セリ科セントウソウ属
漢字:仙洞草
名前の由来:不明
葉:1~3回3出複葉
花:複散形花序、白色
花期:3~5月
果実:2個の分果が接合
習性:多年草
投稿者: kona
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センダン Melia azedarach
センダン科センダン属
漢字:栴檀
名前の由来:
楕円形の果実が枝一面につく様子が数珠を重ねたように見える「センダマ(千玉)」説、
無数につく果実を団子に見立てた「千団子」説など諸説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生、2~3回奇数羽状複葉
花:両性花、集散花序、淡紫色
花期:5~6月
果実:核果、黄褐色
果期:10~12月
備考:
材は軽く柔らかで加工しやすく、耐蟻性が強い。家具や下駄などに用いる。
果実は薬としても利用されるが、有毒成分が含まれる。子どもが6~8個の果実を摂取すれば死亡するとの報告あり。
果実を苦楝子(くれんし)、樹皮を苦楝皮(くれんぴ)の生薬名で、鎮痛、解熱、駆虫剤に用いる。 -
セイヨウバクチノキ Laurocerasus officinalis
バラ科サクラ属
漢字:西洋博打の木
名前の由来:
「セイヨウ(西洋)」は、ヨーロッパ原産。
「バクチ(博打)」は、樹皮が鱗片状に剥がれるので、博打に負けて身ぐるみ剥がれることにたとえた。
樹形:常緑低木
葉:互生
花:両性花、総状花序、白色
花期:4月
果実:核果、紫黒色
果期:
備考:
葉裏の主脈脇に2~3の大きな黒い腺あり。
材は重硬・強靭で家具材工具の柄などに用いる。
樹皮は紅~黄色の染料になる。
バクチノキとは葉柄が短いこと、葉の先端が長く尖らないことなどにより区別できる。 -
セイヨウタンポポ Taraxacum officinale
キク科タンポポ属
漢字:西洋蒲公英
名前の由来:
「セイヨウ(西洋)」は、ヨーロッパ原産。
「タンポポ(蒲公英)」は、花の蕾を「鼓(づづみ)」に見立て、鼓を叩く音で「タン、ポ、ポ」説など諸説あり。
葉:
花:舌状花の集まった頭状花序、黄色
花期:3~9月
果実:瘦果
習性:多年草
備考:
食べられる。
民間薬として健胃、整腸、解熱、発汗、催乳に用いた。
<在来種との違い>
在来種は、総苞片が瓦状に重なり合う。舌状花の雌しべは真っ直ぐ伸びているか、ゆるくわん曲している。
外来種は、総苞片がくるりと反り返る。舌状花の雌しべの先が強くカールしている。
セイヨウタンポポと在来のタンポポの交雑により雑種も増えている。
<在来種との生態的な性質の違い>
・春だけでなく、夏から冬も開花結実し、多数のタネをつける。
・タネは在来種に比べて軽く、遠くまで飛ぶ。
・タネの発芽温度は幅広く、いつでも発芽できる。
・成熟が早く、小さな個体でも開花する。
・一年を通じて葉を広げ、光合成を行う。
・染色体数の面で3倍体である。
・無融合生殖によってタネをつくる。
→ 外来種は、都会のような環境で有利。
在来種(自家不和合性)は、自然度の高い環境で有利。
<無融合生殖(無性生殖の一型)>
雌しべの体細胞が減数分裂や受精という過程を経ず、そのまま育って種子になる。
種子やそれが育った娘植物は、完全に親と同一な遺伝子をもつ「クローン」。
[利点]
受粉が不要。
増殖スピードが、有性生殖に比べて2倍(子を産む雌のみ)の速さ。
[欠点]
病気が流行したり環境が変化した場合に同じ運命をたどることになり、全滅の危険性が高い。 -
ズミ Malus toringo
バラ科リンゴ属
漢字:酸実
名前の由来:
果実の酸味を表す「酢実(すみ)」が転訛した説、
樹皮から黄色の染料をとった「染み(そみ)」が転訛した説あり。
樹形:落葉小高木
葉:互生
花:両性花、散形花序、白色
花期:4~6月
果実:ナシ状果、黄色または赤色
果期:9~10月
備考:
長枝と短枝があり、側芽はほとんど短枝化して、とげ状になるものが多い。
長枝:節間が長く伸び、葉が散在してつく通常みられる枝
短枝:節と節の間が年々わずかしか伸びない枝
節(せつ):葉が生じる場所
果実は数回霜に当たると渋味が採れて甘酸っぱくなる。完熟前の果実を漬けて果実酒などにする。
材は緻密で堅く、斧や農具の柄、櫛や器具類に用いた。
<異形葉性>
短枝につく葉は楕円形、長枝につく葉は3~5裂(欠刻)するものが多い。
<根萌芽(こんぼうが)>
親株を中心に根を水平に伸ばして根萌芽幹を発生させる。他、タラノキ、ハリギリ、ニセアカシア、ヤマナラシなど。 -
スノキ Vaccinium smallii var. glabrum
ツツジ科スノキ属
漢字:酢の木
別名:コウメ(小梅)
名前の由来:
葉を噛むと酸味があり酸っぱい。
「コウメ(小梅)」は、果実の酸味を梅の実になぞらえた。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、総状花序、鐘形、下垂、緑白色(まれに紅色)
花期:5~7月
果実:液果、緑色→紫黒色、先端に5個の萼歯が残る
果期:7~8月
備考:熟した果実は甘酸っぱく食べられる。口の中が紫色に染まる。 -
スダジイ Castanopsis sieboldii
ブナ科シイ属
漢字:すだ椎
名前の由来:
「スダ」は、実が巻貝の一種の「シタダミ」に似ている説、
シイタケの原木に使い、これをスダギと呼ぶ説あり。
「シイ(椎)」は、実は自然落下して木の下にあることから「下(シ)」と「実(ヒ)」から「シヒ」となった説、
刑具の用材となっていたことから、強制する意味の「シヒ(強)」に由来する説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:雌雄同株
花期:5~6月
果実:総苞に包まれた堅果、熟すと3裂する
果期:翌年の秋
備考:
虫媒花で強い香りあり。
果実は、「椎の実」といって食べられる。生でもおいしいが、炒ると香ばしくなる。
材は建築材や器具材、シイタケ原木などに用いた。
<ツブラジイとの違い>老木の樹皮 果実 材 スダジイ 縦に割れ目ができる ツブラジイより大きい(長楕円形) 辺材:灰白色、心材:灰褐~黄褐色の散孔材 ツブラジイ 縦にわれず滑らか
横の縞あり円形(球形)
最大でも長さ12mm程度淡黄褐~黄褐色で辺・心材の区別が不明瞭な放射孔材 (参考)
<芽を上から見た場合のシイ類、カシ類、クスノキ類の違い>
シイ類:楕円形
カシ類:五角形
クスノキ類:円形 -
スズメノエンドウ Vicia hirsuta
マメ科ソラマメ属
漢字:雀野豌豆
名前の由来:カラスノエンドウに似ていて小型。
葉:互生、偶数羽状複葉
花:蝶形花、白紫色
花期:4~6月
果実:豆果
習性:蔓性の越年草
備考:
全草を茶として飲み、牧草に用いる。
<カラスノエンドウとの違い>
カラスノエンドウの備考参照。