」は、実は自然落下して木の下にあることから「下(シ)」と「実(ヒ)」から「シヒ」となった説、
- 刑具の用材となっていたことから、強制する意味の「シヒ(強)」に由来する説あり
生育地
- 山地
樹形
- 常緑高木
樹皮
- 黒褐色。縦に深い割れ目が入る
葉
- 葉序:互生、2列に並ぶ
- 葉形:広楕円形。葉身長6~15cm。先端は細くなり尾状
- 葉縁:全縁または先半分に鈍鋸歯が少し
- 葉質:厚く革質。裏面は金色を帯びる、淡褐色の鱗片状の毛が密生して光を反射するため
- 葉柄:0.3~1.3cm
花
- 花性: 雌雄同株/異花
- 花序:
- 雄花序:新枝の下部から上向きにのびるが先端は下垂、長さ8~12cm
- 雌花序:新枝の上部の葉腋から直立し、雌花が多数つく、長さ6~10cm
- 花被:単花被花(花冠なし萼のみ)
- 雄花:膜質の苞のわきに1個つく。花被は直径3mmほどの半球形。雄しべ10~12個
- 雌花:球形。基部は直径約1cmの椀状の総苞に包まれる。花柱3個で直立
- 開花期:5~6月
- 送粉方法:虫媒。クリの花に似た強いにおいを発散する
果実
- 種類:堅果、はじめ殻斗(総苞)に包まれる
- 形:長さ1.2~2cmの卵状長楕円形
- 殻斗:表面に鱗片が同心円状に並ぶ
- 成熟期:翌年の秋、殻斗は3裂し、堅果が現れる
- 食用:可。「椎の実」といって食べられる。生でもおいしいが、炒ると香ばしくなる
種子
- 1個
- 散布方法:重力散布または動物(貯食)散布
冬芽
- 鱗芽
- やや扁平な長楕円形
- シイ類は上から見ると楕円形
葉痕
- 形:半円形?
- 維管束痕:多数散在?
用途
- 材:材は狂いが少なく、耐久性がある。建築材や器具材、シイタケ原木などに用いた
- 樹皮:シイ類の樹皮は厚く、タンニンを含み、煎汁は漁網の染料に用いられた
特記事項
- ツブラジイとの違い
| 老木の樹皮 | 果実 | 材 | |
| スダジイ | 縦に割れ目ができる | ツブラジイより大きい(長楕円形) | 辺材:灰白色、心材:灰褐~黄褐色の散孔材 |
| ツブラジイ | 縦に割れずなめらか 横の縞あり | 円形(球形) 最大でも長さ12mm程度 | 淡黄褐~黄褐色で辺・心材の区別が不明瞭な放射孔材 |
参考
- スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1967]
- 新牧野日本植物圖鑑:[157]
- 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-274P]
- 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[376P]
- “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下187]
- 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[113P]
- 「読む」植物図鑑:[3-52P(ツブラジイ)]














