オオバコ科クワガタソウ属
漢字:大犬の陰嚢
名前の由来:
「オオ(大)」は、イヌノフグリより大きい。
「イヌノフグリ(犬の陰嚢)」は、果実の形を犬の陰嚢(ふぐり)にたとえた。
葉:対生(下部)、互生(上部)
花:ルリ色
花期:3~5月
習性:2年草
備考:
ユーラシア、アフリカ原産。
<同花受粉>
花は朝開き夕方閉じる一日花。
虫媒花で他家受粉できなかった場合、散る前に雄しべが動いて雌しべにくっつき自家受粉を行う。
投稿者: kona
-
オオイタヤメイゲツ Acer shiraswanum
ムクロジ科カエデ属
漢字:大板屋名月
名前の由来:
「オオ(大)」は、コハウチワカエデの別名イタヤメイゲツより葉が大きい。
「イタヤ(板屋)」は、大きな葉が水平によく茂り、板で葺いた屋根「板屋」に見える。
「メイゲツ(名月)」は、秋の名月の光で紅葉を見られる。
樹形:落葉高木
葉:対生
花:雌雄同株(雄花と両性花が混じる花序と雄花だけの花序)、散房花序、花弁は黄白色、萼片は紅紫色
花期:5~6月
果実:翼果
果期:7~9月
備考:
<ハウチワカエデとの葉柄の違い>
オオイタヤメイゲツは、葉身10cmほどに対して6~7cmと長く無毛、
ハウチワカエデは、葉身の1/2以下と短く有毛。 -
エビヅル Vitis ficifolia
-
エノキ Celtis sinensis
アサ科エノキ属
漢字:榎
名前の由来:
実を野鳥などが好んで食べる「餌(え)の木」説、
農機具などの柄に使われた「柄(え)の木」説など諸説あり。
「榎」は、「夏に木陰を作る」ことを意味する和製漢字が当てられた。
樹形:落葉高木
葉:互生、基部は左右不相称
花:雌雄同株(雄花は新枝の下部、両性花は新枝の上部)、淡黄色
花期:4~5月
果実:核果、黄色→赤褐色
果期:9月
備考:
赤褐色に熟した実は甘味があって食べられる。
葉は国蝶のオオムラサキの幼虫の餌になる。
タマムシが多い。
昔は一里塚の目印として植えられた。 -
エゴノキ Styrax japonica
エゴノキ科エゴノキ属
漢字:蘞の木
別名:ロクロギ(轆轤木)
名前の由来:
果実は果皮にサポニンを含み、味が非常にえごい(えぐい)。
「ログロギ(轆轤木)」は、材は白く粘りがあり、和傘の轆轤(ろくろ)に用いられた。
樹形:落葉小高木
葉:互生
花:両性花、総状花序、白色
花期:5~6月
果実:蒴果、種子は褐色
果期:8~9月
備考:
側芽の基部に副芽がつく(親亀の背中に子亀が乗ったようにみえる)。
葉裏脈液に毛叢が残る。
エゴノネコアシアブラムシが、枝先に蓮華状のエゴノネコアシと呼ばれるの虫えいをつくる。「エゴ五倍子(ごふし)」と呼ばれ、タンニンを含むため、染料やインキ製造に用いた。
果皮のサポニンは泡立ちがよく洗剤の代用にしたり、「魚毒」とした。
果実はえぐ味があり不食だが、種子は脂肪分が多くヤマガラの好物。
<見分けるポイント>
葉が卵形で互生し、根元から「ひこばえ」と呼ばれる萌芽を出して株立ちしていることが多い。
樹皮が暗褐色で縦に細かい筋が入り、冬芽は淡褐色で丸っこく、星状毛に覆われている。 -
ウワミズザクラ Padus grayana
バラ科ウワミズザクラ属
漢字:上溝桜
名前の由来:
「上溝」の「溝」はカメの甲羅(亀甲)に線状に彫った溝を指し、ウワミズザクラを薪として燃やし、その上で亀甲を焼いて裂け方で吉凶を占った説あり。
占い方法には諸説あり。
ウワミズは、ウワミゾが転訛した。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、総状花序、白色
花期:4~5月
果実:核果、黄色→赤色→黒色
果期:8~9月
備考:
葉はしっとり柔らかな感触あり。
果実は果実酒になる。
樹皮や小枝を傷つけると(ベンズアルデヒドによる)特異な臭気あり。
つぼみや未熟の緑色の実を塩漬けにしたものを「杏仁子(あんにんご)」といい食用にする。
葉身の基部の一番下の鋸歯の部分に一対のはっきりしない蜜腺あり。
<枝の伸び方>
前年の葉痕に接して冬芽ができ、そこからシュートが伸びる。当年に伸びた小枝の多くは落葉後に落枝するため、これをくり返して枝が節くれ立つ。
<イヌザクラとの違い>葉の基部 花序の枝 果実 ウワミズザクラ 円形 基部に数個の葉がつく 萼片が残らない イヌザクラ くさび形 葉はつかない 萼片が残る