【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • ナナカマド Sorbus commixta

    バラ科ナナカマド属
    漢字:七竈
    名前の由来:
    材が燃えにくく七度かまどに入れても燃え残る説、
    木炭として製炭するのに7日かかる説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、複散房花序、白色
    花期:5~7月
    果実:ナシ状果、緑色→赤色
    果期:9~10月
    備考:
    静岡県内ではブナ帯に見られる。
    材は重硬・強靭で割れにくく、道具の柄や細工物の材料に用いられる。
    果実は一度にたくさん熟すが、苦味成分や青酸配糖体を含み美味しくない。鳥は少しずつ食べて何度も来ることになり、種子は時間的にも空間的にも広くばらまかれることになる。

    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
  • ナツツバキ Stewartia pseudocamellia

    ツバキ科ナツツバキ属
    漢字:夏椿
    別名: シャラノキ(沙羅の木)
    名前の由来:
    花や葉の形が「ツバキ」に似ており、夏に花が咲く。
    「シャラノキ(沙羅の木)」は、本種をインド産のフタバガキ科の「沙羅双樹(サラソウジュ)」と間違った。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、5個の果片に裂開する
    果期:9~10月
    備考:
    咲いた翌日には花首から落下する一日花。
    5枚の花弁には繊細な皺があり、縁に細かい鋸歯あり。
    樹皮は、不規則な形に剥げ落ちる。リョウブよりも剥離した跡が大きい。この幹肌のすべすべとした模様が美しいため、樹皮のついたまま床柱にされる。
    材は緻密で強靭で割裂しにくいため、鑿(のみ)の柄や槌、農具、杵、彫刻材、薪炭材などに用いた。

    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ナツツバキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ナツツバキ
    20240614_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20240614_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250309_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250309_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250412_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250412_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250427_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250427_高山・市民の森
  • ナギ Nageia nagi

    マキ科ナギ属
    漢字:梛/那木
    名前の由来:葉がミズアオイ科のコナギ(古名:ナギ)に似ている。
    樹形:常緑高木
    葉:対生
    花:雌雄異株
    花期:5~6月
    種子:核果状、緑色→褐色
    種子期:10~11月
    備考:
    葉脈は平行脈で主脈なし、縦に裂くのは容易だが、縦方向に引っ張ってちぎるのは容易ではない。

    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211026_駿府城公園
    ナギ
    20211026_駿府城公園
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
  • ナズナ Capsella bursa-pastoris

    アブラナ科ナズナ属
    漢字:薺
    別名:ペンペングサ
    名前の由来:
    撫でたいほどかわいい花を意味する「撫菜(なでな)」が転訛した説、
    秋から春には生えているが、夏には生えて無い「夏無(なつな)」が転訛した説、
    朝鮮で本種を指す言葉 Nazi と野菜の「菜」に由来する説など諸説あり。
    「ペンペングサ」は、果実の形が三味線のバチに似るので、三味線の音をとった。
    葉:根生葉は束生、茎葉は互生
    花:総状花序、白色
    花期:2~6月
    果実:蒴果、ハート型(軍配型)で、2室に割れて種子を出す
    習性:越年草
    備考:
    春の七草の一つ。七草がゆに入れる。
    <同花受粉>
    咲いてから時間がたつと、長い4本の雄しべは雌しべの柱頭にゆっくりと近づき、自らの花粉をなすりつける。積極的に同花受粉(同一の花の中で受粉すること(自家受粉の一型))を行い確実に実を結ぶ。近親交配の弊害があるが、一年草のナズナの場合、以下のような事情と想定される。
    ・子の質より子の確保が先決
    ・ハナアブという虫への信頼性の低さ

    ナズナ
    20240410_吉田川
    ナズナ
    20240410_吉田川
  • トベラ Pittosporum tobira

    トベラ科トベラ属
    漢字:扉
    名前の由来:扉の木から転訛(扉については備考の”焼嗅がし”参照)。
    樹形:常緑低木
    葉:互生、枝先に輪生状につく
    花:雌雄異株、集散花序、白色→淡黄色、芳香あり
    花期:4~6月
    果実:蒴果、灰褐色、熟すと3裂し赤い粘りのある種子を出す
    果期:10~12月
    備考:
    葉を揉んだり、枝を折ると青臭い独特の匂いあり。燃やすと臭気が強くなる。
    <海岸植物>
    潮風に強く、植え込みや生け垣などに利用される。
    クチクラ層を発達させ、水分の蒸発を防いだり、強い日光を跳ね返すとともに、塩分や砂を付着しにくくしている。
    海岸の環境で風がきても、葉裏の気孔からの蒸散を防ぐために、葉の縁が葉裏を隠すように丸まっている。
    <焼嗅(やいか)がし(柊鰯(ひいらぎいわし))>
    ヒイラギの備考参照。

    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20240904_遊木の森
    トベラ
    20240912_有度山
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20250404_県立美術館
    トベラ
    20250404_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
  • トチノキ Aesculus turbinata

    ムクロジ科トチノキ属
    漢字:栃/橡の木
    名前の由来:
    アイヌの人々が実を「トチ」、幹を「トチニ」と呼んだことに由来する説、
    トは「十」、チは「千」を表わし、果実がたくさんなる説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:対生、掌状複葉
    花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花(上部)と両性花(下部)が混じる)、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:蒴果、熟すと果皮が3裂し、種子が1,2個現れる
    果期:9~10月
    備考:
    花は円錐花序の下から咲きあがり、白い花びらには黄色い蜜標(ガイドマーク)があり、花粉や蜜がなくなると赤色に変わる。蜜標は、送粉者であるマルハナバチ類に対するもので、マルハナバチの仲間は、黄色と赤色を識別している。
    寒さと乾燥や虫から保護するため、冬芽の頂芽は、冬の間、樹液が浸み出して樹脂状になり粘る。
    種子は最大クラス、そのままではシブくて食べられないが、アク抜きしてもち米と一緒について「栃餅」にする。
    花は蜜蜂の重要な蜜源の一つ。
    材は堅く模様(杢:もく)が美しいため、家具類やお盆、椀、建築材などに用いる。
    大きな葉は光合成の能力が高く、成長を速くする。ただし、水分の蒸散も激しく、根からの供給が追いつかなければ水不足になる。分布が沢沿いに多いのはこのため。

    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20240809_県立美術館
    トチノキ
    20240911_箱根湿生花園
    トチノキ
    20241129_県立美術館
    トチノキ
    20241129_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
  • トサミズキ Corylopsis spicata

    マンサク科トサミズキ属
    漢字:土佐水木
    名前の由来:
    「トサ(土佐)」は、土佐(高知県)に生える。
    「ミズキ(水木)」は、葉がミズキに似ている説あり。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、穂状花序、黄色
    花期:3~4月
    果実:蒴果、先端に2個の花柱が残る、種子は黒色
    果期:9~10月
    備考:
    ヒュウガミズキとの違い>

    葉の大きさ穂状花序の花の数
    トサミズキ長さ: 5~11cm
    幅  :3~8cm
    7~10個
    ヒュウガミズキ長さ: 3~5cm
    幅 : 2~4cm
    1~3個
    トサミズキ
    20220613_高山・市民の森
    トサミズキ
    20220613_高山・市民の森
    トサミズキ
    20220613_高山・市民の森
    トサミズキ
    20220613_高山・市民の森
    トサミズキ
    20220613_高山・市民の森
    トサミズキ
    20230619_富士山こどもの国
    トサミズキ
    20230619_富士山こどもの国
    トサミズキ
    20230619_富士山こどもの国
    トサミズキ
    20240303_高山・市民の森
    トサミズキ
    20240331_高山・市民の森
    トサミズキ
    20240331_高山・市民の森
    トサミズキ
    20240428_高山・市民の森
    トサミズキ
    20240428_高山・市民の森
    トサミズキ
    20240809_県立美術館
    トサミズキ
    20250309_高山・市民の森
    トサミズキ
    20250309_高山・市民の森
    トサミズキ
    20250309_高山・市民の森
    トサミズキ
    20250412_高山・市民の森
  • ドクダミ Houttuynia cordata

    ドクダミ科ドクダミ属
    漢字:蕺草
    別名:ジュウヤク(十薬)
    名前の由来:
    「毒矯め(どくため)」が転訛した説あり。矯めは「直す、改める」意味。
    「ジュウヤク(十薬)」は、10種類の薬効があるという意味。
    葉:互生
    花:無花被花(白い花冠のように見えるのは総苞片(つぼみのとき花全体を包んでいたもの))
    花期:6~7月
    果実:蒴果
    習性:多年草
    備考:
    全体に特有の臭気あり。細菌やカビの増殖を抑える働きあり。
    地下茎や葉は民間薬に用いる。
    日本の本種は3倍体で、無融合生殖(単位生殖)で受粉せずに結実する(花は意味なし)。
    無融合生殖は、セイヨウタンポポの備考参照。無融合生殖に加え、地下茎を伸ばして広がるので繁殖力が高い。
    <総苞片の大きさが違う理由>
    総苞片は外側の一番大きなものから順番に開き始める。最も外側から蕾を包んでいる総苞片は、包む面積が大きいので最大サイズになる。逆に、四番目に開く最も内側の総苞片は、包む面積が最小なので最小の総苞片になる。

    ドクダミ
    20240608_遊木の森
    ドクダミ
    20240608_遊木の森
    ドクダミ
    20240608_遊木の森
  • ドクウツギ Coriaria japonica

    ドクウツギ科ドクウツギ属
    漢字:毒空木
    別名:イチロベエゴロシ(一郎(市郎)兵衛殺し)
    名前の由来:「ウツギ(アジサイ科)」に似て有毒。
    樹形:落葉低木
    葉:対生(羽状複葉に見えるが単葉)
    花:雌雄同株(同じ葉腋から短い雄花序と長い雌花序がでる)、総状花序、黄緑色
    花期:4~5月
    果実:5個の分果からなる瘦果、花弁に包まれる、紅色→黒紫色
    果期:8~9月
    備考:
    日本固有種。
    全体に毒があり、生葉24gが致死量とされる猛毒植物。トリカブト(キンポウゲ科)、ドクゼリ(セリ科)とともに3大毒草とされる。
    根に根粒菌が共生し、空中窒素を固定して養分にしている。

    ドクウツギ
    20240911_箱根湿生花園
    ドクウツギ
    20240911_箱根湿生花園
    ドクウツギ
    20240911_箱根湿生花園
  • トキワハゼ Mazus pumilus

    ハエドクソウ科サギゴケ属
    漢字:常盤黄櫨
    名前の由来:
    「トキワ(常盤)」は、春から秋まで花が咲いている。
    「ハゼ(黄櫨)」は、果実がはぜる。
    葉:対生
    花:唇形花、淡紫色
    花期:4~11月
    習性:1年草
    備考:
    サギゴケに似るが、花は小さく匍匐する枝はない。
    <柱頭運動>
    サギゴケの備考参照。

    トキワハゼ
    20240504_高山・市民の森
    トキワハゼ
    20240504_高山・市民の森