【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • アズマイチゲ Anemone raddeana

    キンポウゲ科イチリンソウ属
    漢字:東一華
    名前の由来:関東地方に見られ、一つの茎に一つの花を咲かせる。
    葉:根生葉は2回3出複葉、茎葉は3個輪生し3出複葉
    花:単花被花(花冠なし萼片のみ)、白色(基部と裏面は紫色を帯びる)
    花期:3~5月
    果実:瘦果が集まった集合果
    習性:多年草

    アズマイチゲ
    20250407_朝霧高原
    アズマイチゲ
    20250407_朝霧高原
    アズマイチゲ
    20250407_朝霧高原
    アズマイチゲ
    20250416_朝霧高原
  • ヒマラヤスギ Cedrus deodara

    マツ科ヒマラヤスギ属
    漢字:ヒマラヤ杉
    別名:ヒマラヤシーダ
    名前の由来:ヒマラヤ産で葉の形がスギに似ている。
    樹形:常緑高木
    葉:多数が短枝に束生、長枝では互生
    花:雌雄同株
    花期:10~11月
    種子:球果
    種期:翌年の秋
    備考:
    ヒマラヤ西部~アフガニスタン原産。
    円錐形の美しい樹形で、コウヤマキ、アローカリヤとともに世界三大庭園樹の一つとされる。
    球果は成熟すると果軸を残して種鱗は脱落する。球果の先端部の種鱗は脱落せず果軸に残り、バラの花のような形のため、リース、ドライフラワーなどに用いる。

    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
  • オガタマノキ Magnolia compressa

    モクレン科オガタマノキ属
    漢字:招霊の木
    名前の由来:招霊(おきたま)の転化、枝を神前に供えて招禱(おき)たてまつるのに基づく。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、白色(基部は紅紫色を帯びる)
    花期:2~4月
    果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
    果期:9~10月
    備考:
    枝を一周する托葉痕あり。
    花は強い芳香あり。
    神社に多く植えられる。
    材はやや軽軟で緻密、剥皮した磨き丸太を床柱にしたり、家具に用いる。
    <カラタネオガタマ(トウオガタマ)との違い>
    小高木(5m以下)で、花はバナナに似た強い香りがあり、若枝や葉柄に褐色毛が多い。
    <オガタマ属とモクレン属の違い>
    オガタマ属は花床につく雄しべと雌しべの着く位置に隙間あり。モクレン属は枝の先端に花芽がつくがオガタマ属は葉腋につく。
    <モクレン科の花>
    コブシの備考参照。

    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
  • ハナミョウガ Alpinia japonica

    ショウガ科ハナミョウガ属
    漢字:花茗荷
    名前の由来:葉などが「ミョウガ」に似ていて、花を咲かせる。
    葉:偽茎に2裂互生
    花:穂状花序、唇弁は白色で紅色のすじが入る
    花期:5~6月
    果実:瘦果、赤色、先に萼片が残っている
    習性:多年草
    備考:
    葉の下面にビロード状の軟毛がある。
    瘦果の白色の仮種皮取り除いた種子を粉末にしたものは生薬で「伊豆縮砂(いずしゅくしゃ)」と呼び、芳香性健胃薬として腹痛、下痢に用いた。

    ハナミョウガ
    20250105_朝鮮岩
    ハナミョウガ
    20250105_朝鮮岩
    ハナミョウガ
    20250105_朝鮮岩
  • イブキ(ビャクシン) Juniperus chinensis

    ヒノキ科ビャクシン属
    漢字:伊吹
    別名:ビャクシン(柏槇)
    名前の由来:
    「イブキ(伊吹)」は、滋賀、岐阜県境の伊吹山に生えていた説あり。
    「ビャクシン(柏槇)」は、「柏子」が転訛した説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:十字対生(小さな鱗のように見えるのが1個の葉)
    花:雌雄異株
    花期:4月頃
    種子:球果、青白色→黒紫色(表面に白い蝋分をかぶる)
    種期:翌年の10月頃
    備考:
    ビャクシン属の球果は、肉質で開裂しない。
    材はやわらかく光沢があり、彫刻材、床柱に用いる。
    公園や生け垣によく植えられている「カイヅカイブキ(貝塚伊吹)」は園芸種で、幹がねじれて、枝が巻き上がるようにつく。
    <先祖返り、隔世遺伝>
    葉の多くはヒノキのように細かい鱗片葉(普通形)、下部の枝や枝を切るとスギのような針葉(原始形)が出る場合あり。

    イブキ(ビャクシン)
    20241125_佐鳴湖
    イブキ(ビャクシン)
    20241125_佐鳴湖
  • ユズリハ Daphniphyllum macropodum

    ユズリハ科ユズリハ属
    漢字:譲葉
    名前の由来:
    春に上向きにつく新葉がでると、垂れ下がる古い葉が一斉に落ちる様子を世代交代の譲るにたとえた。葉の寿命は2~3年。
    樹形:常緑高木
    葉:互生、枝先に集まる
    花:雌雄異株、総状花序、雄花は無花被花(花冠と萼なし) 雌花は単花被花(花冠なし、ごく小さな萼あり)
    花期:5~6月
    果実:核果、黒紫色
    果期:11~12月
    備考:
    家系が途切れずに続く縁起物の木とされ、しめ飾りや鏡餅などの正月飾りに用いる。
    有毒植物。
    民間薬として樹皮や葉を煎じて、おできの薬や駆虫剤に用いた。
    ヒメユズリハとの違い>

    葉柄雄花果穂冬芽
    ユズリハ網状膜が目立たない紅色を帯びることが多い萼片なし垂れ下がる
    ヒメユズリハ網状幕が明瞭に見える緑色でまれに紅色を帯びる小さな萼片あり直立するユズリハよりも尖る
    ユズリハ
    20241202_佐鳴湖
    ユズリハ
    20241202_佐鳴湖
    ユズリハ
    20241202_佐鳴湖
    ユズリハ
    20241202_佐鳴湖
    ユズリハ
    20241202_佐鳴湖
  • ツルソバ Persicaria chinensis

    タデ科イヌタデ属
    漢字:蔓蕎麦
    名前の由来:蔓状で蕎麦に似る。
    葉:互生
    花:単花被花(花冠なし萼のみ)、白色またはピンク色、花柄に腺毛あり
    花期:5~11月
    果実:瘦果、黒色
    習性:蔓性多年草
    備考:
    暖地の海岸に生える。
    花のあと花被は肥厚して暗黒紫色を帯びた液質になり、瘦果を包む。液質はインクとして遊べる。
    托葉鞘は長さ1~3cmの筒形で、先端は斜めに切れ、基部には下向きの小さなとげあり。
    若い茎は酸味があり、子供が食べる地方あり。

    ツルソバ
    20241202_佐鳴湖
    ツルソバ
    20241202_佐鳴湖
  • モミ Abies firma

    マツ科モミ属
    漢字:樅
    名前の由来:
    風に揉み合うことから「揉む」を語源とする説、
    美しい萌黄(もえぎ)が語源説、
    神聖な木で信仰の対象となっていたことから「臣の木(オミノキ)」が転訛説など諸説あり。
    樹形:常緑高木
    花:雌雄同株
    花期:5月頃
    種子:球果、緑色→淡黄褐色
    種期:10月頃
    備考:
    日本固有種。
    低山から標高1400m付近までに生える。
    樹形が整っているので、クリスマスツリーに用いられる。
    枝の出方は幹と枝で異なり、幹からは数本が輪生、横枝では平に3分枝する。
    <モミ属>
    樹皮にはヤニ袋あり。破ると匂いの強いヤニが流れ出る。
    ヤニ(樹脂)は、樹皮の傷口を塞いだり、虫や菌の侵入を防いでいる。
    球果は直立し、種鱗が種子とともに散って、球果は軸を残して脱落する。
    <トウヒ属との違い>
    モミ属はトウヒ属に比べて葉枕が発達せず、葉の基部が膨らんで葉痕は丸くなる
    ウラジロモミとの違い>

    葉の先端若枝葉裏の気孔帯球果
    モミ若木:2裂して鋭く尖る
    成木:凹む程度
    球果をつける枝:鈍頭から円頭
    黒褐色の短毛あり
    溝なし
    緑色から淡黄褐色
    苞鱗がつきでる
    ウラジロモミ若木でも凹む程度
    葉はモミに比べて柔らかい
    無毛
    縦に流れる溝あり
    幅が広く白色が鮮明紫色
    苞鱗はつき出ない
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
  • コウヤマキ Sciadopytis verticillata

    コウヤマキ科コウヤマキ属
    漢字:高野槇
    別名:ホンマキ(本槇)
    名前の由来:
    「こうや(高野)」は、和歌山県の高野山に多く生える(植えたもので自生ではない)。
    「マキ(槇)」は、真木と書いて、真(まこと)の木。古くはヒノキ・スギ・マツなど常緑針葉樹の総称。
    樹形:常緑高木
    葉:備考参照
    花:雌雄同株
    花期:3~4月
    種子:球果、球果の先端から数個の葉が出ることあり
    種期:翌年の10~11月
    備考:
    日本固有種。
    福島県~宮崎県に断続的に隔離分布している。
    耐陰性が極めて強く、幼樹の成長が遅い。
    自然に樹形が整うため、造園木として優れ、世界三大庭園樹の1つとされる。
    葉は長枝では長さ2mmほどの鱗片葉をらせん状、長枝の先の短枝では長さ6~13cmの針葉が輪生、針葉は2個の葉が合着したもの、横断面には2個の維管束がある。
    樹皮は繊維質が強いために長く剥げ、砕いて繊維にしたものを槇皮(まきはだ)と呼ぶ。腐りにくく、水を含むと膨張するため、川舟などの舟板や桶の水漏れを防ぐのに用いる。
    材は香気あり。ヒノキよりも耐水性、耐久性があるため、舟材や風呂桶などに用いる。
    枝や葉は供花に用いる。
    根に「根粒菌」を共生させて空気中の窒素を固定できるため、養分の少ない岩尾根などでも生育できる。

    コウヤマキ
    20241129_県立美術館
    コウヤマキ
    20241129_県立美術館
    コウヤマキ
    20241129_県立美術館
    コウヤマキ
    20241207_県立美術館
    コウヤマキ
    20241207_県立美術館
  • メタセコイア Metasequoia glyptostroboides

    ヒノキ科メタセコイア属
    別名:アケボノスギ(曙杉)
    名前の由来:
    「セコイア」に似るが異なる木。
    「アケボノスギ(曙杉)」は、日本の現在の植生成立の初期に生じていた「スギ」?。
    樹形:落葉高木
    葉:側枝に対生
    花:雌雄同株、雌花は緑色
    花期:2~3月
    種子:球果、種子には広い翼あり
    種期:10~11月
    備考:
    中国原産。
    落葉する際は小枝(側枝)ごと落ちる。枝の葉痕のようなものは枝痕。
    「生きている化石」として有名なことなどから、公園樹や街路樹に植えられる。
    ラクウショウとの違い>
    枝も葉もメタセコイアは対生だが、ラクウショウは互生する。
    ラクウショウは、呼吸根を地上に出す。

    メタセコイア
    20241125_佐鳴湖
    メタセコイア
    20241125_佐鳴湖
    メタセコイア
    20241125_佐鳴湖 雄花の冬芽
    メタセコイア
    20241125_佐鳴湖