イチイ科カヤ属
漢字:榧
名前の由来:
古名のカエ(カヘ)と呼ばれたものが転訛した説(カエの語源は「変えず」に由来し常緑の意味?)、
葉や枝、木屑などを燻して虫除けの「蚊遣(かや)り」とした説など諸説あり。
樹形:常緑高木
花:雌雄異株
花期:4~5月
種子:緑色の仮種皮が種子を包んだ核果状、緑色→紫褐色、内種皮はかたく赤褐色
種期:翌年の9~10月
備考:
日本固有種。
葉をちぎるとグレープフルーツのような香りがする。
種子は、胚乳部分をそのまま生食して十二指腸虫(鉤虫(こうちゅう))の駆除薬とした他、アク抜きしてから炒るか、土中埋蔵して仮種皮などを腐らせてから蒸して食用とした。実は、脂肪油を35%含むリノール酸を含み、良質な天ぷら油に用いるほか、頭髪油、灯火油、五平餅のタレとした。
材は軟らかく、弾力があり、水湿に強い特性あり。大木から採った柾(まさ)目材は最高級の碁/将棋盤。
枝先を釣り用のタモ材として用いる。
<イヌガヤとの葉の違い>
先端 | 硬さ | 大きさ・色 | 裏の気孔帯 | |
カヤ | 鋭く尖り手で触ると痛い | 剛直で光沢あり | - | - |
イヌガヤ | 手で触っても痛みなし | 柔らかく光沢なし | カヤより大きく緑色が薄い | カヤより幅が広い |