マタタビ科マタタビ属
漢字:猿梨
名前の由来:果実が梨に似ており、猿が食べる。
樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
葉:互生
花:雌雄異株、両性花もあり、白色
花期:5~7月
果実:液果、緑色→緑黄色
果期:10~11月
備考:
蔓は丈夫で、昔は、筏を組む際に木を結んだり、吊り橋に用いた。
キウイフルーツの仲間で、熟した果実は美味しく、皮をむかずそのまま食べられる。
太い茎を切ると樹液が滴り落ち、喉を潤すことができる。
投稿者: kona
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サルナシ Actinidia arguta
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サルトリイバラ Smilax china
サルトリイバラ科シオデ属
漢字:猿捕茨
別名:サンキライ(山帰来)
名前の由来:
サルがトゲに引っかかるイバラ(茨)。実際にはトゲは少なく鋭くもなく、ジャケツイバラを指す説が有力。本種のトゲは表皮の変化したもので防衛機能もあるが、トゲを他の植物に引っかけて伸びていく登攀機能が主体。
「サンキライ(山帰来)」は、病や高齢のために山に捨てられた人が、サルトリイバラの根によって元気になり、自分で山から帰ってきた。
樹形:蔓性落葉低木
葉:互生
花:雌雄異株、散形花序、淡黄緑色
花期:4~5月
果実:液果、朱赤色
果期:10~11月
備考:
托葉は葉柄に合着し、その先端が巻き髭になる。
赤く熟した液果は食べられる(甘味ある/なしあり)。
葉は餅や生麩(なまふ)を包むのに使われ、和菓子屋で「山帰来餅、山帰来饅頭」の名で販売される。
根茎を乾燥させたものは生薬「山帰来」または「土茯苓(どぶくりょう)」と呼び、皮膚病、梅毒の予防及び治療、リウマチ性関節炎に用いた。 -
サルスベリ Lagerstroemia indica
ミソハギ科サルスベリ属
漢字:猿滑
漢名:百日紅(ひゃくじつこう)
名前の由来:
樹皮は薄くはげ落ちてなめらかで、猿もすべり落ちる。
漢名「百日紅(ひゃくじつこう)」は、赤やピンク、白などの花が7~10月にかけて長く咲き続ける。
樹形:落葉小高木
葉:対生(ずれることも多い)
花:両性花、円錐花序、赤/ピンク/白色
花期:7~10月
果実:蒴果、熟すと6裂し翼のある種子を出す
果期:8~11月
備考:
中国原産。
長短2タイプの雄しべのうち、花の中心部の黄色で目立つ多数の短い雄しべの花粉はニセ花粉で虫をおびき寄せる餌用。外側の紫色で目立たない長い雄しべの花粉が送粉用。
薄い樹皮の下には葉緑素(生きている細胞)があり、水に満ちているため、触ると熱が逃げて冷たく感じる。
幹でも光合成をしているため、薄い樹皮は光を通す必要があり、樹皮が厚くなると剥がれ落ちる。
(参考)
厚い樹皮はコルク層(皮目)(死んだ細胞)が多く、触っても熱が逃げないため暖かく感じる。
皮目:樹皮の奥に生きた組織があり、空気が出入りして呼吸している。
コルク層(水は通さず空気を通す)は、乾燥を防ぐ。 -
サラサドウダン Enkianthus campanulatus
ツツジ科ドウダンツツジ属
漢字:更紗灯台/更紗満天星
名前の由来:
「サラサ(更紗)」は、花冠が更紗染め(さらさぞめ)の模様に似ている。
「ドウダン(灯台)」は、ドウダンツツジの名前の由来参照。
樹形:落葉低木
葉:互生、枝先に集まる
花:両性花、下垂する総状花序、淡紅白色で紅色の縦筋あり
花期:5~7月
果実:蒴果、熟すと5裂し不規則な翼をもった種子を散らす
果期:9~11月
備考:果穂は下垂するが、果実は上を向く。 -
サネカズラ kadsura japonica
マツブサ科サネカズラ属
漢字:実蔓/真蔓
別名:ビナンカズラ(美男蔓)
名前の由来:
サネは実を指し、実の美しい、あるいは実の目立つ蔓植物。
「ビナンカズラ(美男蔓)」は、樹皮を剥いで潰して水に浸すことで出てくる透明の粘液を、昔武士などが整髪用に利用した。
樹形:蔓性常緑木本、左巻き(ネジと同一方向として)
葉:互生
花:雌雄異株(雌雄同株もあり)、淡黄白色
花期:8月
果実:液果が集まった集合果(和菓子の鹿の子(かのこ)のような形)、赤色
果期:11月
備考:
形成層の外側に粘液を出す緑色のゼリー状の粘液のある組織が並んでいる。
赤く熟した果実を乾燥させたものは、生薬「南五味子(ナンゴミシ)」と呼び、煎じて滋養、強壮、鎮咳薬に用いる。 -
サツキ Rhododendron indicum
ツツジ科ツツジ属
漢字:皐月
別名:サツキツツジ(皐月躑躅)
名前の由来:陰暦の5月(皐月)に花が咲く。
樹形:半落葉低木
葉:互生
花:両性花、朱赤色
花期:5~7月
果実:蒴果
果期:9~12月
備考:ツツジについては、ヤマツツジの備考参照。 -
サザンカ Camellia sasanqua
ツバキ科ツバキ属
漢字:山茶花、「山茶花」は中国ではツバキのことで誤用。
名前の由来:漢字「山茶花」の読み「サンサカ」→「ササンカ」→「サザンカ」の説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:両性花、白色(原種)
花期:10~12月
果実:蒴果、種子は褐色
果期:翌年の9~10月
備考:
ヤブツバキの備考参照。
種子からとる油はヤブツバキより質が劣るといわれる。
交配や改良を重ねた栽培品種を「カンツバキ(寒椿)」と呼ぶことあり。サザンカとの違いは、高さ2m程度の低木で、葉柄は無毛。サザンカにも八重咲き品があるが、カンツバキは全て八重咲き。 -
サクラタデ Persicaria macrantha ssp. conspicua
タデ科イヌタデ属
漢字:桜蓼
名前の由来:
「サクラ(桜)」は、花色が淡紅色で大きく開きサクラに似る。
「タデ(蓼)」は、イヌタデの名前の由来参照。
葉:互生
花:穂状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、淡紅色
花期:8~10月
果実:瘦果
習性:多年草
備考:
水辺や湿地に生える。
鞘状の托葉の縁には長い毛が並んで生えている。
<異型花柱性>
短花柱花と長花柱花の2型の花がある。
本種は、花柱3個、雄しべ8個。
自分を含む同形の花から受粉しても結実しない(自家不和合性)。
短花柱花:雌しべの長さが雄しべより短く、雄しべは花被から突き出る。
長花柱花:短花柱花の逆で雌しべは花被から突き出る。