バラ科キイチゴ属
漢字:冬苺
名前の由来:果実が冬に熟す「イチゴ」。
樹形:蔓性常緑低木
葉:互生
花:両性花、白色
花期:9~10月
果実:核果が集まった集合果、赤色
果期:11月~1月
備考:
花糸が残存している果実は赤く熟しおいしい。ジャムや果実酒にする。クエン酸やリンゴ酸、ビタミンCなどを含むため、強壮強精や疲労回復効果あり。
フユイチゴのグループは、托葉が葉柄から離れて着き細く裂ける。
投稿者: kona
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ブナ Fagus crenata
ブナ科ブナ属
漢字:橅/椈/山毛欅
名前の由来:
ブナは用途が広いが腐りやすく、歩合がよくないことから「歩の合わない木」が転訛した説など諸説あり。
「橅」は昔は材が狂いやすく腐りやすく「木で無い」として「橅」の字が当てられた。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:雌雄同株
花期:5月頃
果実:堅果、とげのある殻斗に包まれ熟すと4裂する
果期:10月頃
備考:
日本固有種。
風媒花。
冷温帯の夏緑樹林の代表的な樹種。
雄大で美しい姿から「森の女王」とよばれる。
陰樹(幼樹の成長が遅く、開花結実までの年数が長い)で、冷温帯の極相林を形成。
1993年に、白神山地のブナ林が世界自然遺産に登録された。
果実は、生でも炒っても食べられおいしい。
ブナ属の側脈の先端は、鋸歯の凹端に連なる(多くは凸端に連なる)。
<果実生産に豊凶がみられる件>
ブナの場合、数年に一回、広い区域にわたって果実の豊作が見られ(マスティング)、それ以外の年は殆ど果実をつけない。
・豊凶を引き起こすしくみ(至近要因)
気象シグナル仮設:
気温の変化など気象条件の年変動に反応して、同種個体が一斉に開花。
資源収支仮設:
繁殖には植物体内の貯蔵物質が必要なため、大量の開花および結実によって貯蔵物質が消費され、その蓄積に数年かかる。
・豊凶が進化した意義(究極要因)
受粉効率仮説:
大量に開花することで、受粉効率が高まり、多くの果実を実らせる。
種子捕食者飽食仮設:
種子食動物を飽食させ、一部の種子(果実)が食べられずに残る。種子食動物の個体数は一時的に増えるが、種子(果実)の少ない年は、種子食動物の個体数も減るため、種子(果実)豊作時は食い尽くされることはなくなる。
<イヌブナとの違い>葉 側脈の数 幹回り 雌花 堅果を包む総苞 ブナ 長さ:4~8cm
幅:2~4cm
裏面は無毛7~11対 株立ち状にならない 花柄は短く、花も果実も上向き 長く
種子を完全に包むイヌブナ 長さ:5~10cm
幅:3~6cm
裏面の葉脈上に白色の長い軟毛が残る
ブナより薄い10~14対 株立ち状になる 花柄は長く、花も果実も垂れ下がる 短く
種子の半分以下 -
フジアザミ Cirsium purpuratum
キク科アザミ属
漢字:富士薊
名前の由来:
「フジ(富士)」は、富士山麓に多く生える。
「アザミ(薊)」は、ノアザミの名前の由来参照。
葉:茎葉は互生、根生葉はとげが多い
花:筒状花の集まった頭状花序、紅紫色、下向き
花期:8~10月
習性:多年草
備考:
頭花は直径10cmにもなる。
根は食用になる。 -
フジ Wisteria floribunda
マメ科フジ属
漢字:藤
別名:ノダフジ(野田藤)
名前の由来:花びらが風に吹かれ舞い散る様子から「吹き散る」が転訛したなど諸説あり。
樹形:蔓性落葉木本、左巻き(ネジと同一方向として)
葉:互生、奇数羽状複葉
花:両性花、総状花序、蝶形花、紫色、下垂、芳香あり
花期:5月
果実:豆果、熟すと2裂し種子をはじき飛ばす、種子は茶褐色
果期:10~12月
備考:
種子は、昔、おはじきに使った。
種子は、炒って食べると美味しいが、下剤にもなるので食べすぎに注意。
古い茎や枝にこぶ状の「藤瘤(ふじこぶ)」ができ、粉末にしたものは、胃がんの制癌剤に用いる。 -
フサザクラ Euptelea polyandra
フサザクラ科フサザクラ属
漢字:総桜/房桜
名前の由来:
「フサ(総/房)」は、花が枝に房状に密生する。
「ザクラ(桜)」は、樹皮がヤマザクラに似ている。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、無花被花(萼と花冠なし)、紅紫色
花期:3~4月
果実:翼果、黄褐色
果期:10月頃
備考:
日本固有種。
両性花では数少ない風媒花。
崩壊地などの裸地に最初に侵入する先駆樹種(パイオニアツリー)の代表。成長が早く、水害などにあっても根元から萌芽して株を維持し続ける。
乾燥させた葉には、血圧降下作用や抗菌作用があり、健康茶として飲用する。
材は弾力があり、昔は舟の櫓や櫂、建具、薪炭に用いた。


























































