【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

投稿者: kona

  • イヌエンジュ Maackia amurensis

    マメ科イヌエンジュ属
    漢字:犬槐
    名前の由来:
    「イヌ(犬)」は、中国原産のエンジュ(槐)からは、漢方薬の止血剤の槐花(かいか)が作られるが、日本産のイヌエンジュでは用いられなかった。
    エンジュ(槐)は、古名「エニス(恵爾須)」の転化で、 エニスは、エンジュの種子を意味する「エス(槐子)」に由来。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、総状花序、蝶形花、淡黄白色
    花期:7~8月
    果実:豆果
    果期:10~11月
    備考:
    枝を折るとソラマメに似た匂いがする。
    材はエンジュより優れる。堅く強靭で、狂いが少なく粘りがある。床柱、家具、器具材、三味線や鼓(つづみ)の胴に用いる。

    イヌエンジュ
    20230702_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20230702_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20230702_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20230702_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20240303_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20240303_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20240428_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20240428_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    イヌエンジュ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    イヌエンジュ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イヌエンジュ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    イヌエンジュ
    20241006_高山・市民の森
    イヌエンジュ
    20241006_高山・市民の森
  • イチョウ Ginkgo biloba

    イチョウ科イチョウ属
    漢字:銀杏
    漢名:公孫樹
    名前の由来:
    葉の形が水かきを持つ鴨の脚に似ており、宋時代の中国名「鴨脚」を「ヤーチャオ」と聞き転訛した説あり。
    漢字「銀杏」は、種子が銀(白)色で、外種皮が杏(あんず)に似ている。
    漢名「公孫樹」は、中国での当て字、孫の代にならないと結実しないことから。
    樹形:落葉高木
    葉:互生(長枝)、輪生(短枝)
    花:雌雄異株、無花被花(萼と花冠なし)、短枝に束生
    花期:4~5月
    種子:銀杏(胚珠が成長したもので種子であり果実ではない)
    種期:10~11月
    備考:
    中国原産。
    起源は古生代にさかのぼり、「生きている化石」といわれる。
    葉脈は途中で二股に分かれて広がる「ニ叉状脈(にさじょうみゃく)」。
    種子は臭気の強い外種皮につつまれ、取り除くと堅い殻(内種皮)の銀杏があり胚乳は食用。素手で触るのは注意が必要。ウルシ科の植物にかぶれる場合、かぶれる可能性あり。
    内種皮を取り除いた種子は生薬の「白果仁(はくかにん)」と呼ばれ、咳止めや痰切りに用いた。
    一度に大量のギンナンを食べると、ビタミンB6欠乏症で、嘔吐、下痢、呼吸困難を起こす場合あり。
    燃えにくく火災に強いが、過湿な土に弱い。
    コケ植物やシダ植物と同様に精子で受精する。
    材は白く美しく、ソロバン玉、木魚、碁盤、漆器の木地、まな板に用いる。
    <雌雄の違い>
    落葉した時の短枝の芽で比べる方法
    雄木は膨らんでいる。雌木は小さく尖っている。

    イチョウ
    20211018_城北公園
    イチョウ
    20211018_城北公園
  • イチイ Taxus cuspidata

    イチイ科イチイ属
    漢字:一位
    名前の由来:仁徳天皇が、本種に笏(しゃく)をつくる高貴な木として最高位の「正一位(しょういちい)」を授けた説あり。
    樹形:常緑高木
    花:雌雄異株、雄花は淡黄色、雌花は淡緑色
    花期:3~5月
    種子:核果状、備考の記事参照
    種期:9~10月
    備考:
    葉や木部、種子は有毒。
    肥大して杯状になった仮種皮が種子を包む。仮種皮は肉質で紅朱色になると甘味があって食べることができる。中の種子の外種皮は有毒なので、食べないように、嚙みつぶさないにする。鳥やサルが種を丸ごと食べて平気なのは、外種皮は丈夫で動物は消化できず、糞でそのまま出るため。葉や木部、種子にタキシンやタキソールなどの毒がある。
    材は年輪幅が狭く、弾力性と光沢があることから建築材、家具材、彫刻材に用いた。昔は、強靭で粘りがあり折れにくいため、弓材に用いた。
    カヤとの違い>
    カヤに比べて葉の先端がやわらかく、触れても痛くない。葉の裏の白色気孔帯が薄い緑で目立たない。
    キャラボクとの違い>
    イチイの側枝はほぼ二列に葉が並ぶ。キャラボクは葉がらせん状に並ぶ。

    イチイ
    20231101_清里自然歩道
    イチイ
    20231101_清里自然歩道
    イチイ
    20231101_清里自然歩道
    イチイ
    20231101_清里自然歩道
  • イタヤカエデ Acer mono

    ムクロジ科カエデ属
    漢字:板屋楓
    名前の由来:
    「イタヤ(板屋)」は、大きな葉が水平によく茂り、雨が降っても雨宿りできる板で葺いた屋根「板屋」にたとえた。
    「カエデ(楓)」は、イロハカエデの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:対生
    花:雌雄同株(雄花と両性花が混じる)、散房花序、淡黄緑色
    花期:4~5月
    果実:翼果、狭い角度で開く
    果期:9~10月
    備考:
    葉裏の脈液に淡黄褐色の毛叢あり。
    多くのカエデ類が葉縁に鋸歯があるのに対し、イタヤカエデ類は鋸歯なし。
    木肌が白く弾力があり、加工も容易なため、かつては家具や楽器、スキー板などに利用された、細いものはテープ状に剥いで籠編みに用いた。
    日本産の樹木としては糖分が多く、東北から北海道にかけて、春先に「メープルサップ」と呼ばれる甘い樹液を採取した。
    <樹液が甘い理由>
    寒い時期の広葉樹は、養分を貯蔵している柔細胞内の濃度を濃くして、凍らないようにしている。春、根が休眠状態から目覚めて水分吸収を始めると、根にある柔細胞内の濃い細胞液を薄めるために、水分が細胞内に吸い込まれる。順次上にある柔細胞が水分を吸収し、幹の道管に水が上がっていく。この時、道管液には、柔細胞から排出された糖分が溶け込んでいる。幹に穴をあけると道管液がにじみ出る。

    イタヤカエデ
    20230502_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20230502_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20230502_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240303_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240303_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240428_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240428_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240428_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240428_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240504_高山・市民の森
    イタヤカエデ
    20240504_高山・市民の森
  • イタドリ Reynoutria japonica

    タデ科ソバカズラ属
    漢字:虎杖
    名前の由来:
    薬草として痛みをとる効き目がある「疼取り」説、
    表皮から糸状のものを採るので「イトドリ(糸取)」が転訛した説あり。
    漢字「虎杖」は、若い茎に入った紅紫斑を「虎」の縞模様に見立て、秋に枯れ上がった茎を軽くて強い「杖」として用いた。
    葉:互生
    花:雌雄異株、複総状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、白~紅色
    花期:8~10月
    果実:瘦果、暗褐色、翼状の宿存萼に包まれている
    習性:多年草
    備考:
    茎は髄がなく中空。
    若い茎はシュウ酸の酸味があり食べられる。
    乾燥させた根は漢方で「虎杖根(こじょうこん)」と呼ばれ、利尿、夜尿、鎮咳に利用。
    塩漬けして保存し、塩抜きして、油炒めや煮付けにして食べた。
    葉は、生葉を揉んで切り傷につけたり、苗代の肥料として鋤き込んだり、乾燥した若葉はタバコの代用や増量剤に使われた。
    高山性で花や果実が赤いものはメイゲツソウと呼ばれる。

    イタドリ
    20230817_富士山五合目付近
    イタドリ
    20230817_富士山五合目付近
    イタドリ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    イタドリ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • イタチササゲ Lathyrus davidii

    マメ科レンリソウ属
    漢字:鼬豇豆
    名前の由来:長い豆果をマメ科のササゲに、あとで黄褐色に変わる花をイタチの毛の色にたとえた。
    葉:互生、偶数羽状複葉、葉軸の先端は分枝した巻きひげになる
    花:蝶形花、総状花序、黄色→黄褐色
    果実:豆果
    花期:7~8月
    習性:多年草
    備考:托葉は大きく葉状で半切状の矢尻型、末端は尖り、縁に粗い鋸歯あり。

    イタチササゲ
    20230724_八島湿原
    イタチササゲ
    20230724_八島湿原
  • イズセンリョウ Maesa japonica

    サクラソウ科イズセンリョウ属
    漢字:伊豆千両
    名前の由来:葉がセンリョウに似ていて、静岡県熱海市にある伊豆山神社に多く生えている。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:雌雄異株、総状花序、黄白色
    花期:4~5月
    果実:液果、白色、種子は黒色
    果期:晩秋~冬

    イズセンリョウ
    20220212_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220221_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220221_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220223_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220223_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220223_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220410_朝鮮岩
    イズセンリョウ
    20220504_朝鮮岩
  • イケマ Cynanchum caudatum

    キョウチクトウ科イケマ属
    漢字:生馬/牛皮消
    名前の由来:アイヌ語の「カムイ・ケマ(神の足)」に由来し、根が大きいことによる。
    葉:対生
    花:散形花序、白色
    花期:7~8月
    果実:細長い袋果、種子は多数の白い冠毛によって飛び散る
    習性:蔓性多年草
    備考:
    <毒を利用するアサギマダラ>
    キジョランの備考参照。

    20240724_富士山太郎坊周辺
  • イイギリ Idesia polycarpa

    ヤナギ科イイギリ属
    漢字:飯桐
    漢名:椅桐
    別名:ナンテンギリ(南天桐)
    名前の由来:
    「イイ(飯)」は、昔、飯をこの葉で包んだ。
    「ギリ(桐)」は、材が白くて軽く、箱材や下駄材などキリ材の代用とした。
    ナンテンギリの「ナンテン(南天)」は、艶のある赤い果実をナンテンの赤い果実にたとえた。「南天箸」の多くは、ナンテンの代用品としてイイギリを使っている。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、円錐花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、黄色
    花期:4~6月
    果実:液果、赤色
    果期:10~11月
    備考:
    幼木の成長が早い。
    枝は、ミズキなどと同様に、同じ場所から横方向に放射状に伸ばし、車輪状に枝を広げた樹形になる。
    新枝の葉は基部のものほど大きく、葉柄は葉身より長くなり、先端に行くにしたがって葉は小さくなり、葉柄も短くなり、それぞれの葉が重ならないようになっている。
    葉身の基部に1対の褐色の蜜腺、葉柄の基部近くに1~3個の蜜腺がある。
    葉縁は低鋸歯だが、先端が小さく突起して腺になっている。

    イイギリ
    20230502_高山・市民の森
    イイギリ
    20240504_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
  • アリドオシ Damnacanthus indicus

    アカネ科アリドオシ属
    漢字:蟻通し
    名前の由来:とげが鋭くアリでも刺し通す。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、白色
    花期:4~5月
    果実:核果、赤色
    果期:11~1月
    備考:
    赤い果実は「千両、万両、有り通し」と縁起を担いで庭先に並べて植えられた。正月飾りでは「一両」と呼ばれる。

    アリドオシ
    20220221_朝鮮岩
    アリドオシ
    20220221_朝鮮岩
    アリドオシ
    20220410_朝鮮岩
    アリドオシ
    20240517_竜爪山
    アリドオシ
    20240517_竜爪山
    アリドオシ
    20240517_竜爪山