タデ科イヌタデ属
漢字:蔓蕎麦
名前の由来:蔓状で蕎麦に似る。
葉:互生
花:単花被花(花冠なし萼のみ)、白色またはピンク色、花柄に腺毛あり
花期:5~11月
果実:瘦果、黒色
習性:蔓性多年草
備考:
暖地の海岸に生える。
花のあと花被は肥厚して暗黒紫色を帯びた液質になり、瘦果を包む。液質はインクとして遊べる。
托葉鞘は長さ1~3cmの筒形で、先端は斜めに切れ、基部には下向きの小さなとげあり。
若い茎は酸味があり、子供が食べる地方あり。
カテゴリー: 草本
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ワサビ Eutrema japonicum
アブラナ科ワサビ属
漢字:山葵
名前の由来:
深山に生え、銭葵(ゼニアオイ)の葉に似ていることから山葵の名が生まれ、のちに「和佐比」の名前がついた説、
「悪障疼(わるさわりひびく)」「悪舌響(わるしたひびき)」の意味で、鼻につんとくる辛さを語源とした説、
葉が心臓形で葵の葉に似て、沢に生えていることで「沢葵(さわあおい)」と呼ばれ、短縮して「サワサビ」となり転じた説など諸説あり。
葉:茎葉は互生
花:総状花序、白色
花期:3~5月
果実:長角果
習性:多年草
備考:
栽培の始まりは、江戸時代(慶長時代)に静岡県の安倍川上流の「有東木」。
殺菌力が高い(にぎり寿司は、ワサビがなくては完成しなかったといわれる)。
根茎は香辛料として用いる。すりおろしたものは、リウマチや神経痛の鎮痛剤に用いた。
現在市販されている粉ワサビや練りワサビはワサビダイコンを緑色に着色したものが多い。 -
ヨウシュヤマゴボウ Phytolacca americana
ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属
漢字:洋種山牛蒡
別名:アメリカヤマゴボウ
名前の由来:
「ヨウシュ(洋種)」は、外国種の意味。
「ヤマゴボウ(山牛蒡)」は、根がゴボウの根に似ている。
葉:互生
花:総状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、白色(淡紅色を帯びる)
花期:6~9月
果実:液果、下垂、黒紫色、つぶすと赤紫色の果汁が出る
習性:多年草
備考:
北アメリカ原産。
茎をたてに切ると、中にたくさんの膜がはしご状に並んでいる。
全草にわたって毒あり。毒性:根>葉>果実。果実は特に種子に毒性が高い。根などを誤食すると、強い嘔吐や下痢、けいれん、意識障害が生じ、呼吸障害や心臓まひで死に至ることもあり。 -
ユキノシタ Saxifraga stolonifera
ユキノシタ科ユキノシタ属
漢字:雪の下
名前の由来:
雪が降り積もっても葉が枯れずに残る説、
白い花を雪に見立て、その下に緑の葉が見える様説など諸説あり。
葉:根生
花:円錐花序、白色
花期:5~7月
果実:蒴果
習性:多年草
備考:
葉が班入りになっているのは、柵状組織の不均等分布が原因の「構造班入り」。表皮細胞と柵状細胞の接着が弱いために、空隙ができ光が乱反射するため。葉の裏面にはない。手で軽く押しつぶすと班は消える。他、カンアオイ、シクラメンなど。
葉は民間薬として、葉のしぼり汁は虫さされ、耳だれ、中耳炎、あぶった葉は腫れ物や火傷などに用いた。
葉の裏側だけに衣をつけて天ぷらにした「白雪揚げ」、塩ゆでした葉を水にさらして酢味噌和えやゴマ和え、汁の実など食用になる。 -
ヤマホタルブクロ Campanula punctata var. hondoensis
キキョウ科ホタルブクロ属
漢字:山蛍袋
名前の由来:
「ヤマ(山)」は、ホタルブクロより高地に生える。
「ホタルブクロ(蛍袋)」は、花の形を提灯(古語の「火垂る(ホタル)」)に見立てた説、
子どもが花にホタルを入れて鑑賞した説あり。
葉:茎葉は互生
花:鐘形、濃赤紫色~白色
花期:6~8月
果実:蒴果
習性:多年草
備考:
ホタルブクロの変種。
<雄性先熟>
蕾の段階で雄しべが熟し、葯が雌しべを包み込んでおり、この花粉は、受粉できない未熟な雌しべにくっつき開花する。訪花昆虫にこの花粉を託し、花粉がなくなった頃、雌しべが熟し受粉体制になる。
<ホタルブクロとの違い>
ホタルブクロは、萼片の間に副萼片が発達して上に反りかえる。ヤマホタルブクロは、萼片の間に副萼片はなく、萼片の間がコブのように盛り上がる。