【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • ハンノキ Alnus japonica

    カバノキ科ハンノキ属
    漢字:榛の木
    別名:ハリノキ
    名前の由来:
    古名の「榛(はり)の木」が転化した。
    「榛(はり)」は、開墾を意味する古語「墾(はり)」に由来する説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株、枝先に雄花序 その基部に雌花序
    花期:4月(寒地) 11月(暖地) ※1~3月の記事もあり
    果実:堅果が集まった複合果
    果期:10月
    備考:
    水辺や湿原などの過湿地に生える。
    冬芽は、ヤシャブシ類の先が尖るのに対し、ハンノキ類は円頭で短い柄がある。
    花芽のつく枝の側芽は裸芽になっている(他は芽鱗あり)。
    樹皮や果穂はタンニンを含み、茶色染料として用いた。
    材は堅く、器具や薪炭に用いた。
    幼虫が葉を食べるミドリシジミの食樹。
    <ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定>
    ハンノキ属の樹木は、葉から窒素などを回収せずに落葉するために、落ち葉は、黄葉や紅葉せずに緑色のまま。その結果、土壌中に窒素を提供する「肥料木」となる。
    根に「根粒菌(細菌の一種)」が寄生して根粒を形成している。根粒菌は、根粒内部で空気中の窒素を植物が利用できる窒素化合物(アンモニア)に変換(窒素固定)している。根粒菌により大気中の窒素を吸収することができるため、落葉時に窒素などを回収する必要がない。植物側からは、光合成生産物の糖などを根粒菌に提供し、相利共生関係が成立している。

    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
    ハンノキ
    20240911_箱根湿生花園
  • ハンショウヅル Clematis japonica

    キンポウゲ科センニンソウ属
    漢字:半鐘蔓
    名前の由来:花の形が半鐘に似ている。
    樹形:蔓性落葉半低木
    葉:対生、3出複葉
    花:両性花、単花被花(紅紫色の花冠に見えるのは4個の萼片)、鐘形で下垂、紅紫色
    花期:5~6月
    果実:瘦果、宿存した花柱は羽毛状
    果期:10~11月

    ハンショウヅル
    20220508_高山・市民の森
    ハンショウヅル
    20220508_高山・市民の森
    ハンショウヅル
    20220508_高山・市民の森
    ハンショウヅル
    20231031_山梨・健康の森
    ハンショウヅル
    20231031_山梨・健康の森
  • ハルニレ Ulmus davidiana var. japonica

    ニレ科ニレ属
    漢字:春楡
    名前の由来:
    「ハル(春)」は、春に花が咲く。
    「ニレ(楡)」は、アキニレの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、基部は左右不相称、裏面の脈液に毛が密生
    花:両性花、帯黄緑色
    花期:3~5月
    果実:翼果、偏平で膜質の広い翼あり先端はくぼむ、黄緑色
    果期:5~6月

    ハルニレ
    20230702_高山・市民の森
    ハルニレ
    20230702_高山・市民の森
    ハルニレ
    20240428_高山・市民の森
    ハルニレ
    20240428_高山・市民の森
    ハルニレ
    20240428_高山・市民の森
    ハルニレ
    20250309_高山・市民の森
    ハルニレ
    20250309_高山・市民の森
    ハルニレ
    20250309_高山・市民の森
    ハルニレ
    20250412_高山・市民の森
    ハルニレ
    20250412_高山・市民の森
  • ハルジオン Erigeron philadelphicus

    キク科ムカシヨモギ属
    漢字:春紫苑
    名前の由来:秋に咲くキク科の「シオン(紫苑)」に似ていて、春に咲く。
    葉:茎葉は互生
    花:まわりの舌状花と中心の筒状花の集まった頭状花序
    花期:5~7月
    習性:多年草
    備考:
    北アメリカ原産。
    若芽は食べられる。
    ヒメジョオンとの違い>

    葉の基部つぼみロゼット
    ハルジオン中空茎を抱く下向きに垂れる葉柄がはっきりしない
    花期にも残る
    ヒメジョオン中空ではない茎を抱かない下を向かない葉柄がはっきりしている
    花期は消える
    ハルジオン
    20240410_吉田川
    ハルジオン
    20240410_吉田川
  • ハリギリ Kalopanax pictus

    ウコギ科ハリギリ属
    漢字:針桐
    名前の由来:とげがあって、大きな葉が「キリ」の葉に似ている。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、5~7片に中裂する掌状葉、枝先に集まる
    花:両性花、散形花序、黄緑色、約は赤褐色
    花期:5~7月
    果実:液果、赤褐色→黒色
    果期:10月
    備考:
    鋭いとげが多い。
    新芽は山菜になる。
    材は軽軟で加工性がよく、家具や建築内装、漆器木地、合板などに用いる有用材。

    ハリギリ
    20221013_しらびそ高原
    ハリギリ
    20221013_しらびそ高原
    ハリギリ
    20221013_しらびそ高原
    ハリギリ
    20221013_しらびそ高原
    ハリギリ
    20230724_八島湿原
    ハリギリ
    20230724_八島湿原
    ハリギリ
    20230724_八島湿原
    ハリギリ
    20230724_八島湿原
    ハリギリ
    20250420_遊木の森
    ハリギリ
    20250420_遊木の森
  • バライチゴ Rubus illecebrosus

    バラ科キイチゴ属
    漢字:薔薇苺
    名前の由来:茎葉にとげが多い、あるいは花がバラに似ているイチゴ。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、小葉が2~3対の奇数羽状複葉
    花:両性花、白色
    花期:6~7月
    果実:核果が集まった集合果、赤色
    果期:8~10月
    備考:
    最初の一対の小葉と次の一対の小葉の間隔が他の小葉の間隔より長い。
    果実は食べられる。

    バライチゴ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    バライチゴ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • ハマヒサカキ Eurya emarginata

    サカキ科ヒサカキ属
    漢字:浜姫榊
    名前の由来:
    浜に生える海岸性の「ヒカサキ」。
    ヒサカキはヒサカキの名前の由来参照。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:雌雄異株、緑白色
    花期:11~12月
    果実:液果、紫黒色
    果期:11~12月
    備考:
    花や果実はヒサカキに似ていて、花にはヒサカキと同様に強い臭気あり。
    <海岸植物>
    トベラの備考参照。

    ハマヒサカキ
    20240407_駿府城公園
    ハマヒサカキ
    20240407_駿府城公園
    ハマヒサカキ
    20240407_駿府城公園
    ハマヒサカキ
    20241129_県立美術館
    ハマヒサカキ
    20241129_県立美術館
    ハマヒサカキ
    20241129_県立美術館
  • ハマナス Rosa rugosa

    バラ科バラ属
    漢字:浜梨
    別名:ハマナシ
    名前の由来:果実をナシにたとえた「浜梨」が転訛(東北訛り)した説あり。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、紅色または紅紫色(まれに白色)、強い芳香あり
    花期:6~8月
    果実:バラ状果(集合果)、赤色、先端に萼片が残る
    果期:8~9月
    備考:
    本州の太平洋側で茨城県、日本海側で島根県から北の海岸地帯に自生する。
    枝には毛が多く、太く大きいとげと細く小さなとげが密生する。
    地下に伸びる匍匐枝によって繁殖する。
    花は香水の原料になる。
    根の皮は染料になる。
    果実はビタミンCが多く食べられる。

    ハマナス
    20240918_箱根湿生花園
    ハマナス
    20240918_箱根湿生花園
  • ハバヤマボクチ Synurus excelsus

    キク科ヤマボクチ属
    漢字:葉場山火口
    名前の由来:
    「ハバヤマ(葉場山)」は、葉場山(草刈り場のある山)に生える。
    「ボクチ(火口)」は、葉裏の綿毛を集めて火口(ほくち:火打ち石でだした火花を移しとるもの)とした。
    葉:茎葉は互生
    花:筒状花の集まった頭状花序、黒紫色
    花期:10月
    果実:瘦果
    習性:多年草
    備考:
    根生葉の裏面には白い綿毛が密生する。
    <オヤマボクチとの違い>
    本種は根生葉の基部が横にはり出してとがる。

    ハバヤマボクチ
    20230724_八島湿原
    ハバヤマボクチ
    20230724_八島湿原
  • ハハコグサ Gnaphalium affine

    キク科ハハコグサ属
    漢字:母子草
    別名:ホオコグサ、オギョウ
    名前の由来:
    葉や茎が白い綿毛に覆われている様子を、母親が子を包み混んでいるように見立てた説、
    葉を餅に入れて草団子にして食べた「葉っこ草」が転訛した説など諸説あり。
    「ホオコグサ」は、茎の白毛、頭花の冠毛がほおけ立っている。
    葉:互生
    花:頭状花序、筒状花(中心の両性花の周りに雌花)、黄色
    花期:4~6月
    果実:瘦果、黄白色の冠毛あり
    習性:2年草
    備考:
    春の七草のオギョウ(御行)はロゼット。
    全草を細かく刻んで乾燥させたものは生薬「鼠麹草(そきくそう)」と呼び、咳止め、痰切りに用いた。
    かつてはハハコグサを摘んで蒸してついて「母子餅(ほうこもち)」を食べる習慣があったが、「母と子を臼と杵でつくのは縁起がよくない」として、ヨモギが草餅に使われるようになった。

    ハハコグサ
    20240504_高山・市民の森
    ハハコグサ
    20240504_高山・市民の森