【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ニガイチゴ Rubus microphyllus

    バラ科キイチゴ属
    漢字:苦苺
    名前の由来:果実は赤く熟すと甘味があるが、種子を噛むと苦味がある。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:4~5月
    果実:核果が集まった集合果、赤色
    果期:6~7月
    備考:
    葉や枝に白いロウ質の粉がつき、細いとげが多い。
    葉裏の脈上に細いとげが散生する。

    ニガイチゴ
    20220619_遊木の森
    ニガイチゴ
    20220619_遊木の森
  • ナンテン Nandina domestica

    メギ科ナンテン属
    漢字:南天
    名前の由来:中国での呼び名「南天燭(しょく)、南天竹(ちく)、南天竺(じく)」を簡略化。
    樹形:常緑低木
    葉:互生、3回奇数羽状複葉
    花:両性花、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:液果、赤色
    果期:10~11月
    備考:
    「難を転じる」の語呂から縁起のいいものとされ、正月飾りに用いたり、戸口などに植えられた。
    葉に含まれるナンジニンには殺菌力あり。小豆を使った赤飯が傷みやすいことから、葉を載せて長期保存を可能にし防腐効果あり。
    木部・樹皮・果実に神経麻痺や鎮咳作用のあるアルカロイドを含み、乾燥させた実は「南天実(なんてんじつ)」として咳止めの薬。
    果実は一度にたくさん熟すが、アルカロイドの一種のベルベリンを含み苦い。鳥は少しずつ食べて何度も来ることになり、種子は時間的にも空間的にも広くばらまかれることになる。
    紫外線が強くなる冬場は、葉が赤くなって、有害な紫外線を吸収する。

    ナンテン
    20211103_その他
    ナンテン
    20211114_その他
    ナンテン
    20220613_その他
    ナンテン
    20220613_その他
  • ナンキンハゼ Triadica sebifera

    トウダイグサ科ナンキンハゼ属
    漢字:南京櫨
    名前の由来:中国原産で、種子に蝋分が多く、ハゼノキと同様に木蝋を採取した。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株、総状花序、黄色、香気あり
    花期:7月
    果実:蒴果、褐色、種子は白い蝋質の仮種皮に包まれている
    果期:10~11月
    備考:
    中国原産。
    総状花序の基部の数個が雌花で、それ以外は雄花。雌雄異熟で、雄花と雌花の開花の順序が木によって異なる。
    葉身基部に1対の蜜腺がある。

    ナンキンハゼ
    20211018_城北公園
    ナンキンハゼ
    20211018_城北公園
    ナンキンハゼ
    20211026_駿府城公園
    ナンキンハゼ
    20211026_駿府城公園
    ナンキンハゼ
    20211026_駿府城公園
    ナンキンハゼ
    20241125_佐鳴湖
    ナンキンハゼ
    20241125_佐鳴湖
    ナンキンハゼ
    20241125_佐鳴湖
  • ナンキンナナカマド Sorbus gracilis

    バラ科ナナカマド属
    漢字:南京七竈
    別名:コバノナナカマド(小葉の七竈)
    名前の由来:
    「ナンキン(南京)」は、小形の意味、中国の南京ではない。
    「ナナカマド(七竈)」は、ナナカマドの名前の由来参照。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、散房花序、淡黄白色
    花期:5月頃
    果実:ナシ状果、赤色
    果期:9~10月
    備考:
    花序の基部に扇形の大きな托葉あり。
    ナナカマドとの小葉の違い>
    ナナカマドは、重鋸歯で先端が細長く伸びる。中間部のものが最も大きい。
    本種は、上半分だけに単鋸歯があり下半分は全縁、先端は短く鋭尖する。先端のものが大きく、基部のものほど小さくなる。縁に鋸歯のある托葉が大きい

    ナンキンナナカマド
    20241121_環境省生物多様性センター
    ナンキンナナカマド
    20241121_環境省生物多様性センター
  • ナワシログミ Elaeagnus pungens

    グミ科グミ属
    漢字:苗代茱萸
    名前の由来:
    「ナワシロ(苗代)」は、稲作の苗代をつくるころに果実が熟す。
    「グミ(茱萸)」は、ツルグミの名前の由来参照。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:両性花、単花被花(花冠なし萼のみ)、淡褐色
    花期:10~11月
    果実:液果状の偽果、赤色
    果期:4~5月
    備考:
    葉縁は反り返り波打つ。
    短い枝はとげになることが多い。
    赤く熟した果実は食べらる。
    グミ属については、ツルグミの備考参照。

    ナワシログミ
    20230626_富士山こどもの国
    ナワシログミ
    20230626_富士山こどもの国
  • ナナカマド Sorbus commixta

    バラ科ナナカマド属
    漢字:七竈
    名前の由来:
    材が燃えにくく七度かまどに入れても燃え残る説、
    木炭として製炭するのに7日かかる説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:両性花、複散房花序、白色
    花期:5~7月
    果実:ナシ状果、緑色→赤色
    果期:9~10月
    備考:
    静岡県内ではブナ帯に見られる。
    材は重硬・強靭で割れにくく、道具の柄や細工物の材料に用いられる。
    果実は一度にたくさん熟すが、苦味成分や青酸配糖体を含み美味しくない。鳥は少しずつ食べて何度も来ることになり、種子は時間的にも空間的にも広くばらまかれることになる。

    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
    ナナカマド
    20230527_岩岳
  • ナツツバキ Stewartia pseudocamellia

    ツバキ科ナツツバキ属
    漢字:夏椿
    別名: シャラノキ(沙羅の木)
    名前の由来:
    花や葉の形が「ツバキ」に似ており、夏に花が咲く。
    「シャラノキ(沙羅の木)」は、本種をインド産のフタバガキ科の「沙羅双樹(サラソウジュ)」と間違った。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、5個の果片に裂開する
    果期:9~10月
    備考:
    咲いた翌日には花首から落下する一日花。
    5枚の花弁には繊細な皺があり、縁に細かい鋸歯あり。
    樹皮は、不規則な形に剥げ落ちる。リョウブよりも剥離した跡が大きい。この幹肌のすべすべとした模様が美しいため、樹皮のついたまま床柱にされる。
    材は緻密で強靭で割裂しにくいため、鑿(のみ)の柄や槌、農具、杵、彫刻材、薪炭材などに用いた。

    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20230626_富士山こどもの国
    ナツツバキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ナツツバキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ナツツバキ
    20240614_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20240614_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250309_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250309_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250412_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250412_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250427_高山・市民の森
    ナツツバキ
    20250427_高山・市民の森
  • ナギ Nageia nagi

    マキ科ナギ属
    漢字:梛/那木
    名前の由来:葉がミズアオイ科のコナギ(古名:ナギ)に似ている。
    樹形:常緑高木
    葉:対生
    花:雌雄異株
    花期:5~6月
    種子:核果状、緑色→褐色
    種子期:10~11月
    備考:
    葉脈は平行脈で主脈なし、縦に裂くのは容易だが、縦方向に引っ張ってちぎるのは容易ではない。

    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211018_城北公園
    ナギ
    20211026_駿府城公園
    ナギ
    20211026_駿府城公園
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
    ナギ
    20250404_県立美術館
  • トベラ Pittosporum tobira

    トベラ科トベラ属
    漢字:扉
    名前の由来:扉の木から転訛(扉については備考の”焼嗅がし”参照)。
    樹形:常緑低木
    葉:互生、枝先に輪生状につく
    花:雌雄異株、集散花序、白色→淡黄色、芳香あり
    花期:4~6月
    果実:蒴果、灰褐色、熟すと3裂し赤い粘りのある種子を出す
    果期:10~12月
    備考:
    葉を揉んだり、枝を折ると青臭い独特の匂いあり。燃やすと臭気が強くなる。
    <海岸植物>
    潮風に強く、植え込みや生け垣などに利用される。
    クチクラ層を発達させ、水分の蒸発を防いだり、強い日光を跳ね返すとともに、塩分や砂を付着しにくくしている。
    海岸の環境で風がきても、葉裏の気孔からの蒸散を防ぐために、葉の縁が葉裏を隠すように丸まっている。
    <焼嗅(やいか)がし(柊鰯(ひいらぎいわし))>
    ヒイラギの備考参照。

    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20220619_遊木の森
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20230804_県立美術館
    トベラ
    20240904_遊木の森
    トベラ
    20240912_有度山
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20241125_佐鳴湖
    トベラ
    20250404_県立美術館
    トベラ
    20250404_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
    トベラ
    20250430_県立美術館
  • トチノキ Aesculus turbinata

    ムクロジ科トチノキ属
    漢字:栃/橡の木
    名前の由来:
    アイヌの人々が実を「トチ」、幹を「トチニ」と呼んだことに由来する説、
    トは「十」、チは「千」を表わし、果実がたくさんなる説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:対生、掌状複葉
    花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花(上部)と両性花(下部)が混じる)、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:蒴果、熟すと果皮が3裂し、種子が1,2個現れる
    果期:9~10月
    備考:
    花は円錐花序の下から咲きあがり、白い花びらには黄色い蜜標(ガイドマーク)があり、花粉や蜜がなくなると赤色に変わる。蜜標は、送粉者であるマルハナバチ類に対するもので、マルハナバチの仲間は、黄色と赤色を識別している。
    寒さと乾燥や虫から保護するため、冬芽の頂芽は、冬の間、樹液が浸み出して樹脂状になり粘る。
    種子は最大クラス、そのままではシブくて食べられないが、アク抜きしてもち米と一緒について「栃餅」にする。
    花は蜜蜂の重要な蜜源の一つ。
    材は堅く模様(杢:もく)が美しいため、家具類やお盆、椀、建築材などに用いる。
    大きな葉は光合成の能力が高く、成長を速くする。ただし、水分の蒸散も激しく、根からの供給が追いつかなければ水不足になる。分布が沢沿いに多いのはこのため。

    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20220801_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20230804_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20240809_県立美術館
    トチノキ
    20240911_箱根湿生花園
    トチノキ
    20241129_県立美術館
    トチノキ
    20241129_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館
    トチノキ
    20250404_県立美術館