カタバミ科カタバミ属
漢字:紫傍食/紫片喰/紫酢漿草
名前の由来:
花色が紫色の「カタバミ」。
「カタバミ」は、カタバミの名前の由来参照。
葉:根生、3出複葉
花:散形花序、紅紫色
花期:5~7月
習性:多年草
備考:
南アメリカ原産。
地下に鱗茎があり、多数の子球(しきゅう)をつけて繁殖する。花は結実せず。
カタバミの備考参照。
カテゴリー: 草本
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ムサシアブミ Arisaema ringens
サトイモ科テンナンショウ属
漢字:武蔵鐙
名前の由来:逆さに見た仏炎苞の形を、昔武蔵国(関東地方)で使われた馬の鐙(馬具の一つで鞍の両わきにさげて足を踏みかけるもの)に見立てた。
葉:3出複葉
花:雌雄異株、肉穂花序
花期:2~5月
習性:多年草
備考:テンナンショウ属については、マムシグサの備考参照。 -
アキノキリンソウ Solidago virgaurea ssp. asiatica
キク科アキノキリンソウ属
漢字:秋の麒麟草
名前の由来:
「アキノ(秋の)」は、晩夏から秋に花が咲く。
「キリンソウ(麒麟草)」は、ベンケイソウ科のキリンソウに似た花が咲く。
葉:茎葉は互生
花:まわりの舌状花(雌性)と中心の筒状花(両性)の集まった頭状花序、黄色
花期:8~11月
果実:瘦果、冠毛あり
習性:多年草
備考:
<ミヤマアキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. leiocarpa)との違い>
ミヤマアキノキリンソウはアキノキリンソウの高山型とされ、花が頂部に固まってつく傾向があるのに対してアキノキリンソウは比較的まばらにつく。厳密な区別は難しい。ミヤマアキノキリンソウ
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ミソハギ Lythrum anceps
ミソハギ科ミソハギ属
漢字:禊萩
名前の由来:
花穂でお供え物に水をかける風習「禊萩(みそぎはぎ)」から転訛した説が有力(禊ぎは水でけがれを流し去ること、亡者の喉の渇きを癒すため説あり)。
他、ハギに似ているが、草丈が低いため「微萩(みそかはぎ)」説、
疫病を除く御簾(みす)に例えて「御簾萩」説、
水辺に生えて花がハギに似るため「水萩」または「溝萩」説あり。
葉:対生、基部は茎を抱かない
花:短い集散花序、紅紫色
花期:7~8月
果実:蒴果、宿存萼の中にある
習性:多年草
備考:
山野の湿地に生える。
地上部を花期に採取し、乾燥させたものは「千屈菜(せんくつさい)」と呼ばれ、下痢や胃腸炎などに用いる。
<エゾミソハギとの違い>
エゾミソハギは、茎や葉、花序に細毛を密生する。葉の基部が茎を抱く。
<異型花柱性>
短花柱花、中花柱花、長花柱花の3型の花がある。
自分を含む同型の花から受粉しても結実しない(自家不和合性)。
短花柱花:短雌しべ+長/中雄しべ
中花柱花:中雌しべ+長/短雄しべ
長花柱花:長雌しべ+中/短雄しべ -
ミゾソバ Polygonum thunbergii
タデ科イヌタデ属
漢字:溝蕎麦
別名:ウシノヒタイ(牛の額)
名前の由来:
「ミゾソバ(溝蕎麦)」は、溝や湿地に生え、草姿(葉、瘦果)がが「ソバ」に似ている。
「ウシノヒタイ(牛の額)」は、葉の形が牛の顔(額)のように見える。
葉:互生
花:単花被花(花冠なし萼のみ)、萼片の上部は紅紫色、下部は白色
花期:7~10月
果実:瘦果、宿存萼に包まれ3稜あり
習性:1年草
備考:
湿地に群生する。
地表または近くの節から「閉鎖花」をつける短い枝を出す。
茎には稜があり、稜に沿って下向きの小とげあり。 -
ホトケノザ Lamium amplexicaule
シソ科オドリコソウ属
漢字:仏の座
名前の由来:茎の上の方で対生する葉を仏様が座っている「蓮華座(れんげざ)」に見立て、その上に咲く花を仏様にたとえた。
葉:対生
花:唇形花、紅紫色
花期:3~6月
習性:2年草
備考:
春の七草のホトケノザは本種ではなく、コオニタビラコ。
<閉鎖花(咲かないつぼみ)>
花が咲かないつぼみの「閉鎖花」をつけることが多い。
「閉鎖花」は、つぼみのままで種子をつける。
つぼみの形に閉じたままの花の中で、花粉管が葯の壁を貫き、直接雌しべの中にある胚珠に到達して受精する。
実を結ぶ確率はほぼ100%で、開放花に比べて桁違いに高い。
虫を誘うための美しい花びらや甘い蜜が必要ではないため、コストがかからない。「近親交配」なので、生まれてくる種子の性質は親に似通ったものになる。
環境の変化についていきにくく、病原菌にやられて全滅する危険性も高い。さらに子孫に遺伝的な弊害が生じる可能性あり。
<アリ散布>
ハコベの備考参照。