カバノキ科ハンノキ属
漢字:大葉夜叉五倍子
名前の由来:
「オオバ(大葉)」は、ヤシャブシより葉が大きい。
「ヤシャブシ(夜叉五倍子)」は、ヤシャブシの名前の由来参照。
樹形:落葉小高木
葉:互生
花:雌雄同株
花期:3~4月
果実:堅果が集まった複合果
果期:10~11月
備考:
ヤシャブシ類は、ヤシャブシの備考参照。
ヤシャブシ類の雄花穂は枝の先端につくが、オオバヤシャブシだけは、先端に葉芽、その下に雌花穂、その下に雄花穂がつく。
<ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定>
ハンノキの備考参照。
投稿者: kona
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オオバコ Plantago asiatica
オオバコ科オオバコ属
漢字:大葉子
名前の由来:葉が広く大きい。
葉:
花:穂状花序、咲きながら上にのびる
花期:4~9月
果実:蓋果
習性:多年草
備考:
<生息場所>
日当たりのよい道端や荒れ地。踏まれる場所に生えるのは、そこしか生きられる場所がないから。いいかえれば、ほかの植物たちと競争せずに済む平和な世界。
葉柄には5~7本の筋(維管束)があり、これが丈夫なため踏まれても葉がちぎれない。
<種子の散布方法>
果実が熟すと、果実の中央部が横に割れて上部が蓋のように外れ、種子がこぼれ出る。オオバコ属は、表層に増粘多糖類のコーティングがあり、湿ると表面が水を吸って接着剤のような粘液質になり、靴やタイヤにくっついて運ばれる。また、粘液質に雨水を吸い込んで蓄えておくことができ、乾きやすい場所でも、芽は干からびることがない。
<雌性先熟>
オオバコの花(風媒花)は、咲くとまず雌しべを出し、あとから雄しべを出すことによって、性の成熟時期をずらす。
同じ花や株の花粉を受精(自家受粉)を避けるため。自家受粉は近親交配をもたらし、子孫に遺伝的欠陥が生じやすくなり、生存や子孫を残すうえで不利になる(近交弱勢)。
花茎の下から上に以下ように咲きあがる。雄の花粉が降り注ぐことを避ける工夫。
1)雌しべ(1本)を出して受粉。
2)雌しべが枯れると入れ替わりに雄しべ(4本)が伸びる。
<用途>
薬草として咳止め、下痢止め、膀胱炎やむくみに用いる。生葉は炙って腫れ物に貼りつけた。 -
オオウラジロノキ Malus tschonoskii
バラ科リンゴ属
漢字:大裏白の木
別名:オオズミ
名前の由来:
ナナカマド属の「ウラジロノキ」に葉や果実が似ており、果実が大きい。
「ウラジロノキ(裏白の木)」は、ウラジロノキの名前の由来参照。
「オオズミ」は、果実がリンゴ属のズミの果実と似ており、ズミより果実が大きい。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、散形花序、白色
花期:5月
果実:ナシ状果、黄緑色→淡紅色
果期:10月頃
備考:
果実は淡紅色に熟すとリンゴのような酸味があり食べられる。熟した果実を冬まで家の軒下に置くと、表面が黒く変色し、渋味がなくなって甘くなる。
材は重硬で割れにくいため、大型の木槌や、斧・鍬の柄、器具材などに用いた。炭焼きでは良質の原木。
樹皮は水で煮出すと黄色染料が採れる。 -
オオイタヤメイゲツ Acer shiraswanum
ムクロジ科カエデ属
漢字:大板屋名月
名前の由来:
「オオ(大)」は、コハウチワカエデの別名イタヤメイゲツより葉が大きい。
「イタヤ(板屋)」は、大きな葉が水平によく茂り、板で葺いた屋根「板屋」に見える。
「メイゲツ(名月)」は、秋の名月の光で紅葉を見られる。
樹形:落葉高木
葉:対生
花:雌雄同株(雄花と両性花が混じる花序と雄花だけの花序)、散房花序、花弁は黄白色、萼片は紅紫色
花期:5~6月
果実:翼果
果期:7~9月
備考:
<ハウチワカエデとの葉柄の違い>
オオイタヤメイゲツは、葉身10cmほどに対して6~7cmと長く無毛、
ハウチワカエデは、葉身の1/2以下と短く有毛。