【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 草本

  • ヤブラン Liriope muscari

    キジカクシ科ヤブラン属
    漢字:藪蘭
    名前の由来:藪に生え、葉が「ラン」に似ている。
    葉:根生
    花:総状花序、淡紫色
    花期:8~10月
    果実:果実は未熟のうちに破れ種子が裸出、種子は黒色
    習性:多年草
    備考:根の肥大部分を乾燥させたものは生薬の「大葉麦門冬(だいようばくもんどう)」と呼び、鎮咳、去痰などに用いる。

    ヤブラン
    20240904_遊木の森
    ヤブラン
    20240904_遊木の森
    ヤブラン
    20240904_遊木の森
  • ヤブミョウガ Pollia japonica

    ツユクサ科ヤブミョウガ属
    漢字:藪茗荷
    名前の由来:葉や茎が食用のショウガ科の「ミョウガ」に似て、藪に生える。
    葉:互生
    花:両性花と雄花が混在、円錐花序、白色、1日花
    花期:8~9月
    果実:液果、緑白色→黄緑色→茶色→藍紫色(構造色
    果期:10~11月
    習性:多年草
    備考:
    種子でも繁殖するが、多くは長い地下茎を伸ばし、そこから地上部を発生し群生する。
    果実を割っても果汁はなく、乾燥しており、薄い果皮はパリパリと裂けて、砂利のような小型の種子が20個ほど入っている。種子の大きさは2mmほどで不定形で、片面は窪みがあり、反対側は細かな凸凹がある。
    <ミョウガ(コショウ科)との葉の違い>

    感触葉序
    ミョウガつるつる二列互生
    ヤブミョウガ表面に細毛があるためざらざららせん状互生
    ヤブミョウガ
    20230827_朝鮮岩
    ヤブミョウガ
    20230827_朝鮮岩
    ヤブミョウガ
    20230827_朝鮮岩
  • ヤブガラシ(ヤブカラシ) Cayratia japonica

    ブドウ科ヤブカラシ属
    漢字:藪枯らし
    別名:ビンボウカズラ(貧乏葛)
    名前の由来:
    繁茂すると付近の藪を枯らしてしまうほど、土地の養分を吸収する。
    「ビンボウカズラ(貧乏葛)」は、家の周辺や庭がこの蔓に覆われているような家は、除草するゆとりもない貧乏人の家説あり。
    葉:5出複葉(鳥足状複葉)または3出複葉
    花:偏平な集散花序、花弁は緑色、花盤(雌しべの基部)は黄赤色
    花期:6~8月
    果実:液果、黒色
    習性:蔓性多年草
    備考:
    他の植物にからみつきそれを覆ってしまう。
    巻きひげと花序は、葉と対生。
    朝開花し、午前中に花弁と雄しべが落ちて雌しべだけになり、花盤は淡紅色になる。花盤に裸出した蜜腺あり。
    小葉が5枚の3倍体(結実しない)と小葉が3枚の2倍体(結実する)あり。
    根には利尿作用があり、生薬「烏瀲苺(うれんぼ)」。
    民間では鎮痛薬にしたり、根を砕いた汁を腫れ物や毒虫刺されに用いた。

    ヤブカラシ
    20240809_県立美術館
    ヤブカラシ
    20240809_県立美術館
  • ヤハズヒゴタイ Saussurea triptera

    キク科トウヒレン属
    漢字:矢筈平江帯
    名前の由来:
    「ヤハズ(矢筈)」は、葉の付け根の形が矢をつがえる矢筈に似る。
    「ヒゴタイ(平江帯)」は、キク科の「ヒゴタイ」に似るが、由来は不明。
    葉:茎葉は互生
    花:筒状花が集まった頭状花序、淡紅紫色
    花期:8~10月
    習性:多年草
    備考:
    亜高山帯から高山帯に生える。
    茎には翼あり。

    ヤハズヒゴタイ
    20230821_宝永遊歩道
    ヤハズヒゴタイ
    20230821_宝永遊歩道
  • ヤナギラン Chamerion angustifolium

    アカバナ科ヤナギラン属
    漢字:柳蘭
    名前の由来:花が大きくて美しく、葉の形が柳に似ている。
    葉:互生
    花:総状花序、紅紫色
    花期:6~8月
    果実:蒴果、熟すと4裂し白い絹毛のついた種子を飛散する
    習性:多年草
    備考:雄性先熟

    ヤナギラン
    20230724_八島湿原
    ヤナギラン
    20230724_八島湿原
  • ムラサキモメンヅル Astragalus adsurgens

    マメ科ゲンゲ属
    漢字:紫木綿蔓
    名前の由来:
    紫色の花の「モメンヅル」。
    「モメンヅル(木綿蔓)」は、根が木綿質で繊維状。
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:総状花序、蝶形花、紫色
    花期:7~8月
    果実:豆果
    習性:多年草
    備考:
    亜寒帯、富士山に多い。
    <モメンヅル(木綿蔓)との違い>
    花が紫色(モメンヅルは淡黄緑色)。
    花序が葉とほぼ同じ長さ(モメンヅルは花序が短い)。
    萼や豆果に白と黒の毛あり。

    ムラサキモメンヅル
    20230821_富士山五合目付近
  • ムラサキケマン Corydalis incisa

    ケシ科キケマン属
    漢字:紫華鬘
    名前の由来:
    花が紫色の「ケマンソウ」。
    「ケマンソウ(華鬘草)」は、花がたくさん並んで垂れ下がっている様子を、仏殿の欄間(らんま)に飾る華鬘(けまん)に見立てた。
    葉:茎葉は互生
    花:総状花序、紅紫色
    花期:4~6月
    果実:蒴果、偏平、熟すと果皮が両側に巻き上がり、黒い光沢のある種子がとび散る
    習性:2年草
    備考:
    <アリ散布>
    ハコベの備考参照。

    ムラサキケマン
    20220410_朝鮮岩
    ムラサキケマン
    20220410_朝鮮岩
  • ムラサキカタバミ Oxalis debilis ssp. corymbosa

    カタバミ科カタバミ属
    漢字:紫傍食/紫片喰/紫酢漿草
    名前の由来:
    花色が紫色の「カタバミ」。
    「カタバミ」は、カタバミの名前の由来参照。
    葉:根生、3出複葉
    花:散形花序、紅紫色
    花期:5~7月
    習性:多年草
    備考:
    南アメリカ原産。
    地下に鱗茎があり、多数の子球(しきゅう)をつけて繁殖する。花は結実せず。
    カタバミの備考参照。

    ムラサキカタバミ
    20240608_遊木の森
    ムラサキカタバミ
    20240608_遊木の森
    ムラサキカタバミ
    20240608_遊木の森
  • ムサシアブミ Arisaema ringens

    サトイモ科テンナンショウ属
    漢字:武蔵鐙
    名前の由来:逆さに見た仏炎苞の形を、昔武蔵国(関東地方)で使われた馬の鐙(馬具の一つで鞍の両わきにさげて足を踏みかけるもの)に見立てた。
    葉:3出複葉
    花:雌雄異株、肉穂花序
    花期:2~5月
    習性:多年草
    備考:テンナンショウ属については、ウラシマソウの備考参照。

    ムサシアブミ
    20240410_有度山
    ムサシアブミ
    20240410_有度山
  • ミヤマオトコヨモギ Artemisia pedunculosa

    キク科ヨモギ属
    漢字:深山男蓬
    名前の由来:
    奥山に生える「オトコヨモギ」。
    「オトコヨモギ(男蓬)」は、漢名「牡蒿(ぼうこう)」の訳で、種子が小さいために種子がないものと誤認して、牡と名づけた説、
    果実がヨモギに比べて小さく、雌花だけ結実し、両性花は結実しない説あり。
    葉:茎葉は互生
    花:筒状花(雌花と両性花)の集まった頭状花序、下向き、淡黄色
    花期:7~8月
    果実:瘦果
    習性:多年草
    備考:亜高山帯に生える。

    ミヤマオトコヨモギ
    20230817_富士山五合目付近
    ミヤマオトコヨモギ
    20230817_富士山五合目付近