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投稿者: kona

  • ヤナギラン Chamerion angustifolium

    アカバナ科ヤナギラン属
    漢字:柳蘭
    名前の由来:花が大きくて美しく、葉の形が柳に似ている。
    葉:互生
    花:総状花序、紅紫色
    花期:6~8月
    果実:蒴果、熟すと4裂し白い絹毛のついた種子を飛散する
    習性:多年草
    備考:雄性先熟

    ヤナギラン
    20230724_八島湿原
    ヤナギラン
    20230724_八島湿原
  • ヤドリギ Viscum album var. coloratum

    ビャクダン科ヤドリギ属
    漢字:寄生木/宿木
    名前の由来:樹の上を宿のように寄生して繁茂する。
    樹形:常緑半寄生低木
    葉:対生、クチクラ層が発達して多肉
    花:雌雄異株、黄色
    花期:2~3月
    果実:液果(備考参照)、淡黄色
    果期:10~12月
    備考:
    <半寄生植物>
    他の植物に寄生し、寄生した植物から水分や栄養分を摂取して、光合成をしながら成長する植物。
    「ヤドリギの場合」
    ケヤキやエノキ、ミズナラ、サクラなど落葉広葉樹の枝に寄生。
    実はヒレンジャクやキレンジャクなどの鳥が食べるが、この実は強力な粘着質を含むため、鳥の消化管を通りぬけた種子は、粘着質によって樹上の枝にくっつく。樹上で「胚軸(はいじく)」と呼ばれるものを発芽し、その先端を吸盤の形に変形させて樹皮の表面にとりつく。先端から樹皮を溶かす酵素を出し、奇主の幹にくさび状の「吸根/寄生根」を挿入する。「吸根/寄生根」は幹の内部で道管の内部に到達し、奇主から水分や栄養分を吸い上げる。

    ヤドリギ
    20240911_箱根湿生花園
    ヤドリギ
    20240911_箱根湿生花園
  • ヤツデ Fatsia japonica

    ウコギ科ヤツデ属
    漢字:八手
    名前の由来:大型の葉が7~9裂している(「八」は多数を意味し、実際には7裂または9裂し、8裂はしない)。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:雌雄同株(上部:両性花 下部:雄花)、散形花序が集まった円錐花序、白色
    花期:11~12月
    果実:液果、赤紫褐色→黒紫色
    果期:翌年の4~5月
    備考:
    日本固有種。
    「テングノハウチワ(天狗の羽団扇)」とも呼ばれ、魔除け、厄除けになるとされ、疫病などが流行した時には、この葉で追い払えば治ると信じられた。
    両性花は「雄性先熟」で、花弁と雄しべが散ると花の中心から雌しべが伸び、自家受粉を避ける。
    花は昆虫の少ない冬に開花するが、虫媒花で、甘い蜜をたくさん蓄えてハナアブやミツバチ、オオクロバエ、キンバエなどを引き寄せる。
    葉を乾燥させたものは生薬「八角金盤(はっかくきんばん)」と呼び、鎮痛、去痰など、浴場に入れてリウマチの痛み取りに用いる。
    <陰樹(幹の太さにつり合わない大きな葉)>
    樹高を高くしない分、風当たりが弱くなるため、幹は細くてもよい。
    少ない日の光を効率よく光合成するために、葉の面積を広げ、葉柄の長さを変えている。

    ヤツデ
    20220221_朝鮮岩
    ヤツデ
    20220221_朝鮮岩
    ヤツデ
    20220619_遊木の森
    ヤツデ
    20220619_遊木の森
    ヤツデ
    20240414_県立美術館
    ヤツデ
    20241129_県立美術館
    ヤツデ
    20241129_県立美術館 雌性期
    ヤツデ
    20250404_県立美術館
    ヤツデ
    20250404_県立美術館
  • ヤチダモ Fraxinus mandshurica var. japonica

    モクセイ科トネリコ属
    漢字:谷地梻
    名前の由来:
    「ヤチ」は、谷地または野地で湿地に生える。
    「ダモ」は、アオダモの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:対生、奇数羽状複葉
    花:雄性両性異株、円錐花序、無花被花(萼と花冠なし)
    花期:4~5月
    果実:翼果
    果期:10月頃
    備考:
    小葉のつけ根に茶褐色の縮れた毛が密生する。
    材はかたく、加工しやすく、建築の内装材、バットなどの運動具や家具材に用いる。

    ヤチダモ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤチダモ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤチダモ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤチダモ
    20240918_箱根湿生花園
  • ヤシャブシ Alnus firma

    カバノキ科ハンノキ属
    漢字:夜叉五倍子
    名前の由来:
    「ヤシャ(夜叉)」は、果穂に凸凹があり、これを夜叉に見立てた。
    「ブシ(五倍子)」は、果穂にタンニンが多く、黒色染料とする五倍子(ふし)(ヌルデの虫えい)の代用にした。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生
    花:雌雄同株
    花期:3~4月
    果実:堅果が集まった複合果、緑色→黒褐色
    果期:10~11月
    備考:
    日本固有種。
    <ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定>
    ハンノキの備考参照。
    <ヤシャブシ類の区分>

    側脈数花序の位置花穂
    ヤシャブシ10~17対雄花序:枝の先端
    雌花序:雄花序の下
    上向
    1~2個
    オオバヤシャブシ12~16対雄花序:雌花序の下
    雌花序:枝先端の葉芽の下
    上向
    1個
    ヒメヤシャブシ20~26対雄花序:枝の先端
    雌花序:雄花序の下
    下垂
    2~3個
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231023_県立森林公園
    ヤシャブシ
    20231101_清里自然歩道
    ヤシャブシ
    20231101_清里自然歩道
    ヤシャブシ
    20231101_清里自然歩道
    ヤシャブシ
    20231101_清里自然歩道
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤシャブシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤシャブシ
    20241125_佐鳴湖 葉芽
    ヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖 葉芽
    ヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖 雄花序
    ヤシャブシ
    20241202_佐鳴湖 葉芽
  • ヤエガワカンバ Betula davurica

    カバノキ科カバノキ属
    漢字:八重皮樺
    名前の由来:
    「ヤエガワ(八重皮)」は、樹皮が幾重にもはがれる。
    「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生(長枝)、一対(短枝)
    花:雌雄同株
    花期:4~5月
    果実:堅果が集まった複合果
    果期:9~10月

    ヤエガワカンバ
    20231101_清里自然歩道
    ヤエガワカンバ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤエガワカンバ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤエガカンバ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ヤエガカンバ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ヤエガカンバ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
  • モミジバフウ Liquidambar styraciflua

    フウ科フウ属
    漢字:紅葉葉楓
    別名:アメリカフウ(アメリカ楓)
    名前の由来:
    葉の形がカエデ(モミジ)似た「フウ」。
    「フウ(楓)」は、フウの木に似る。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株、頭状花序、無花被花(萼と花冠なし)
    花期:4~5月
    果実:蒴果が集まった複合果、さび色
    果期:11~12月
    備考:
    北・中米原産。
    枝の上側はコルク質が発達し翼状になる。
    公園や街路樹に植えられる。

    モミジバフウ
    20231016_県立森林公園
    モミジバフウ
    20231016_県立森林公園
    モミジバフウ
    20231016_県立森林公園
    モミジバフウ
    20231023_県立森林公園
  • モッコク Ternstroemia gymnanthera

    サカキ科モッコク属
    漢字:木斛
    名前の由来:花の香りがラン科のセッコク(石斛)の花に似た木の説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雄性両性異株、白色→黄色を帯びる
    花期:6~7月
    果実:蒴果、赤色、種子は橙赤色
    果期:10~11月
    備考:
    葉柄は鮮明な紅紫色。
    材は堅く強靭で、寄木細工、象嵌(がん)材などに用いる。

    モッコク
    20211018_城北公園
    モッコク
    20220801_県立美術館
    モッコク
    20250404_県立美術館
    モッコク
    20250404_県立美術館
    モッコク
    20250404_県立美術館
  • モチノキ Ilex integra

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:黐の木
    名前の由来:夏に樹皮を剥いで、数ケ月間水につけて腐らせ、臼でついて鳥もちをとった。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、黄緑色
    花期:4月
    果実:液果状の核果、赤色
    果期:11~12月
    備考:材は緻密で光沢があり、櫛や印材、旋削材、寄木細工に用いる。

    モチノキ
    20211018_城北公園
    モチノキ
    20211018_城北公園
    モチノキ
    20211026_駿府城公園
    モチノキ
    20211026_駿府城公園
    モチノキ
    20211026_駿府城公園
  • モチツツジ Rhododendron macrosepalum

    ツツジ科ツツジ属
    漢字:黐躑躅
    名前の由来:
    「モチ(黐)」は、萼、新芽、花柄、子房などに生えた腺毛が鳥もちのように粘る。
    腺毛:植物の表皮に生じる突起状の毛で特殊な液体を分泌する。
    「ツツジ(躑躅)」は、ヤマツツジの名前の由来参照。
    樹形:半落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、淡紅紫色
    花期:4~6月
    果実:蒴果
    果期:8~10月
    備考:
    ツツジについては、ヤマツツジの備考参照。
    春に出る葉は広楕円形で少し大きく、夏に出る葉は春より小さい狭楕円形。秋には紅葉するが、多くの葉は落葉せず越冬する半落葉。
    <モチツツジカスミカメ>
    一般の小昆虫類は本種の粘液に捕らえられるが、モチツツジカスミカメ(体長4.5mm程)はその腺毛上を自由に歩き回ることができ、動けなくなった昆虫類の体液を吸う。

    モチツツジ
    20230502_高山・市民の森
    モチツツジ
    20230502_高山・市民の森
    モチツツジ
    20231016_県立森林公園
    モチツツジ
    20231016_県立森林公園