キキョウ科ツリガネニンジン属
漢字:岩沙参
名前の由来:
岩場に生える「シャジン(沙参)」。
「シャジン(沙参)」は、ツリガネニンジンのこと。花の形が釣鐘に似て、根が朝鮮人参に似ている。
葉:互生
花:紫色
花期:9~10月
習性:多年草
投稿者: kona
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イワシャジン Adenophora takedae
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イワガラミ Schizophragma hydrangeoides
アジサイ科イワガラミ属
漢字:岩絡
名前の由来:気根(付着根)が岩や木に絡みついて這い上がる。
樹形:蔓性落葉木本
葉:対生、葉柄は赤みを帯びることが多い
花:両性花、散房状の集散花序、白色
花期:6~7月
果実:蒴果
果期:9~10月
備考:
新芽を摘んで、塩を一つまみ入れた熱湯に素早く潜らせ、冷水に取って食用としたり、新芽を茹でて和え物や味噌汁、揚げ物などにした。
<ツルアジサイとの違い>装飾花の萼片 葉の鋸歯 葉のにおい 樹皮 イワガラミ 1枚 粗い 青臭い 小さな割れ目ができる ツルアジサイ 4枚 細かい なし 縦に剥がれる -
イロハカエデ(イロハモミジ) Acer palmatum
ムクロジ科カエデ属
漢字:伊呂波楓
別名:イロハモミジ(伊呂波紅葉)、タカオカエデ(高雄楓)
名前の由来:
「イロハ(伊呂波)」は、7つの葉の裂片を「いろはにほへと」と数えた。
「カエデ(楓)」は、葉の形がカエルの手に似ていることから、「カエルテ(蛙手)」が転訛した。
樹形:落葉高木
葉:対生
花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花と両性花が混じる)、散房花序、暗紫色
花期:4~5月
果実:翼果
果期:7~9月
備考:
<オオモミジとの違い>葉身 鋸歯 葉先を結んだ線 翼果 イロハカエデ 径4~7cmの円形 重鋸歯 楕円形
手状複葉の中指が特別に長いほぼ水平
上向きオオモミジ 径7~12cmの円形 細かい単鋸歯が多い 円形 やや鈍角に開く
下向き -
イボタノキ Ligustrum obtusifolium
モクセイ科イボタノキ属
漢字:水蝋木/疣取木
名前の由来:
本種から得られるイボタ蝋(備考参照)を溶かして疣(いぼ)を取るのに使ったため「イボトリノキ(疣取りの木)」が転訛した説あり。
漢字名「水蝋木」は、中国名。
樹形:(半)落葉低木
葉:対生
花:両性花、総状花序、白色
花期:5~6月
果実:液果状の核果、黒紫色
果期:10~12月
備考:
陽樹。
樹皮につくイボタロウムシ(ガイガラムシの一種)が分泌する白蝋を固めたイボタ蝋(中国では虫白蝋(ちゅうはくろう))を、疣取りだけでなく、蝋燭、家具などの艶だし、戸滑りをよくするなどにも用いた。
<ミヤマイボタとの違い>
ミヤマイボタの備考参照。 -
イヌマキ Podocarpus macrophyllus
マキ科マキ属
漢字:犬槇
名前の由来:
かつてスギを「マキ(真木)」と呼んでおり、スギよりも木材として劣る説、
「ホンマキ」の別名を持つコウヤマキよりも姿形が劣る説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:雌雄異株、雄花序は黄白色
花期:5~6月
種子:備考参照
種子期:10~11月
備考:
秋に熟す種子は、赤紫色の肉質化した花托(花床)の上に球形で緑白色の実が載る。実は食べられないが、赤紫色に肉質化した花托は食べられる。
土質を選ばずよく生長し、移植も容易で、強い刈り込みに耐え、病虫害が少ないことから、生垣、防風垣だけでなく、庭木としても用いられる。
材は水湿に強く、桶材に用いる。 -
イヌビワ Ficus erecta
クワ科イチジク属
漢字:犬枇杷
名前の由来:ビワに似た実はビワより小さく味が劣る。
樹形:落葉小高木
葉:互生
花:雌雄異株、小花は帯紅色
花期:4~5月
果実:イチジク状果(瘦果の集まった複合果)、黒紫色
果期:10~11月
備考:
枝には一周する托葉痕あり。
イチジク属の枝葉、花嚢を傷つけると白い乳液が出る。虫の食害や微生物、菌などの侵入から身を守る。
果実に見えるのは「花嚢」で、花托が発達して袋状になり、内側に小さな花がたくさん着いたもの。
<クワ科の植物>
ヤマグワの備考参照。
<受粉方法>
イチジク属の植物とコバチ(絶対送粉共生)
イチジク属のすべての種は、それぞれ特定の種類のイチジクコバチというハチと一対一の共生関係を築いている。イチジクは、コバチに繁殖場所を提供し、コバチは、イチジクの花粉の媒介をするという両者の生存が不可欠な関係になっている。
(参考)
イヌビワとイヌビワコバチ(体長2mm程度)の場合
【雌が雄花嚢へ達した場合】
雄花嚢は、雄花とイヌビワコバチの幼虫の餌用の雌花が混在。
雌が短い花柱の雌花に産卵すると虫こぶ化し、幼虫は子房や種子を食べて育つ。
成虫になると、雄(羽なし)は雌(羽あり)と交尾して死ぬ。
雌は雄花の花粉を付けた後、産卵のために、他の花嚢を探しに外へ飛び立つ。
【雌が雌花嚢へ達した場合】
雌花嚢は、花柱の長い雌花のみ。
雌は産卵しようとしても、花柱が長いため産卵管が子房まで届かず産卵できない。
雌花嚢の中を歩き回ることで受粉する。
黒紫色に熟した雌果嚢は甘く食べられる。
花嚢に入る際、雌の羽はほとんど取れてしまうため、他の花嚢へは移動できない(一匹以上の死んだ雌バチが入っている?)。