【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • ショウジョウバカマ Helonias orientalis

    シュロソウ科ショウジョウバカマ属
    漢字:猩猩袴
    名前の由来:
    淡紅色~紫色の花を猩猩(体はサル、顔が人間に似た酒好きな中国の伝説上の動物)の赤い顔に、地面に広がった根生葉を袴に見立てた説あり。
    葉:ロゼット状
    花:総状花序、淡紅色~濃紅紫色
    花期:4~5月
    果実:蒴果、3つの突起状になり、裂開すると糸くずのような種子が出る
    習性:多年草
    備考:
    山地の湿地に生える。
    自家受粉もできる自家和合性。早く咲く個体はハエ類による自家受粉が多く、遅く咲く個体はハチ類による他家受粉が多い。
    しばしば枯死直前の葉先に栄養繁殖による小植物体(クローン)を形成する。

    ショウジョウバカマ
    20240331_高山・市民の森
    ショウジョウバカマ
    20240331_高山・市民の森
    ショウジョウバカマ
    20240331_高山・市民の森
  • シュロソウ Veratrum maackii Regel var. reymondianum

    シュロソウ科シュロソウ属
    漢字:棕櫚草
    名前の由来:根茎と茎の基部の枯れた葉鞘(葉の基部が茎を取り巻き鞘状になるもの)をシュロの毛に見立てた。
    葉:互生
    花:複総状花序、暗紫色、下部に雄花 上部に両性花
    花期:6~8月
    果実:蒴果、先端に柱頭が3本水平に向いて残る
    習性:多年草
    備考:
    山地の林内や湿地に生える。
    有毒植物。

    シュロソウ
    20240911_箱根湿生花園
    シュロソウ
    20240911_箱根湿生花園
    シュロソウ
    20240911_箱根湿生花園
  • シャリンバイ Rhaphiolepis indica var. umbellata

    バラ科シャリンバイ属
    漢字:車輪梅
    名前の由来:
    「シャリン(車輪)」は、枝葉が輪生(車輪)状に出る。
    「バイ(梅)」は、花が梅に似ている。
    樹形:常緑低木~小高木
    葉:互生、枝先に輪生状につく
    花:両性花、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:ナシ状果、黒紫色、頂端に萼片の落ちた痕が輪状に残る
    果期:10~11月
    備考:
    樹皮から得られる染料が大島紬に用いられる。
    <海岸植物>
    トベラの備考参照。

    シャリンバイ
    20221104_その他
    シャリンバイ
    20221104_その他
    シャリンバイ
    20221104_その他
    シャリンバイ
    20230304_その他
    シャリンバイ
    20230304_その他
    シャリンバイ
    20230304_その他
    シャリンバイ
    20230804_県立美術館
    シャリンバイ
    20230804_県立美術館
    シャリンバイ
    20230804_県立美術館
    シャリンバイ
    20231016_県立森林公園
    シャリンバイ
    20231016_県立森林公園
    シャリンバイ
    20231016_県立森林公園
    シャリンバイ
    20241028_県立美術館
    シャリンバイ
    20241129_県立美術館
    シャリンバイ
    20241207_県立美術館
    シャリンバイ
    20241207_県立美術館
  • シャシャンボ Vaccinium bracteatum

    ツツジ科スノキ属
    漢字:小小坊
    名前の由来:丸い小さな果実を多数つける様子を「小さい坊や」の意味で「小小ん坊(ささんぼ)」と呼んだものが転訛した。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、白色
    花期:5~7月
    果実:液果、紫黒色
    果期:9~10月
    備考:
    葉裏の主脈に数個の小さい突起があり、他と区別できる。
    花柄の基部に葉状の苞葉があり、花後も残存して大きくなり、果実が熟してもついている。
    果実は、甘酸っぱくて食べられる。
    材は堅く重く、床柱、くり物細工、家具に用いた。

    シャシャンボ
    20220801_県立美術館
    シャシャンボ
    20220801_県立美術館
    シャシャンボ
    20230804_県立美術館
    シャシャンボ
    20230804_県立美術館
    シャシャンボ
    20230804_県立美術館
    シャシャンボ
    20231016_県立森林公園
    シャシャンボ
    20231016_県立森林公園
    シャシャンボ
    20231016_県立森林公園
  • ジャコウソウ Chelonopsis moschata

    シソ科ジャコウソウ属
    漢字:麝香草
    名前の由来:茎葉をゆすると麝香のようなよい香りがする(それほど香りはない)。
    葉:対生
    花:唇形化、淡紅紫色
    花期:8~9月
    果実:4個の分果、宿存性の萼に包まれる
    習性:多年草
    備考:山地の木陰や谷間の湿地に生える。

    ジャコウソウ
    20240911_箱根湿生花園
    ジャコウソウ
    20240911_箱根湿生花園
    ジャコウソウ
    20240911_箱根湿生花園
  • シャガ Iris japonica

    アヤメ科アヤメ属
    漢字:射干
    名前の由来:シャガと同じように葉を扇形につけるヒオウギの漢名「射干(しゃっかん)」を誤って漢字につけて音読みした。
    葉:
    花:淡白紫色
    花期:4~5月
    習性:多年草
    備考:
    朝咲いて夕方しぼむ一日花。
    花は橙色と青紫色に彩られた外花被片(萼片)があり、中央の黄色い部分が「鶏冠状」の突起になっている。
    3組の染色体をもつ「3倍体」(多くの植物は2倍体)で結実しない。鱗茎(球根)や地下茎で栄養繁殖(無性繁殖)することによってクローンを増やす。他、ヒガンバナやニホンスイセンも同様。
    (参考)
    鱗茎(りんけい):短い茎に厚い鱗葉が重なり合ったもの。球根。
    塊茎(かいけい):地下茎の先がふくらんだいも。
    <単面葉>
    葉は表も裏も同じように見えるが、植物学上はすべて「裏」(1枚の葉の表同士が折り紙を折るように内側に折られてくっついて、外側はどちらも「裏」状態)。

    シャガ
    20240517_竜爪山
    シャガ
    20240517_竜爪山
  • シモツケ Spiraea japonica

    バラ科シモツケ属
    漢字:下野
    名前の由来:栃木県の旧名「下野国(しもつけのくに)」で最初に発見されたあるいは多く自生する説あり。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、複散房花序、淡紅色
    花期:5~8月
    果実:袋果、5個集まってつく
    果期:9~10月
    備考:
    枝の出方は、コゴメウツギと同じように前年の枝の下に新しい枝が出る。
    シモツケに似ている草本として同じバラ科の「シモツケソウ」(葉は掌状で中裂)あり。

    シモツケソウ
    20230619_富士山こどもの国
    シモツケソウ
    20230619_富士山こどもの国
    シモツケ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    シモツケ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • シマトネリコ Fraxinus griffithii

    モクセイ科トネリコ属
    漢字:島梣/島十練子
    名前の由来:
    「シマ(島)」は、沖縄諸島。
    「トネリコ(梣)」は、樹皮につくイボタロウムシ(カイガラムシの一種)が分泌する白蝋を固めたイボタ蝋(虫白蝋(ちゅうはくろう))を、敷居の溝に塗って滑りをよくしたことから「戸に塗る木(とにぬるき)」が転訛した説、
    樹皮の煮汁等を加えて墨をすると、墨色が美しく蛍光を発するため共練濃(ともねりこ)が転訛した説あり。
    樹形:常緑小高木
    葉:対生、奇数羽状複葉
    花:雌雄異株、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:翼果
    果期:10~11月
    備考:もともと沖縄以南から東南アジアにかけて生育する亜熱帯植物だが、関東地方以南では街路樹やシンボリツリーとして植えられている。

    シマトネリコ
    20220627_その他
    シマトネリコ
    20220627_その他
    シマトネリコ
    20220627_その他
    シマトネリコ
    20220627_その他
    シマトネリコ
    20240407_駿府城公園
    シマトネリコ
    20240407_駿府城公園
    シマトネリコ
    20240407_駿府城公園

  • シナレンギョウ Forsythia viridissima

    モクセイ科レンギョウ属
    漢字:志那連翹
    名前の由来:
    「シナ(志那)」は、中国原産、既に中国から渡来していた「レンギョウ」と区別するためつけたと推測される。
    「レンギョウ(連翹)」は、漢名の音読み、トモエソウ(オトギリソウ科)の漢名「連翹」を誤用。
    樹形:落葉低木
    葉:対生
    花:雌雄異株、黄色
    花期:4月
    果実:蒴果
    果期:8~11月
    備考:果実は生薬名「連翹」、利尿、消炎、解毒剤に用いる。

    シナレンギョウ
    20231124_有度山
    シナレンギョウ
    20231124_有度山
    シナレンギョウ
    20250404_県立美術館
    シナレンギョウ
    20250404_県立美術館
    シナレンギョウ
    20250404_県立美術館
    シナレンギョウ
    20250404_県立美術館
  • シナノキ Tilia japonica

    アオイ科シナノキ属
    漢字:科の木
    名前の由来:
    アイヌ語で「縛る、結ぶ」を意味する「シナ」説(備考の樹皮繊維の記事参照)、
    樹皮が「しなしなしている」「よくしなる」説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:両性花、集散花序、淡黄色
    花期:6~7月
    果実:堅果
    果期:10~11月
    備考:
    日本固有種。
    葉裏は脈液に褐色の毛叢がある。それ以外は無毛。
    葉腋から一枚のヘラ状の苞葉をつけた花序を出し、苞葉の中間付近まで、苞葉の主脈と花序の柄は合着している。果実は苞葉により風に乗って種子散布される。
    花は甘い香りが強く、蜜は濃厚で良質なため蜂蜜「シナ蜜」とした。
    樹皮繊維は縦に裂きやすく強靭で、湿気に強いため、織物(科布(しなぬの))や綱・縄に用いた。
    材は軟らかく加工しやすく、材質が均質で狂いにくく安価だが、耐久性は劣るため、シナ合板の他、割り箸、マッチの軸、鉛筆材、アイスクリームのヘラなどに用いた。

    シナノキ
    20221013_しらびそ高原
    シナノキ
    20221013_しらびそ高原
    シナノキ
    20221013_しらびそ高原
    シナノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    シナノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    シナノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺