【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • タチツボスミレ Viola grypoceras

    スミレ科スミレ属
    漢字:立坪菫
    名前の由来:
    「タチツボ(立坪)」は、花のあと茎がのびて立ち、庭(坪)に生える。
    「スミレ(菫)」は、横から見た花の形が、大工道具の墨入れに似ていて、墨入れが転訛した説(墨入れを横から見ると、少し膨らんでいる墨壷部分の形が、スミレの花を横から見た時の距の形に似ている)、
    食用に「摘まれる」を語源とする説、
    花を染料にした「染みれ」を語源とする説、
    「つみれ」のような形で食用になった説など諸説あり。
    葉:根生葉は束生、地上茎は互生
    花:淡紫色(変異が多い)
    花期:4~5月
    果実:蒴果、熟すと3裂して種子を弾き飛ばす
    習性:多年草
    備考:
    托葉はクシの歯状に深裂する。
    <交配方法(ハナバチ類をターゲット)>
    距にたまった蜜を吸おうとハナバチ類が潜り込んで体に花粉がつき、吸蜜に向かった他の花で交配する。植物の交配は、ハナバチ類のような一定の植物に訪花する定花性の昆虫でないと役に立たない。スミレの距の長さ(8mm程)とハナバチの口の長さ(10mm程)が適寸で合致している同士。
    <閉鎖花>
    スミレは、3月中旬から5月中旬の春に花を咲かせ、ハナバチなどの昆虫に花粉を運んで他家受粉するが、夏や秋は、花を咲かせない閉鎖花による自家受粉を行う。花弁を作らないので省エネになり、少ない日光でも、秋まで種子を作り続けることができる。
    <アリ散布>
    ハコベの備考参照。

    タチツボスミレ
    20250420_遊木の森
    タチツボスミレ
    20250420_遊木の森
    タチツボスミレ
    20250420_遊木の森
    タチツボスミレ
    20250420_遊木の森
  • タケニグサ Macleaya cordata

    ケシ科タケニグサ属
    漢字:竹似草
    名前の由来:茎が中空で竹に似る説あり。
    葉:互生
    花:円錐花序、単花被花(花冠なし早落萼のみ)、白色
    花期:7~8月
    果実:蒴果
    習性:多年草
    備考:
    茎や葉に黄色の汁を含む有毒植物。
    <アリ散布>
    ハコベの備考参照。

    タケニグサ
    20240608_遊木の森
    タケニグサ
    20240608_遊木の森
    タケニグサ
    20240608_遊木の森
  • ダケカンバ Betula ermanii

    カバノキ科カバノキ属
    漢字:岳樺
    名前の由来:
    「ダケ(岳)」は、標高の高いところに生える。
    「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木(森林限界付近では低木)
    葉:互生(長枝)、一対(短枝)
    花:雌雄同株
    花期:5~6月
    果実:堅果が集まった複合果、小堅果は両側に狭い翼あり
    果期:9~10月
    備考:
    カンバ類の剥げる樹皮は、油が多く濡れていても燃えるため、焚き付け材料になる。
    1000~3000mの高い山地に生える(シラカンバは500~1000m)。
    材は光沢があり堅く、家具、フローリング材、合板などに用いる。
    <葉を維持できる期間が短い亜高山帯で生育できる理由>
    ・葉が薄い→多くの光を吸収することができる。
    ・葉の窒素濃度が高い→吸収した光を効率的に有機物に変換することができる。
     根が細い。細い根は同じ重さなら太い根よりも表面積が多くなるため、窒素などの栄養吸収能力も高くなる。
    シラカンバとの違い>
    シラカンバの備考参照。

    ダケカンバ
    20221013_しらびそ高原
    ダケカンバ
    20230717_八島湿原
    ダケカンバ
    20230717_八島湿原
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺

  • タカノツメ Gamblea innovans

    ウコギ科タカノツメ属
    漢字:鷹の爪
    名前の由来:冬芽が鷹の爪のように鋭く尖る。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、3出の掌状複葉
    花:雌雄異株、散形花序、黄緑色
    花期:5~6月
    果実:液果、黒紫色
    果期:9~10月
    備考:新芽はほろ苦く食べられる。

    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231023_県立森林公園
  • タカトウダイ Euphorbia lasiocaula

    トウダイグサ科トウダイグサ属
    漢字:高燈台
    名前の由来:
    背丈の高い「トウダイグサ」。
    「トウダイグサ(燈台草)」は、草の形が、昔の 照明器具「燈明(とうみょう)」を置く 「燈台(とうだい)」に 似ている。
    葉:互生
    花:杯状花序、黄緑色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、表面にいぼ状突起があり3裂する
    習性:多年草
    備考:
    有毒植物。
    葉の縁に細かい鋸歯あり。
    茎や葉を切ると白い汁が出る。

    タカトウダイ
    20230724_八島湿原
    タカトウダイ
    20230724_八島湿原
  • タイワンホトトギス Tricyrtis formosana

    ユリ科ホトトギス属
    漢字:台湾杜鵑草
    名前の由来:
    「タイワン(台湾)」は、台湾でもっともふつうに見られる。
    「ホトトギス(杜鵑草)」は、ホトトギスの名前の由来参照。
    葉:互生
    花:淡紅色で紅紫色の斑点あり
    花期:9~10月
    習性:多年草
    備考:外花被片の基部に球状のふくらみが2個あり。

    タイワンホトトギス
    20231016_県立森林公園
    タイワンホトトギス
    20231016_県立森林公園
  • タイツリオウギ Astragalus membranaceus

    マメ科ゲンゲ属
    漢字:鯛釣黄耆
    名前の由来:
    「タイツリ(鯛釣)」は、豆果が膨れ、長い柄あって垂れる状態を、鯛を釣り上げたのに見立てた。
    「オウギ(黄耆)」は、中国原産の黄耆に似ている。
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:総状花序、蝶形花、黄白色
    花期:7~8月
    果実:豆果
    習性:多年草
    備考:高山帯に生える。

    タイツリオウギ
    20230817_富士山五合目付近
    タイツリオウギ
    20230821_富士山五合目付近
  • タイサンボク Magnolia grandiflora

    モクレン科モクレン属
    漢字:大山木/泰山木
    名前の由来:大きな花や葉をつけ、大木になる樹形を、泰然とした大きな山になぞらえた説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:5~6月
    果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
    果期:9~10月
    備考:
    北アメリカ原産。
    花は強い芳香あり。
    モクレン属で白い花が咲くものは、散る頃には花被が黄色になる。
    <モクレン科の花>
    コブシの備考参照。

    タイサンボク
    20211018_城北公園
    タイサンボク
    20211018_城北公園
    タイサンボク
    20240809_県立美術館
    タイサンボク
    20241028_県立美術館
    20241125_佐鳴湖
    タイサンボク
    20241125_佐鳴湖
  • ソヨゴ Ilex pedunculosa

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:冬青
    名前の由来:
    葉柄が長く硬い葉が、風が吹くと葉が擦れ合って「ザワザワ」と音をたてる「戦(そよ)ぐ」説が有力、
    他、草木染めに用いる「染め木」が転訛した説あり。
    樹形:常緑小高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、白色
    花期:6~7月
    果実:核果、赤色
    果期:10~11月
    備考:
    全縁の葉は波打つ。
    雌花の花柄は3~4cmと長い。
    枝や葉は多くのタンニンを含むため、草木染めでは褐色~黄色の染料として用いる。
    材は緻密で堅く、櫛や器具材、そろばん玉、ギターの象嵌などに用いる。
    樹皮は水に晒して臼でつき砕き、水洗してゴム状の鳥もちを採った。

    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211212_森林公園
    ソヨゴ
    20211212_森林公園
    ソヨゴ
    20221120_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20240303_高山・市民の森 ソヨゴメタマフシ
    ソヨゴ
    20240614_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20240614_高山・市民の森
  • センリョウ Sarcandra glabra

    センリョウ科センリョウ属
    漢字:千両
    名前の由来:
    冬に赤い実のなるセンリョウとマンリョウ、アリドオシを庭に植え「千両、万両、有り通し」と語呂合わせすると金運に恵まれる縁起物説、
    マンリョウの果実はセンリョウより大きく重いため垂れ下がり、センリョウの果実は軽いため上向きにつく説あり。
    → どちらもマンリョウに対比させて、おめでたい植物として縁起を担がせたもの。マンリョウの名前の由来参照。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、穂状花序、無花被花(萼と花冠なし)、黄緑色
    花期:6~8月
    果実:核果、朱赤色
    果期:12~3月
    備考:
    お正月の縁起物。→マンリョウの備考参照。
    無花被花で、花軸に黄緑色で球形の雌しべと、その側面に薄黄緑色で楕円形の雄しべをつける。雄しべの左右に2つの葯があり、葯の膜が破れて花粉が出ると黄色になる。
    広葉樹にもかかわらず、根の木部の細胞組織に仮道管がある。
    (参考)
    針葉樹は仮道管が木質部の9割を占め、木を支える木質繊維と水分などを運ぶパイプの2つの役割を兼ねている。広葉樹は木を支える木質繊維と水分などを運ぶ太いパイプ役の道管という組織に分かれている。
    → 上記2つの理由で、広葉樹の中で最も原始的な種類といえる。
    野鳥はセンリョウの実が好きで、早く食べられてなくなるが、マンリョウの実は残っている。

    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211114_その他
    センリョウ
    20240524_その他
    センリョウ
    20240524_その他