ワスレグサ科ワスレグサ属
漢字:禅庭花
別名:ニッコウキスゲ
名前の由来:自生する日光戦場ヶ原を中禅寺の庭に見立てた。
葉:
花:橙黄色~濃黄色、朝開花し夕方閉じる
花期:7~8月
果実:蒴果、胞背裂開して黒い種子を出す
習性:多年草
カテゴリー: 草本
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セイヨウタンポポ Taraxacum officinale
キク科タンポポ属
漢字:西洋蒲公英
名前の由来:
「セイヨウ(西洋)」は、ヨーロッパ原産。
「タンポポ(蒲公英)」は、花の蕾を「鼓(づづみ)」に見立て、鼓を叩く音で「タン、ポ、ポ」説など諸説あり。
葉:
花:舌状花の集まった頭状花序、黄色
花期:3~9月
果実:瘦果
習性:多年草
備考:
食べられる。
民間薬として健胃、整腸、解熱、発汗、催乳に用いた。
<在来種との違い>
在来種は、総苞片が瓦状に重なり合う。舌状花の雌しべは真っ直ぐ伸びているか、ゆるくわん曲している。
外来種は、総苞片がくるりと反り返る。舌状花の雌しべの先が強くカールしている。
セイヨウタンポポと在来のタンポポの交雑により雑種も増えている。
<在来種との生態的な性質の違い>
・春だけでなく、夏から冬も開花結実し、多数のタネをつける。
・タネは在来種に比べて軽く、遠くまで飛ぶ。
・タネの発芽温度は幅広く、いつでも発芽できる。
・成熟が早く、小さな個体でも開花する。
・一年を通じて葉を広げ、光合成を行う。
・染色体数の面で3倍体である。
・無融合生殖によってタネをつくる。
→ 外来種は、都会のような環境で有利。
在来種(自家不和合性)は、自然度の高い環境で有利。
<無融合生殖(無性生殖の一型)>
雌しべの体細胞が減数分裂や受精という過程を経ず、そのまま育って種子になる。
種子やそれが育った娘植物は、完全に親と同一な遺伝子をもつ「クローン」。
[利点]
受粉が不要。
増殖スピードが、有性生殖に比べて2倍(子を産む雌のみ)の速さ。
[欠点]
病気が流行したり環境が変化した場合に同じ運命をたどることになり、全滅の危険性が高い。 -
スズメノエンドウ Vicia hirsuta
マメ科ソラマメ属
漢字:雀野豌豆
名前の由来:カラスノエンドウに似ていて小型。
葉:互生、偶数羽状複葉
花:蝶形花、白紫色
花期:4~6月
果実:豆果
習性:蔓性の越年草
備考:
全草を茶として飲み、牧草に用いる。
<カラスノエンドウとの違い>
カラスノエンドウの備考参照。 -
シロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponica
バラ科オランダイチゴ属
漢字:白花の蛇苺
別名:モリイチゴ(森苺)
名前の由来:
花の色が白で「ヘビイチゴ」に似る。
「ヘビイチゴ(蛇苺)」は、ヘビイチゴの名前の由来参照。
葉:束生、3出複葉
花:白色
花期:5~7月
果実:イチゴ状果(花床がふくらんだ表面に瘦果の集まった集合果)
習性:多年草
備考:
匍匐枝を出して繁殖する。
熟した赤色の果実は甘味があり食べられる。 -
シロツメクサ Trifolium repens
マメ科シャジクソウ属
漢字:白詰草
別名:クローバー
名前の由来:
「シロ(白)」は、花の色。
「ツメクサ(詰草)」は、江戸時代にオランダからガラス器を送ってきたとき、壊れないように乾燥した本種を詰め物にした。
葉:互生、3出複葉
花:蝶形花、白色
花期:5~8月
果実:豆果
習性:多年草
備考:
ヨーロッパ原産。
牧草や緑肥に用いる。
<マメ科植物と共生する根粒菌>
根を引き抜くと、ところどころに丸い粒「根粒」がついている。根に「根粒菌」が寄生して生じたもの。根粒菌は、土に住む細菌の一種。
マメ科植物に寄生すると根粒をつくり、大気中の窒素ガスからアンモニアをつくる(窒素固定)ようになる。
根粒菌は、マメ科植物から炭水化物やビタミンをもらう。
植物は、根粒菌からアンモニアをもらってアミノ酸やタンパク質の原料にする。
マメ科植物は、根粒菌と「共生」することで、窒素不足から開放された結果、痩せた土地にも進出が可能になった。
マメ科と根粒菌の関係は、互いに利益を受ける「相利共生」。