【注意】備忘録。誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • モミ

    基本情報

    • 学名:Abies firma
    • 科名・属名:マツ科モミ属
    • 漢字名:樅

    名前の由来

    • 風で葉が揉み合うように揺れる様子から「揉む」が語源説、
    • 神聖な木とされ「臣の木(オミノキ)」が転訛説、
    • 新芽の「萌黄(もえぎ)色」説など諸説あり

    生育地

    • 日本固有種
    • 低山から標高1400m付近までに生える
    • 海岸近くの丘陵からブナ帯上部まで、上部でウラジロモミと入れかわる

    樹形

    • 常緑高木
    • 樹幹は円錐形、樹形が整っているので、クリスマスツリーに用いられる

    樹皮

    • 灰白色。なめらかまたは浅く割れる。ところどころに横長のヤニ袋が見られる

    • 葉序:上部の枝や日なたの枝はらせん状につき、若木や日陰の枝では羽状につく
    • 葉形:長さ2~3cmの線形で、先は若木や日陰は2裂して鋭く尖る、成木は凹む。葉枕は発達しない
    • 葉質:ウロジロモミより硬く、裏面には白色が目立たない気孔帯が2本あり

    • 若枝には褐色の短毛あり
    • 幹からは数本が輪生、横枝では平に3分枝

    • 花性: 雌雄同株
    • 花序
      • 雄花:前年枝の葉腋につく、葯(花粉)は黄色
      • 雌花:緑色で、前年枝に直立
    • 花被:無花被花(花冠と萼なし)
    • 開花期:5月頃
    • 送粉方法:風媒

    果実


    種子

    • 種類:球果、上向きにつく
    • :長さ6~10cm、直径3cmの円柱形
    • :くすんだ緑色
    • 苞鱗:ペン先のような形で、種鱗より長く、つきでる
    • 種鱗:扇形、長さ約2.5cm、基部に種子が2個つく。熟すとばらばらになって飛散し、中軸だけ残る
    • 種子:種子本体より長い翼あり
    • 成熟期:10~11月
    • 散布方法:風散布

    冬芽

    • 葉芽は卵形で先はとがる、ヤニはほとんどつかない

    葉痕

    • :円形

    用途

    • :食品に接するもの(かまぼこの板など)、冠婚葬祭に関連した道具(棺など)。卒塔婆(そとば)などに用いる

    特記事項

    • モミ属
      • 樹皮にはヤニ袋あり。破るとにおいの強いヤニが流れ出る。ヤニ(樹脂)は、樹皮の傷口を塞いだり、虫や菌の侵入を防いでいる
      • 球果は直立し、種鱗が種子とともに散って、球果は軸を残して脱落する
    • トウヒ属との違い
      • トウヒ属に比べて葉枕が発達せず、葉の基部が膨らんで葉痕は丸くなる
    • ウラジロモミとの違い
    葉の先端若枝葉裏の気孔帯球果
    モミ若木:2裂して鋭く尖る
    成木:凹む程度
    球果をつける枝:鈍頭から円頭
    黒褐色の短毛あり
    溝なし
    白色が目立たない緑色から淡黄褐色
    苞鱗がつきでる
    ウラジロモミ若木でも凹む程度
    葉はモミに比べて柔らかい
    無毛
    縦に流れる溝あり
    モミより白色が目立つ紫色
    苞鱗はつき出ない

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-13]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[24]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[3-578P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[56P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上3]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[80P]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20241129_県立美術館
    モミ
    20251006_県立美術館
    モミ
    20251029_寸又峡
  • オオモミジ

    基本情報

    • 学名:Acer amoenum
    • 科名・属名:ムクロジ科カエデ属
    • 漢字名:大紅葉

    名前の由来

    • 「イロハカエデ(イロハモミジ)」より葉が大きい

    生育地

    • 山地。多少湿り気のある日当たりのよい斜面。太平洋側の山地に多い

    樹形

    • 落葉高木

    樹皮

    • 灰褐色。若木ではなめらかだが、のちに縦に浅く割れる

    • 葉序:対生
    • 葉形:掌状に7裂(ときに5裂や9裂)(イロハカエデより多い)、葉身長6~12cm(イロハカエデより大きい)
    • 葉縁単鋸歯か小ぶりな重鋸歯
    • 葉質:裏面の基部脈液の淡褐色の毛を除いて無毛
    • 葉柄:2~8cm
    • 紅葉:赤色、黄色になるものもあり

    • 花性: 雌雄同株
    • 花序:複散房花序、雄花と両性花が混じる、直径4~6mmの花を15~30個つく
    • 花被:花弁と萼片5個、花弁は淡黄色ときに紫色を帯びる。雄しべ8個。萼片は暗紫色
    • 開花期:4〜5月
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:翼果
    • :分果は長さ2~2.5cm、翼はやや鋭角または鈍角に開く
    • 成熟期:6~9月

    種子

    • 散布方法:翼による風散布

    冬芽

    • 鱗芽
    • 芽鱗は4対あり、外側の1対だけ見える。基部は黄褐色の膜質鱗片に包まれ、鱗片のふちに毛が並ぶ。頂芽はふつうできず、枝先に仮頂芽が2個並ぶ、側芽は対生

    葉痕

    • :三日月形
    • 維管束痕:3個

    用途


    特記事項


    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2369]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[1566]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-322P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[477P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下217]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[170P]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    オオモミジ
    20231031_健康の森
    オオモミジ
    20231031_健康の森
    オオモミジ
    20231031_健康の森
    オオモミジ
    20251029_寸又峡
    オオモミジ
    20251029_寸又峡
    オオモミジ
    20251029_寸又峡
  • サンショウ

    基本情報

    • 学名:Zanthoxylum piperitum
    • 科名・属名:ミカン科サンショウ属
    • 漢字名:山椒
    • 別名:ハジカミ

    名前の由来

    • 古くから辛いものをあらわす「椒」の字をあて、「山の辛味」という意味

    生育地

    • 丘陵や低い山地のやや湿り気の多い林縁や林内

    樹形

    • 落葉低木

    樹皮

    • 灰褐色。とげやコルク質のいぼ状突起があり、ごつごつしている

    • 葉柄の基部の両側に長さ5~12mmの赤褐色のとげが1個ずつ対生状につく

    • 葉序:互生
    • 葉形:奇数羽状複葉、小葉5~9対、長さ5~17cm
    • 葉柄:上面に溝あり
    • 小葉形:長楕円形、長さ1~4cm、先は凹む
    • 小葉縁:鈍鋸歯、やや波打つ、凹んだ部分に油点あり、葉身にも油点が散らばる
    • におい:強い芳香あり

    • 花性: 雌雄異株
    • 花序:枝先に長さ2~5cmの円錐花序をだし、淡黄緑色の小さな花をつける
    • 花被:単花被花(花冠なし萼のみ→花被片)
      • 雄花:花被片5~9個、長さ約2mm、雄しべ4~8個で花被片より長く目立つ
      • 雌花:花被片7~8個、子房2個で花柱離生
    • 開花期:4〜5月
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:蒴果(2個の分果)
    • :分果は直径約5mmの球形
    • :赤褐色または紅色
    • 成熟期:9~10月、裂開して種子をだす

    種子

    • :分果に1個
    • :長さ3.5~4mmの楕円状球形
    • :黒色で光沢あり
    • 散布方法:動物(鳥)散布
    • 強い辛みあり

    冬芽

    • 裸芽
    • ほぼ球形で長さ1.5~3mm。表面に伏毛密生。葉痕の上にある側芽は小さい

    葉痕

    • :ハート形または半円形
    • 維管束痕:3個、猿の顔のように見える

    用途

    • 雄花:「花山椒(はなざんしょう)」として食用にする
    • 若葉:「木(こ)の芽」と呼ばれ、ツマ、薬味として使われる。葉を手で叩くのは、葉の形を崩さないで油点を壊し香りを出すため
    • 熟す前の緑の果実:「実山椒(みざんしょう)」と呼ばれ、佃煮にしたり、抗菌作用があるとされ糠床に入れる
    • 果皮:粉末にして「粉山椒(こさんしょう)」と呼ばれ、薬味や七味唐辛子の材料にする。また、生薬「山椒」として健胃、鎮痛、利尿、駆虫に用いる
    • :解毒作用があるとされ、擂り粉木(すりこぎ)に用いる

    特記事項

    • サンショウ属の葉
      • アゲハチョウ類の食草
    • イヌザンショウとの違い
      • イヌザンショウの葉のにおいは、サンショウのように良いにおいではない
      • サンショウのとげは、葉の基部両側に対生してつくのに対して、イヌザンショウのとげは、1本づつ、葉の位置に関係なく枝に不規則につく

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2401]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[1493]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-250P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[510P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下238]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[168P]
    • 「読む」植物図鑑:[2-109P]

    写真

    サンショウ
    20220508_高山・市民の森
    サンショウ
    20220508_高山・市民の森
    サンショウ
    20220911_高山・市民の森
    サンショウ
    20220911_高山・市民の森
    サンショウ
    20230502_高山・市民の森
    サンショウ
    20230502_高山・市民の森
    サンショウ
    20230502_高山・市民の森
    サンショウ
    20230619_富士山こどもの国
    サンショウ
    20241013_高山・市民の森
    サンショウ
    20231001_高山・市民の森
    サンショウ
    20240428_高山・市民の森
    サンショウ
    20240428_高山・市民の森
    サンショウ
    20250309_高山・市民の森
    サンショウ
    20250309_高山・市民の森
    サンショウ
    20250427_高山・市民の森
    サンショウ
    20250427_高山・市民の森
    サンショウ
    20251207_朝鮮岩
    サンショウ
    20251207_朝鮮岩
  • カヤ

    基本情報

    • 学名:Torreya nucifera
    • 科名・属名:イチイ科カヤ属
    • 漢字名:榧

    名前の由来

    • 古名のカエ(カヘ)と呼ばれたものが転訛した説(カエの語源は「変えず」に由来し常緑の意味?)、
    • 葉や枝、木屑などをいぶして虫除けの「蚊遣(かや)り」とした説など諸説あり

    生育地

    • 日本固有種
    • 山地

    樹形

    • 常緑高木
    • 樹幹は円錐形で、大きくなるとまるくなる

    樹皮

    • 灰白色。縦に浅く割れ、繊維状に細かくはがれ落ちる

    • 葉序:らせん状につくが、側枝ではねじれて2列に並ぶ
    • 葉形:線形(針形)、葉身長1.5~3cm
    • 葉質:硬い。先端は鋭くとがり触れると痛い、表面は濃緑色で光沢あり、裏面の2本の気孔帯は白色で細い
    • においちぎるとグレープフルーツに似た芳香あり

    • 花性: 雌雄異株(まれに同株)
    • 花序
      • 雄花:前年の葉腋につき、長さ1cmほど楕円形、苞に3個の葯あり
      • 雌花:新枝の基部の葉腋につく、胚珠は1個でペアになってつく。先端の孔から受粉滴が分泌され、受粉を助ける
    • 花被:無花被花(花冠と萼なし)
    • 開花期:4~5月頃
    • 送粉方法:風媒

    果実


    種子

    • :緑色の仮種皮に包まれる、長さ2~4cmの楕円形で核果状。中に褐色の種子1個。種子はかたい種皮に包まれる
    • 成熟期:開花翌年の9~10月、緑色のまま裂開して落下
    • 仮種皮:繊維質で容易に割れる
    • 散布方法:重力散布または動物(貯食)散布?

    冬芽


    葉痕


    用途

    • 種子:胚乳部分をそのまま生食して十二指腸虫(鉤虫(こうちゅう))の駆除薬とした
    • 種子:アク抜きしてから炒るか、土中埋蔵して仮種皮などを腐らせてから蒸して食用とした
    • 種子:脂肪油を35%含むリノール酸を含み、良質な天ぷら油に用いるほか、頭髪油、灯火油、五平餅のタレとした
    • :軟らかく、弾力があり、水湿に強い特性あり。大木から採った柾(まさ)目材は最高級の碁/将棋盤

    特記事項

    先端硬さ大きさ・色裏の気孔帯
    カヤ鋭くとがり手で触ると痛い剛直で光沢あり
    イヌガヤ手で触っても痛みなし柔らかく光沢なしカヤより大きく緑色が薄いカヤより幅が広い

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-64]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[7]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[3-660P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[89P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上16]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[90P]
    • 「読む」植物図鑑:[1-98P]

    写真

    カヤ
    20220223_朝鮮岩
    カヤ
    20220223_朝鮮岩
    カヤ
    20220312_朝鮮岩
    カヤ
    20220312_朝鮮岩
    カヤ
    20220312_朝鮮岩
  • ヤシャブシ

    基本情報

    • 学名:Alnus firma
    • 科名・属名:カバノキ科ハンノキ属
    • 漢字名:夜叉五倍子

    名前の由来

    • 「ヤシャ(夜叉)」は、果穂に凸凹があり、これを夜叉に見立てた。
    • 「ブシ(五倍子)」は、果穂にタンニンが多く、黒色染料とする五倍子(ふし)(ヌルデの虫えい)の代用にした

    生育地

    • 日本固有種
    • 丘陵~山地。とくに尾根沿いに多い。崩壊地や林道などの治山工事後の法面にすばやく侵入する

    樹形

    • 落葉小高木

    樹皮

    • 灰褐色。若木はなめらかだが、古くなるとはがれる

    • 葉序:互生
    • 葉形:長卵形、葉身長5~12cm、基部は左右不ぞろい
    • 葉縁:細重鋸歯
    • 葉脈:13~18対
    • 葉柄:0.7~3cm
    • ヤシャブシ類
      • 裏全体に粘液を分泌する腺あり、やや光沢があって粘り、特有の香りあり

    • 花性: 雌雄同株
    • 花序
      • 雄花序:枝先から下垂、無柄で長さ4~6cm、やや太くて弓形に曲がる。雄花は苞の基部に3個ずつつく
      • 雌花序:雄花序よりすこし下部に1~2個直立、柄あり、柱頭は赤色
    • 花被:無花被花(花冠と萼なし)
    • 開花期:3~4月、葉の展開前
    • 送粉方法:風媒

    果実

    • 種類:堅果が集まった複合果
    • :果穂は長さ1.5~2cmの卵状広楕円形、直立または斜上
    • 果鱗:長さ5~6mmの扇形で黒褐色
    • 成熟期:10~11月

    種子

    • :堅果は1個
    • :堅果は長さ3.5~4mmの楕円形で、頂部に花柱が残り、両側に本体とほぼ同じ幅の約1mmの翼あり
    • 散布方法:翼による風散布

    冬芽

    • 鱗芽
    • 葉芽と雌花序の長さ1~1.5cmの披針形で、柄なし。3~4個の光沢のある芽鱗に包まれる。雄花序は芽鱗に包まれず、裸出したまま冬を越す
    • ハンノキ類との違い
    先端
    ヤシャブシ類とがるなし
    ハンノキ類円頭短い柄あり

    葉痕

    • :三角形
    • 維管束痕:3個

    用途

    • 果穂:タンニンが多く、黒色の染料になる

    特記事項

    • ヤシャブシ類の違い
    側脈数花序の位置花穂
    ヤシャブシ13~18対雄花序:枝の先端
    雌花序:雄花序の下
    上向
    1~2個
    オオバヤシャブシ11~16対雌花序:枝先端の葉芽の下
    雄花序:雌花序の下
    上向
    1個
    ヒメヤシャブシ17~28対ヤシャブシと同じ下垂
    2~3個
    • ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-2001]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[134]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-158P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[399P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下195]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    ヤシャブシ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    ヤシャブシ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    ヤシャブシ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • オオバヤシャブシ

    基本情報

    • 学名:Alnus sieboldiana
    • 科名・属名:カバノキ科ハンノキ属
    • 漢字名:大葉夜叉五倍子

    名前の由来

    • 「オオバ(大葉)」は、ヤシャブシより葉が大きい
    • 「ヤシャブシ(夜叉五倍子)」は、ヤシャブシの名前の由来参照

    生育地

    • 日本固有種
    • 海岸近くの山地から丘陵。やせ地でもよく育ち、崩壊地などに侵入する

    樹形

    • 落葉小高木

    樹皮

    • 灰褐色。若木はなめらかだが、古くなるとはがれる

    • 葉序:互生
    • 葉形:長卵形、葉身長6~15cm、基部は左右不ぞろい
    • 葉縁:鋭重鋸歯
    • 葉脈:11~16対
    • 葉柄:1~2cm
    • ヤシャブシ類

    • 花性: 雌雄同株
    • 花序
      • 雄花序:前年の葉腋から下垂、無柄で長さ4~5cm、やや太くて弓形に曲がる
      • 雌花序:雄花序より上につく、長さ1~2cmの柄あり
    • 花被:無花被花(花冠と萼なし)
    • 開花期:3~4月、葉の展開とほぼ同時
    • 送粉方法:風媒

    果実

    • 種類:堅果が集まった複合果
    • :果穂は長さ2~2.5cmの広楕円形
    • 果鱗:長さ約8mmの扇形で黒褐色
    • 成熟期:10~11月

    種子

    • :堅果は1個
    • :堅果は長さ4~5mmの狭長楕円形で、頂部に花柱が残り、両側に本体よりすこし幅の狭い幅1~1.5mmの翼あり、翼は左右不ぞろい
    • 散布方法:翼による風散布

    冬芽

    • 鱗芽
    • 長さ1~1.5cmの披針形。芽鱗は3~4個
    • 先端に葉芽、その下に雌花序の芽、さらにその下に雄花序の芽がつく
    • ハンノキ類との違い

    葉痕

    • :三角形
    • 維管束痕:3個

    用途

    • 果穂:タンニンが多く、黒色の染料になる

    特記事項

    • ヤシャブシ類の違い
      • ヤシャブシの特記事項参照
      • ヤシャブシ類の雄花穂は枝の先端につくが、オオバヤシャブシだけは、先端に葉芽、その下に雌花穂、その下に雄花穂がつく
    • ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-2003]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[136]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-160P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[398P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下195]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    オオバヤシャブシ
    20230619_富士山こどもの国
    オオバヤシャブシ
    20230619_富士山こどもの国
    オオバヤシャブシ
    20230619_富士山こどもの国
    オオバヤシャブシ
    20230626_富士山こどもの国
    オオバヤシャブシ
    20230626_富士山こどもの国
    オオバヤシャブシ
    20241125_佐鳴湖
    オオバヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖
    オオバヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖
    オオバヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖
  • オオバアサガラ

    基本情報

    • 学名:Pterostyrax hispidus
    • 科名・属名:エゴノキ科アサガラ属
    • 漢字名:大葉麻殻

    名前の由来

    • 「オオバ(大葉)」は、アサガラより葉が大きい
    • 「アサガラ(麻殻)」は、材がやわらかく、折れやすい麻の茎にたとえた。麻殻はオガラからきたもので、皮をはいだ麻の茎のこと

    生育地

    • 山地の谷沿いに多い

    樹形

    • 落葉小高木
    • 主幹のまわりにひこばえをだすことが多い

    樹皮

    • 淡黒色。縦に裂ける

    • 葉序:互生
    • 葉形:楕円形、葉身長10~25cm
    • 葉縁:細鋸歯
    • 葉脈:側脈は8~12対、表面は凹んでしわになる、裏面は主脈や側脈のほか、細脈の網目も突出
    • 葉質:裏面は全体に微細な星状毛におおわれ白色を帯び、脈沿いに開出毛あり
    • 葉柄:0.5~3cm

    • 花性:両性花
    • 花序:枝先から長さ13~20cmの複総状花序を下垂、花序は枝分かれし、白い花を下向きに多数つける
    • 花被:花冠は長さ6~7mmで5深裂し、星状毛あり。雄しべ10個、花冠より長く、花糸の内側に毛あり。雌しべ1個、花柱は雄しべより長く、長毛あり
    • 開花期:6月頃
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:核果あるいは蒴果?
    • :長さ約7mmの狭倒卵形、10個の稜あり、先端には長い花柱が残る
    • :淡褐色の長毛が密生
    • 成熟期:9~10月

    種子

    • 散布方法:?

    冬芽

    • 裸芽
    • 長さ3~5mmの長三角形。先端は鋭くとがり、葉脈が透けて見える

    葉痕

    • :半円形~ハート形
    • 維管束痕:1個(筋状)

    用途

    • :やわらかく折れやすい。箸、マッチの軸木

    特記事項

    • アサガラとの違い
      • 本種は葉裏の網状の脈が隆起するが、アサガラはあまり隆起しない

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2994]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[2265]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[3-194P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[600P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下259]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    オオバアサガラ
    20231031_健康の森
    オオバアサガラ
    20231031_健康の森
    オオバアサガラ
    20231031_健康の森
    オオバアサガラ
    20231031_健康の森
  • オオウラジロノキ

    基本情報

    • 学名:Malus tschonoskii
    • 科名・属名:バラ科リンゴ属
    • 漢字名:大裏白の木
    • 別名:オオズミ

    名前の由来

    • ナナカマド属の「ウラジロノキ」に葉や果実が似ており、果実が大きい
    • 「ウラジロノキ(裏白の木)」は、ウラジロノキの名前の由来参照。
    • 「オオズミ」は、果実がリンゴ属のズミの果実と似ており、ズミより果実が大きい

    生育地

    • 山地のやや乾燥した尾根など

    樹形

    • 落葉高木

    樹皮

    • 紫褐色。小さな皮目が多く、クレーター状の落枝痕が目立つ

    • 葉序:互生
    • 葉形:広卵形、葉身長6~14cm
    • 葉縁:ふぞろいな鋸歯、しばしば山形の重鋸歯
    • 葉脈:ほぼ平行
    • 葉質裏面に白い綿毛を密生
    • 葉柄:2~4cm、白い綿毛を密生

    • 花性:両性花
    • 花序:短枝の先に散形花序をだし、直径2.5~3cmの白色の花を数個つける、まれに淡紅色を帯びる
    • 花被:花弁5個、楕円形~円形で、先端はまるく、基部は細くなる。雄しべ多数。花柱5個、下部に白い軟毛あり。萼筒は長さ5~7mmの鐘形、萼片は卵状三角形で長さは萼筒とほぼ同じ、萼には軟毛密生
    • 花柄:長さ2~2.5cm、軟毛密生
    • 開花期:5月
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:ナシ状果(偽果)
    • :直径2~3cmの球形、頂部に萼片が残り直立、表面に褐色の皮目が多い
    • :黄緑色→淡紅色
    • 成熟期:10月頃
    • 果肉:緑色を帯びた白色、石細胞あり
    • 食用の可否:可。淡紅色に熟すとリンゴのような酸味があり食べられる。熟した果実を冬まで家の軒下に置くと、表面が黒く変色し、渋味がなくなって甘くなる

    種子

    • :数個?
    • :長さ7mmほど
    • 散布方法:動物(主に哺乳類)散布

    冬芽

    • 鱗芽
    • 芽鱗のふちに白毛が密生

    葉痕


    用途

    • :重硬で割れにくいため、大型の木槌や、斧・鍬の柄、器具材などに用いた。炭焼きでは良質の原木
    • 樹皮は水で煮出すと黄色染料が採れる

    特記事項


    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1708]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[1055]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[1-632P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[258P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上159]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[5-63P]

    写真

    オオウラジロノキ
    20231016_県立森林公園
    オオウラジロノキ
    20231016_県立森林公園
    オオウラジロノキ
    20250819_まなびの森
    オオウラジロノキ
    20251029_寸又峡
    オオウラジロノキ
    20251029_寸又峡
    オオウラジロノキ
    20251029_寸又峡
    オオウラジロノキ
    20251029_寸又峡
  • オオイタヤメイゲツ

    基本情報

    • 学名:Acer shirasawanum
    • 科名・属名:ムクロジ科カエデ属
    • 漢字名:大板屋名月

    名前の由来

    • 「オオ(大)」は、コハウチワカエデの別名イタヤメイゲツより葉が大きい
    • 「イタヤ(板屋)」は、大きな葉が水平によく茂り、板で葺いた屋根「板屋」に見える
    • 「メイゲツ(名月)」は、秋の名月の光で紅葉を見られる

    生育地

    • 日本固有種
    • 山地

    樹形

    • 落葉高木

    樹皮

    • 暗灰色または灰褐色。成木では浅く縦に割れる

    • 葉序:対生
    • 葉形:掌状に11~13裂、時に9裂、葉身長6~10cm
    • 葉縁:細鋭重鋸歯
    • 葉質:表面は脈上を除き無毛、裏面は主脈と脈液に少量の軟毛が残る
    • 葉柄:3~7cm、葉身と同長または2/3の長さで無毛

    • 花性: 雌雄同株
    • 花序:雄花と両性花が混じる花序(上向き)と雄花だけの花序(下垂)あり。複散房花序に直径6~8mmの花を10~20個つける。無毛
    • 花被:花弁と萼片5個、花弁は淡黄色。雄しべ8個。両性花の花柱は先が2裂し外に曲がる。子房には長毛がすこしあり。萼片は黄白色で紅色を帯びるかほとんど紅色
    • 開花期:5〜6月
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:翼果
    • :分果は長さ2cmほどで、翼はほぼ水平に開く
    • 成熟期:7~9月

    種子

    • 散布方法:翼による風散布

    冬芽

    • 鱗芽
    • 芽鱗は長さ4~5mmで4対あり1対だけ見える。下部は膜質の大きな鱗片に包まれ、鱗片の内側に毛あり。頂芽はできず、枝先に仮頂芽が2個並ぶ、側芽は対生

    葉痕

    • :V字形またはU字形で細い
    • 維管束痕:3個

    用途


    特記事項

    • ハウチワカエデとの葉柄の違い
      • オオイタヤメイゲツは、葉身10cmほどに対して6~7cmと長く無毛、ハウチワカエデは、葉身の1/2以下と短く有毛

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[2-2373]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[1570]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-332P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[480P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[下217]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    オオイタヤメイゲツ
    20221013_しらびそ高原
    オオイタヤメイゲツ
    20221013_しらびそ高原
    オオイタヤメイゲツ
    20221013_しらびそ高原
    オオイタヤメイゲツ
    20230527_岩岳
    オオイタヤメイゲツ
    20230527_岩岳
    オオイタヤメイゲツ
    20230527_岩岳
    オオイタヤメイゲツ
    20230527_岩岳
    オオイタヤメイゲツ
    20230527_岩岳
  • エビヅル

    基本情報

    • 学名:Vitis ficifolia
    • 科名・属名:ブドウ科ブドウ属
    • 漢字名:蝦蔓/葡萄蔓
    • 別名:カミエビ

    名前の由来

    • 若い葉の裏面に白色~淡紅褐色の毛が密生しているのをエビの色に見立てた説、
    • うす紫色の果実の汁の色をえび色といった説あり

    生育地

    • 丘陵から山地の林内や林縁

    樹形

    • 落葉つる性木本
    • 巻きひげで他物にからみつく

    • 本年枝は細く、はじめクモ毛あり

    • 葉序:互生
    • 葉形:五角形状、3~5浅裂~中裂。葉身長5~13cm。基部は深い心形
    • 葉縁:浅い鋸歯
    • 葉質:表面ははじめクモ毛があるが、のちに無毛。裏面は淡褐色または白色のクモ毛におおわれ、秋まで残る
    • 葉柄:3~10cm

    • 花性: 雌雄異株
    • 花序:葉と対生して長さ6~12cmの円錐花序をだし、黄緑色の小さな花をつける、雌花(両性花)の花序は雄花序より小さく花はまばらにつく
    • 花被
      • 雄花:雄しべ5個、長く目立つ
      • 雌花(両性花):淡緑色の雌しべが見立ち、雄しべは短い
    • 開花期:6〜8月
    • 送粉方法:虫媒

    果実

    • 種類:漿果(液果)
    • :直径6mmほどの球形
    • :黒色
    • 成熟期:10~11月
    • 食用の可否:可、ヤマブドウより甘味がある

    種子

    • :数個?
    • :長さ約4mm
    • :暗赤褐色
    • 散布方法:動物(鳥)散布

    冬芽


    葉痕


    用途

    • 葉の裏面が淡褐色と白色のクモ毛におおわれるため、艾(もぐさ)が手に入らない地域ではこれを代用とした

    特記事項

    • ヤマブドウとの違い
      • 葉身は長さ10cmほどと小さく、3~5裂する切れ込みはやや深い点で異なる
    • ブドウ属

    参考

    • スタンダード版 APG牧野植物図:[1-1443]
    • 新牧野日本植物圖鑑:[1697]
    • 山渓ハンディ図鑑 樹に咲く花:[2-522P]
    • 山渓ハンディ図鑑 増補改訂 樹木の葉:[191P]
    • “しゅんさん”の観察した静岡県の樹木:[上98]
    • 観察と発見シリーズ 樹木博士入門:[‐]
    • 「読む」植物図鑑:[‐]

    写真

    エビヅル
    20240811_県立美術館
    エビヅル
    20240811_県立美術館
    エビヅル
    20240811_県立美術館
    エビヅル
    20240811_県立美術館
    エビヅル
    20250929_県立美術館
    エビヅル
    20250929_県立美術館
    エビヅル
    20250929_県立美術館