カバノキ科カバノキ属
漢字:岳樺
名前の由来:
「ダケ(岳)」は、標高の高いところに生える。
「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照。
樹形:落葉高木(森林限界付近では低木)
葉:互生(長枝)、一対(短枝)
花:雌雄同株
花期:5~6月
果実:堅果が集まった複合果、小堅果は両側に狭い翼あり
果期:9~10月
備考:
カンバ類の剥げる樹皮は、油が多く濡れていても燃えるため、焚き付け材料になる。
1000~3000mの高い山地に生える(シラカンバは500~1000m)。
材は光沢があり堅く、家具、フローリング材、合板などに用いる。
<葉を維持できる期間が短い亜高山帯で生育できる理由>
・葉が薄い→多くの光を吸収することができる。
・葉の窒素濃度が高い→吸収した光を効率的に有機物に変換することができる。
根が細い。細い根は同じ重さなら太い根よりも表面積が多くなるため、窒素などの栄養吸収能力も高くなる。
<シラカンバとの違い>
シラカンバの備考参照。
投稿者: kona
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ダケカンバ Betula ermanii
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タイワンホトトギス Tricyrtis formosana
ユリ科ホトトギス属
漢字:台湾杜鵑草
名前の由来:
「タイワン(台湾)」は、台湾でもっともふつうに見られる。
「ホトトギス(杜鵑草)」は、ホトトギスの名前の由来参照。
葉:互生
花:淡紅色で紅紫色の斑点あり
花期:9~10月
習性:多年草
備考:外花被片の基部に球状のふくらみが2個あり。 -
タイサンボク Magnolia grandiflora
モクレン科モクレン属
漢字:大山木/泰山木
名前の由来:大きな花や葉をつけ、大木になる樹形を、泰然とした大きな山になぞらえた説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:両性花、白色
花期:5~6月
果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
果期:9~10月
備考:
北アメリカ原産。
花は強い芳香あり。
モクレン属で白い花が咲くものは、散る頃には花被が黄色になる。
<モクレン科の花>
コブシの備考参照。 -
ソヨゴ Ilex pedunculosa
モチノキ科モチノキ属
漢字:冬青
名前の由来:
葉柄が長く硬い葉が、風が吹くと葉が擦れ合って「ザワザワ」と音をたてる「戦(そよ)ぐ」説が有力、
他、草木染めに用いる「染め木」が転訛した説あり。
樹形:常緑小高木
葉:互生
花:雌雄異株、白色
花期:6~7月
果実:核果、赤色
果期:10~11月
備考:
全縁の葉は波打つ。
雌花の花柄は3~4cmと長い。
枝や葉は多くのタンニンを含むため、草木染めでは褐色~黄色の染料として用いる。
材は緻密で堅く、櫛や器具材、そろばん玉、ギターの象嵌などに用いる。
樹皮は水に晒して臼でつき砕き、水洗してゴム状の鳥もちを採った。 -
センリョウ Sarcandra glabra
センリョウ科センリョウ属
漢字:千両
名前の由来:
冬に赤い実のなるセンリョウとマンリョウ、アリドオシを庭に植え「千両、万両、有り通し」と語呂合わせすると金運に恵まれる縁起物説、
マンリョウの果実はセンリョウより大きく重いため垂れ下がり、センリョウの果実は軽いため上向きにつく説あり。
→ どちらもマンリョウに対比させて、おめでたい植物として縁起を担がせたもの。マンリョウの名前の由来参照。
樹形:常緑低木
葉:対生
花:両性花、穂状花序、無花被花(萼と花冠なし)、黄緑色
花期:6~8月
果実:核果、朱赤色
果期:12~3月
備考:
お正月の縁起物。→マンリョウの備考参照。
無花被花で、花軸に黄緑色で球形の雌しべと、その側面に薄黄緑色で楕円形の雄しべをつける。雄しべの左右に2つの葯があり、葯の膜が破れて花粉が出ると黄色になる。
広葉樹にもかかわらず、根の木部の細胞組織に仮道管がある。
(参考)
針葉樹は仮道管が木質部の9割を占め、木を支える木質繊維と水分などを運ぶパイプの2つの役割を兼ねている。広葉樹は木を支える木質繊維と水分などを運ぶ太いパイプ役の道管という組織に分かれている。
→ 上記2つの理由で、広葉樹の中で最も原始的な種類といえる。
野鳥はセンリョウの実が好きで、早く食べられてなくなるが、マンリョウの実は残っている。 -
センニンソウ Clematis terniflora
キンポウゲ科センニンソウ属
漢字:仙人草
名前の由来:痩果の先に残る白くて長い毛が密生する花柱を、仙人のヒゲ、あるいは白髪にたとえた。
葉:対生、奇数羽状複葉
花:散房花序、単花被花(4個の花冠に見えるのは萼)、白色
花期:8~9月
果実:瘦果
果期:11月
習性:蔓性多年草
備考:
小葉柄は曲がりくねって他物にからまりつく。
有毒植物。茎や葉から出る液体が皮膚に付着すると水泡ができる。口にすると胃や腸の粘膜が炎症を起こし、血便になることもあり。