マメ科ハリエンジュ属
漢字:針槐
別名:ニセアカシア
名前の由来:
エンジュに似て「針」がある。
「エンジュ(槐)」は、イヌエンジュの名前の由来参照。
「ニセアカシア」は、種小名「pseudoacacia」の直訳「偽のアカシア」。
樹形:落葉高木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:両性花、総状花序、蝶形花、白色、芳香あり
花期:5~6月
果実:豆果
果期:10月頃
備考:
北アメリカ原産。
托葉が変化した鋭い刺あり。
隠芽(葉痕に隠れていて外から見えない芽)。
蜜が豊富で重要な蜜源とされる。
材は堅く強靭だが割れやすい。加工、乾燥は困難だが、耐久性が強いため、枕木や杭木に適している。
マメ科植物の特性である根粒菌との共生により窒素固定できるため、痩せた土壌でもよく生育する。このため、崩壊地などの山腹の緑化に植えられ、治山工事などの行われた周辺に野生化している。
投稿者: kona
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ハリエンジュ(ニセアカシア) Robinia pseudoacacia
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マムシグサ Arisaema japonicum
サトイモ科テンナンショウ属
漢字:蝮草
名前の由来:偽茎(葉鞘)の模様がマムシに似る。
葉:鳥足状複葉
花:雌雄異株、肉穂花序
花期:4~6月
果実:液果、赤色
習性:多年草
備考:
<テンナンショウ属>
目立つ大型の苞(葉)は、仏像のうしろにある光背(こうはい)に見立てて「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる。
花は、花被なしで「付属体」の下につき、成長や栄養の状態によって、雄株から雌株に性転換する。キノコに似た匂いを出すことで、キノコバエを呼び寄せて花粉を運ばせている。
地下部の球茎を輪切りにして乾燥させたものは生薬「天南星」と呼ばれ、去痰、鎮痛に、民間では球茎をすりおろしてリウマチ、肩こりなどに用いた。
全草に毒成分を含み、便所のうじ殺しに使われたほど毒性が強い。葉をちぎったり、葉から出る汁に触れたりすると皮膚炎を起こし、摂食すると吐き気、胃腸炎、心臓麻痺に至ることがある。
<マムシグサとキノコバエ>
キノコバエをだまして花粉を運ばせている。
付属体は特殊なにおいを放つ(人間には感知できない)。
においに誘われたキノコバエの仲間は、花をキノコとまちがえて交尾や産卵に集まってくる。
筒状になった仏炎苞の奥深く、突起状の花が集まった底の部分に滑り落ちる。
脱出を試みるが、仏炎苞の内側はつるつる滑って登れない。仏炎苞と花のすき間は狭すぎて飛び立てない。付属体を登ろうにも、中途に返しがあり登れない。
【雄株の場合】
出口を探して雄花の上を歩き回るうちに虫は花粉まみれになるが、仏炎苞の合わせ目には小さなすき間があるため、脱出することができる。
【雌株の場合】
雌花の上を歩き回ることで、体につけてきた花粉を雌しべにつけながら、脱出孔を探すが、雌株の仏炎苞の裾はびっちりと固く合わせられていて、脱出孔がない。
虫は、雌株の中で死んでいく。 -
イヌナズナ Draba nemorosa
アブラナ科ナズナ属
漢字:犬薺
名前の由来:
ナズナに似ているが、食用にならない。
「ナズナ(薺)」は、ナズナの名前の由来参照。
葉:根生葉は束生、茎葉は互生(基部は茎を抱く)
花:総状花序、黄色
花期:3~6月
果実:短角果
習性:越年草
備考:茎や葉に星状毛があり、果実には短毛が密生する。