キク科ニガナ属
漢字:苦菜
名前の由来:茎や葉を切ると苦味のある乳液が出る。
葉:茎葉は互生
花:舌状花(通常5個)の集まった頭状花序、黄色
花期:5~7月
果実:瘦果
習性:多年草
カテゴリー: 草本
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マムシグサ Arisaema japonicum
サトイモ科テンナンショウ属
漢字:蝮草
名前の由来:偽茎(葉鞘)の模様がマムシに似る。
葉:鳥足状複葉
花:雌雄異株、肉穂花序
花期:4~6月
果実:液果、赤色
習性:多年草
備考:
<テンナンショウ属>
目立つ大型の苞(葉)は、仏像のうしろにある光背(こうはい)に見立てて「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる。
花は、花被なしで「付属体」の下につき、成長や栄養の状態によって、雄株から雌株に性転換する。キノコに似た匂いを出すことで、キノコバエを呼び寄せて花粉を運ばせている。
地下部の球茎を輪切りにして乾燥させたものは生薬「天南星」と呼ばれ、去痰、鎮痛に、民間では球茎をすりおろしてリウマチ、肩こりなどに用いた。
全草に毒成分を含み、便所のうじ殺しに使われたほど毒性が強い。葉をちぎったり、葉から出る汁に触れたりすると皮膚炎を起こし、摂食すると吐き気、胃腸炎、心臓麻痺に至ることがある。
<マムシグサとキノコバエ>
キノコバエをだまして花粉を運ばせている。
付属体は特殊なにおいを放つ(人間には感知できない)。
においに誘われたキノコバエの仲間は、花をキノコとまちがえて交尾や産卵に集まってくる。
筒状になった仏炎苞の奥深く、突起状の花が集まった底の部分に滑り落ちる。
脱出を試みるが、仏炎苞の内側はつるつる滑って登れない。仏炎苞と花のすき間は狭すぎて飛び立てない。付属体を登ろうにも、中途に返しがあり登れない。
【雄株の場合】
出口を探して雄花の上を歩き回るうちに虫は花粉まみれになるが、仏炎苞の合わせ目には小さなすき間があるため、脱出することができる。
【雌株の場合】
雌花の上を歩き回ることで、体につけてきた花粉を雌しべにつけながら、脱出孔を探すが、雌株の仏炎苞の裾はびっちりと固く合わせられていて、脱出孔がない。
虫は、雌株の中で死んでいく。 -
イヌナズナ Draba nemorosa
アブラナ科ナズナ属
漢字:犬薺
名前の由来:
ナズナに似ているが、食用にならない。
「ナズナ(薺)」は、ナズナの名前の由来参照。
葉:根生葉は束生、茎葉は互生(基部は茎を抱く)
花:総状花序、黄色
花期:3~6月
果実:短角果
習性:越年草
備考:茎や葉に星状毛があり、果実には短毛が密生する。 -
アケボノスミレ Viola rossii
スミレ科スミレ属
漢字:曙菫
名前の由来:
花の色を夜明けの空の色に見立てたスミレ。
「スミレ(菫)」は、タチツボスミレの名前の由来参照。
葉:根生葉を束生
花:淡紅紫色
花期:3~5月
果実:蒴果
習性:多年草
備考:
葉は花期にはまだ成長が十分でなく、葉身は基部の両側が内側に巻き込み菱形になる。
花は大型でまるみがあり、側弁は無毛または有毛。
距は太く短い。 -
キスミレ Viola orientalis
スミレ科スミレ属
漢字:黄菫
別名:イチゲキスミレ(一花黄菫)
名前の由来:
花が黄色のスミレ。
「スミレ(菫)」は、タチツボスミレの名前の由来参照。
葉:地上茎は対生
花:黄色
花期:4~5月
果実:蒴果
習性:多年草
備考:
花弁裏(外)面は帯赤褐色。
側弁の内側基部に毛あり。
距の長さは1mm程度で短い。