【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ヒコサンヒメシャラ Stewartia serrata

    ツバキ科ナツツバキ属
    漢字:英彦山姫沙羅
    名前の由来:
    九州の英彦山に生える「ヒメシャラ」。
    「ヒメシャラ(姫沙羅)」は、ヒメシャラの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:7月
    果実:蒴果、5個の果片に裂開する
    果期:9~10月
    備考:
    ヒメシャラ>との違い

    樹皮果実
    ヒメシャラ直径1.5~
    2cm
    白毛あり芽鱗が2裂に並び重なり合う
    ヒコサンヒメシャラ筋状の横線が目立つことあり直径3.5~4cm、
    子房は無毛
    無毛、
    ヒメシャラより大
    基部の2枚の直立した芽鱗が大きく、内側の芽鱗はほとんど見えない
    ヒコサンヒメシャラ
    20250825_まなびの森
    ヒコサンヒメシャラ
    20250825_まなびの森
    ヒコサンヒメシャラ
    20250825_まなびの森
    ヒコサンヒメシャラ
    20250825_まなびの森
  • ボタンヅル Clematis apiifolia

    キンポウゲ科センニンソウ属
    漢字:牡丹蔓
    名前の由来:葉が「ボタン」に似ていて蔓性。
    樹形:蔓性落葉半低木
    葉:対生、3出複葉
    花:両性花、円錐花序、単花被花(4個の花冠に見えるのは萼)、白色
    花期:8~9月
    果実:瘦果、花柱が1cmほどのびて羽毛状
    果期:9~11月

    ボタンヅル
    20250819_まなびの森
    ボタンヅル
    20250819_まなびの森
    ボタンヅル
    20250819_まなびの森
  • マサキ Euonymus japonicus

    ニシキギ科ニシキギ属
    漢字:正木/柾
    名前の由来:
    枝や葉が緑色なので「真青木(マサオキ)」がつまった説、
    「籬(竹や柴などで目を粗く編んだ垣根)木(マセキ)」が転訛した説など諸説あり。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、集散花序、緑白色または黄緑色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、黄色に熟すと4裂し橙赤色の仮種皮に包まれた種子を出す
    果期:11~1月

    マサキ
    20250806_県立美術館
    マサキ
    20250806_県立美術館
    マサキ
    20250806_県立美術館
    マサキ
    20250806_県立美術館
  • サンシュユ Cornus officinalis

    ミズキ科ミズキ属
    漢字:山茱萸
    別名:ハルコガネバナ(春小金花)
    名前の由来:
    漢名(山茱萸)の音読み。
    「ハルコガネバナ」は、春に黄色い花が咲く(牧野)。
    樹形:落葉小高木
    葉:対生
    花:両性花、散形花序、淡黄色、花序の基部に総苞片が4個あり
    花期:3~4月
    果実:核果、赤色
    果期:9~11月
    備考:
    中国・朝鮮半島原産。江戸時代に薬用植物として渡来。
    葉裏の脈液に褐色の毛叢あり。
    樹皮は灰褐色で不規則に剥がれ落ちる。
    果実は、少し渋く酸っぱく、民間では果実酒として、乾燥させたものは、生薬「山茱萸」として、疲労回復や滋養強壮に用いる。

    サンシュユ
    20250720_県立美術館
    サンシュユ
    20250720_県立美術館
    サンシュユ
    20250720_県立美術館
  • ハリエンジュ(ニセアカシア) Robinia pseudoacacia

    マメ科ハリエンジュ属
    漢字:針槐
    別名:ニセアカシア
    名前の由来:
    エンジュに似て「針」がある。
    「エンジュ(槐)」は、イヌエンジュの名前の由来参照。
    「ニセアカシア」は、種小名「pseudoacacia」の直訳「偽のアカシア」。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、総状花序、蝶形花、白色、芳香あり
    花期:5~6月
    果実:豆果
    果期:10月頃
    備考:
    北アメリカ原産。
    托葉が変化した鋭い刺あり。
    隠芽(葉痕に隠れていて外から見えない芽)
    蜜が豊富で重要な蜜源とされる。
    材は堅く強靭だが割れやすい。加工、乾燥は困難だが、耐久性が強いため、枕木や杭木に適している。
    マメ科植物の特性である根粒菌との共生により窒素固定できるため、痩せた土壌でもよく生育する。このため、崩壊地などの山腹の緑化に植えられ、治山工事などの行われた周辺に野生化している。

    ハリエンジュ
    20250430_県立美術館
    ハリエンジュ
    20250430_県立美術館
    ハリエンジュ
    20250430_県立美術館
    ハリエンジュ
    20250430_県立美術館
  • ミヤマハハソ Meliosma tenuis

    アワブキ科アワブキ属
    漢字:深山柞
    別名:ミヤマホウソ
    名前の由来:
    奥山に生える「ハハソ」。
    「ハハソ(柞)」は、コナラの古称で、鋸歯のある葉がコナラに似る。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、垂れ下がった円錐花序(ジグザグに曲がる)、淡黄緑色
    花期:5~7月
    果実:核果、黒色
    果期:10月
    備考:
    葉裏の脈液に褐色の毛が密生する。
    花の中に雄しべが折りたたまれて収まっており、昆虫が来て花に触れると雄しべが外側に弾き出て花粉の玉を飛ばし、昆虫の体に付着したり、他の花に受粉させる。

    ミヤマハハソ
    20250427_高山・市民の森
    ミヤマハハソ
    20250427_高山・市民の森
    ミヤマハハソ
    20250427_高山・市民の森
  • ミヤマウコギ Eleutherococcus trichodon

    ウコギ科ウコギ属
    漢字:深山五加木
    名前の由来:
    奥山に生える「ウコギ」。
    「ウコギ(五加木)」は、ヤマウコギの名前の由来参照。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、5出の掌状複葉
    花:雌雄異株、散形花序、黄緑色
    花期:5~6月
    果実:液果、紫黒色
    果期:10~11月
    備考:
    日本固有種。
    ヤマウコギとの違い>

    枝の刺の位置葉縁葉表
    ヤマウコギ葉痕の下低い鈍鋸歯無毛
    ミヤマウコギ散在
    葉柄にも小さな刺あり
    細かい重鋸歯脈上に毛状突起あり
    ミヤマウコギ
    20250427_高山・市民の森
    ミヤマウコギ
    20250427_高山・市民の森
    ミヤマウコギ
    20250427_高山・市民の森
  • ヒマラヤスギ Cedrus deodara

    マツ科ヒマラヤスギ属
    漢字:ヒマラヤ杉
    別名:ヒマラヤシーダ
    名前の由来:ヒマラヤ産で葉の形がスギに似ている。
    樹形:常緑高木
    葉:多数が短枝に束生、長枝では互生
    花:雌雄同株
    花期:10~11月
    種子:球果
    種期:翌年の秋
    備考:
    ヒマラヤ西部~アフガニスタン原産。
    円錐形の美しい樹形で、コウヤマキ、アローカリヤとともに世界三大庭園樹の一つとされる。
    球果は成熟すると果軸を残して種鱗は脱落する。球果の先端部の種鱗は脱落せず果軸に残り、バラの花のような形のため、リース、ドライフラワーなどに用いる。

    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
    ヒマラヤスギ
    20250404_県立美術館
  • オガタマノキ Magnolia compressa

    モクレン科オガタマノキ属
    漢字:招霊の木
    名前の由来:招霊(おきたま)の転化、枝を神前に供えて招禱(おき)たてまつるのに基づく。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、白色(基部は紅紫色を帯びる)
    花期:2~4月
    果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
    果期:9~10月
    備考:
    枝を一周する托葉痕あり。
    花は強い芳香あり。
    神社に多く植えられる。
    材はやや軽軟で緻密、剥皮した磨き丸太を床柱にしたり、家具に用いる。
    <カラタネオガタマ(トウオガタマ)との違い>
    小高木(5m以下)で、花はバナナに似た強い香りがあり、若枝や葉柄に褐色毛が多い。
    <オガタマ属とモクレン属の違い>
    オガタマ属は花床につく雄しべと雌しべの着く位置に隙間あり。モクレン属は枝の先端に花芽がつくがオガタマ属は葉腋につく。
    <モクレン科の花>
    コブシの備考参照。

    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
    オガタマノキ
    20250404_県立美術館
  • イブキ(ビャクシン) Juniperus chinensis

    ヒノキ科ビャクシン属
    漢字:伊吹
    別名:ビャクシン(柏槇)
    名前の由来:
    「イブキ(伊吹)」は、滋賀、岐阜県境の伊吹山に生えていた説あり。
    「ビャクシン(柏槇)」は、「柏子」が転訛した説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:十字対生(小さな鱗のように見えるのが1個の葉)
    花:雌雄異株
    花期:4月頃
    種子:球果、青白色→黒紫色(表面に白い蝋分をかぶる)
    種期:翌年の10月頃
    備考:
    ビャクシン属の球果は、肉質で開裂しない。
    材はやわらかく光沢があり、彫刻材、床柱に用いる。
    公園や生け垣によく植えられている「カイヅカイブキ(貝塚伊吹)」は園芸種で、幹がねじれて、枝が巻き上がるようにつく。
    <先祖返り、隔世遺伝>
    葉の多くはヒノキのように細かい鱗片葉(普通形)、下部の枝や枝を切るとスギのような針葉(原始形)が出る場合あり。

    イブキ(ビャクシン)
    20241125_佐鳴湖
    イブキ(ビャクシン)
    20241125_佐鳴湖