メギ科ヒイラギナンテン属
漢字:柊南天
名前の由来:
小葉がヒイラギの葉に似ている「ナンテン」。
「ナンテン」は、ナンテンの名前の由来参照。
樹形:常緑低木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:両性花、総状花序、黄色
花期:3~4月
果実:液果、紫黒色
果期:6~7月
備考:
中国~ヒマラヤ・台湾原産。
最も基部の小葉1対は小さく、枝に接するように着き、2番目の小葉は、この小葉から離れて着く。
雄しべに触れると内側に曲がり、中心の雌しべの方に動く(内曲運動)。
投稿者: kona
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ヒイラギナンテン Mahonia japonica
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ヒイラギ Osmanthus heterophyllus
モクセイ科モクセイ属
漢字:柊
名前の由来:
とげが刺さるとヒリヒリ痛む「疼(ひい)らぐ」という古語に由来。
漢字「柊」は、冬に花が咲くため。
樹形:常緑小高木
葉:対生
花:雌性両性異株、白色、芳香あり
花期:11~12月
果実:核果、黒紫色
果期:翌年の6~7月
備考:
鋭いとげによって邪気を祓う木と考えられ、庭に植える習慣あり。
材は緻密で堅く、印鑑や将棋の駒などに用いた。
<先祖返り、隔世遺伝>
若木の葉は鋭い鋸歯があるが、老木では全縁になる。幼木の時期は樹高が低く、草食動物などに食べられる危険性が高いためとげで武装し、成長して樹高が高くなるととげの必要性がなくなるからと考えられる(とげを作るのにもコストがかかる)。
<焼嗅(やいか)がし(柊鰯(ひいらぎいわし))>
二月の節分に、ヒイラギやトベラの小枝に焼いたイワシの頭をさして戸口に立て、魔除けにする厄除けの習慣あり。ヒイラギやトベラの生葉を火にくべると葉が膨らんでパチパチと音を立てて弾けながら燃えることがあり、この音が鬼おどしの意味があるとも言われている。 -
ハンノキ Alnus japonica
カバノキ科ハンノキ属
漢字:榛の木
別名:ハリノキ
名前の由来:
古名の「榛(はり)の木」が転化した。
「榛(はり)」は、開墾を意味する古語「墾(はり)」に由来する説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:雌雄同株、枝先に雄花序 その基部に雌花序
花期:4月(寒地) 11月(暖地) ※1~3月の記事もあり
果実:堅果が集まった複合果
果期:10月
備考:
水辺や湿原などの過湿地に生える。
冬芽は、ヤシャブシ類の先が尖るのに対し、ハンノキ類は円頭で短い柄がある。
花芽のつく枝の側芽は裸芽になっている(他は芽鱗あり)。
樹皮や果穂はタンニンを含み、茶色染料として用いた。
材は堅く、器具や薪炭に用いた。
幼虫が葉を食べるミドリシジミの食樹。
<ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定>
ハンノキ属の樹木は、葉から窒素などを回収せずに落葉するために、落ち葉は、黄葉や紅葉せずに緑色のまま。その結果、土壌中に窒素を提供する「肥料木」となる。
根に「根粒菌(細菌の一種)」が寄生して根粒を形成している。根粒菌は、根粒内部で空気中の窒素を植物が利用できる窒素化合物(アンモニア)に変換(窒素固定)している。根粒菌により大気中の窒素を吸収することができるため、落葉時に窒素などを回収する必要がない。植物側からは、光合成生産物の糖などを根粒菌に提供し、相利共生関係が成立している。 -
ハルニレ Ulmus davidiana var. japonica
ニレ科ニレ属
漢字:春楡
名前の由来:
「ハル(春)」は、春に花が咲く。
「ニレ(楡)」は、アキニレの名前の由来参照。
樹形:落葉高木
葉:互生、基部は左右不相称、裏面の脈液に毛が密生
花:両性花、帯黄緑色
花期:3~5月
果実:翼果、偏平で膜質の広い翼あり先端はくぼむ、黄緑色
果期:5~6月 -
ハリギリ Kalopanax pictus
ウコギ科ハリギリ属
漢字:針桐
名前の由来:とげがあって、大きな葉が「キリ」の葉に似ている。
樹形:落葉高木
葉:互生、5~7片に中裂する掌状葉、枝先に集まる
花:両性花、散形花序、黄緑色、約は赤褐色
花期:5~7月
果実:液果、赤褐色→黒色
果期:10月
備考:
鋭いとげが多い。
新芽は山菜になる。
材は軽軟で加工性がよく、家具や建築内装、漆器木地、合板などに用いる有用材。