ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属
漢字:洋種山牛蒡
別名:アメリカヤマゴボウ
名前の由来:
「ヨウシュ(洋種)」は、外国種の意味。
「ヤマゴボウ(山牛蒡)」は、根がゴボウの根に似ている。
葉:互生
花:総状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、白色(淡紅色を帯びる)
花期:6~9月
果実:液果、下垂、黒紫色、つぶすと赤紫色の果汁が出る
習性:多年草
備考:
北アメリカ原産。
茎をたてに切ると、中にたくさんの膜がはしご状に並んでいる。
全草にわたって毒あり。毒性:根>葉>果実。果実は特に種子に毒性が高い。根などを誤食すると、強い嘔吐や下痢、けいれん、意識障害が生じ、呼吸障害や心臓まひで死に至ることもあり。
投稿者: kona
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ヨウシュヤマゴボウ Phytolacca americana
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ユリノキ Liriodendron tulipifera
モクレン科ユリノキ属
漢字:百合の木
別名:ハンテンボク(半纏木)、チューリップツリー
名前の由来:
大正天皇が皇太子の時に小石川植物園でこの木を見て命名した説、
属名の Liriodendron(lirion ユリ + dendron 木)を「ユリノキ」と訳した説あり。
「ハンテンボク(半纏木)」は、葉を上下ひっくり返すと半纏(はんてん)のように見える。
「チューリップツリー」は、チューリップのような花を咲かせる。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、黄緑色(基部にオレンジ色の斑紋あり)、萼は緑白色、芳香あり
花期:5~6月
果実:翼果が上向きに集まった集合果
果期:10~3月
備考:
北アメリカ原産。
モクレン科の中では蜜あり。
花弁にあるオレンジ色の斑紋部分から多量の蜜を分泌して、萼片などに溜まり蜜源となる。
葉柄基部の托葉は、大きく目立つ。
材は軽軟だが狂いが少なく、加工性もよく、合板に用いる。 -
ヤマモモ Myrica rubra
ヤマモモ科ヤマモモ属
漢字:山桃
漢名:楊梅(ようばい/ヤンメイ)
名前の由来:
山に生える「モモ」。
「モモ(桃)」は、「桃」のことではなく、「丸い実」を意味する説、
数が多い「百(もも)」を意味し実がたくさん説、
漢名の「楊梅(ヤンメイ)」に丸い実を意味する「モモ」を付けて「ヤンメイモモ」が転訛した説など諸説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生、枝先に集まる
花:雌雄異株、無花被花(萼と花冠なし)
花期:3~4月
果実:核果、緑→紅→赤褐色
果期:6~7月
備考:
赤く熟した果肉の部分は、外果皮が液質に肥大したもの?甘酸っぱくて食べられ、ジャムなどに用いた。
樹皮にはタンニンを多く含み、黄~褐色の染料に用いた。
根に根粒菌が共生し、空中窒素を固定するため、痩せた土地でもよく生育する。
枝が伸びすぎず、樹形が自然に整うので街路樹や公園に植えられる。 -
ヤマホタルブクロ Campanula punctata var. hondoensis
キキョウ科ホタルブクロ属
漢字:山蛍袋
名前の由来:
「ヤマ(山)」は、ホタルブクロより高地に生える。
「ホタルブクロ(蛍袋)」は、花の形を提灯(古語の「火垂る(ホタル)」)に見立てた説、
子どもが花にホタルを入れて鑑賞した説あり。
葉:茎葉は互生
花:鐘形、濃赤紫色~白色
花期:6~8月
果実:蒴果
習性:多年草
備考:
ホタルブクロの変種。
<雄性先熟>
蕾の段階で雄しべが熟し、葯が雌しべを包み込んでおり、この花粉は、受粉できない未熟な雌しべにくっつき開花する。訪花昆虫にこの花粉を託し、花粉がなくなった頃、雌しべが熟し受粉体制になる。
<ホタルブクロとの違い>
ホタルブクロは、萼片の間に副萼片が発達して上に反りかえる。ヤマホタルブクロは、萼片の間に副萼片はなく、萼片の間がコブのように盛り上がる。 -
ヤマボウシ Cornus kousa
ミズキ科ミズキ属
漢字:山法師
名前の由来:複合果を(比叡山の)僧兵の頭、白い総苞片を白頭巾に見立てた。
樹形:落葉高木
葉:対生
花:両性花、頭状花、淡黄緑色
花期:5~7月
果実:核果が集まった複合果、紅色
果期:9~10月
備考:
4枚の大きな白色の総苞片(つぼみのとき花序を保護するために囲んでいた苞葉)。中心部に20~30個の小さな花が球状に集まっている。
葉の4~5対ある側脈の走り方はミズキと同じように、わん曲して先端に向かい、葉縁に届かない。
葉裏の脈液に褐色の毛叢あり。
果実は秋に果肉が紅色に熟して甘くなり食べられる。山ではサルなどのフルーツ好きの動物が食べて種子を散布する(鳥には大きすぎる)。
材は重硬で割れにくく、槌や農機具の柄、かんな台、撞木(しゅもく)、水車の歯車、餅つきの杵(きね)材に用いた。
<ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)との違い>総苞片の先端 果実 ヤマボウシ 尖る 核果が集まった複合果 ハナミズキ 窪む 核果(単果) <総苞片の先端が異なる理由>
ヤマボウシ:
総苞に包まれた蕾は、早春につくられるので、蕾の先端は寒さの影響がなく、そのまま尖っている。
ハナミズキ:
総苞に包まれた蕾は、前年の秋につくられて冬を越す。冬の寒さで蕾の先端の細胞が壊れてしまい、春に総苞片が開くと、その先に茶色の傷が残って、先がくびれる。