【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ダケカンバ Betula ermanii

    カバノキ科カバノキ属
    漢字:岳樺
    名前の由来:
    「ダケ(岳)」は、標高の高いところに生える。
    「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木(森林限界付近では低木)
    葉:互生(長枝)、一対(短枝)
    花:雌雄同株
    花期:5~6月
    果実:堅果が集まった複合果、小堅果は両側に狭い翼あり
    果期:9~10月
    備考:
    カンバ類のはげる樹皮は、油が多く濡れていても燃えるため、焚き付け材料になる。
    1000~3000mの高い山地に生える(シラカンバは500~1000m)。
    材は光沢があり堅く、家具、フローリング材、合板などに用いる。
    <葉を維持できる期間が短い亜高山帯で生育できる理由>
    ・葉が薄い→多くの光を吸収することができる。
    ・葉の窒素濃度が高い→吸収した光を効率的に有機物に変換することができる。
     根が細い。細い根は同じ重さなら太い根よりも表面積が多くなるため、窒素などの栄養吸収能力も高くなる。
    <シラカンバとの違い>
    シラカンバの備考参照。

    ダケカンバ
    20221013_しらびそ高原
    ダケカンバ
    20230717_八島湿原
    ダケカンバ
    20230717_八島湿原
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20230817_宝永遊歩道
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ダケカンバ
    20240719_富士山太郎坊周辺

  • タカノツメ Gamblea innovans

    ウコギ科タカノツメ属
    漢字:鷹の爪
    名前の由来:冬芽が鷹の爪のように鋭く尖る。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、3出の掌状複葉
    花:雌雄異株、散形花序、黄緑色
    花期:5~6月
    果実:液果、黒紫色
    果期:9~10月
    備考:新芽はほろ苦く食べられる。

    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231016_県立森林公園
    タカノツメ
    20231023_県立森林公園
  • タイサンボク Magnolia grandiflora

    モクレン科モクレン属
    漢字:大山木/泰山木
    名前の由来:大きな花や葉をつけ、大木になる樹形を、泰然とした大きな山になぞらえた説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:5~6月
    果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
    果期:9~10月
    備考:
    北アメリカ原産。
    花は強い芳香あり。
    モクレン属で白い花が咲くものは、散る頃には花被が黄色になる。
    <モクレン科>
    コブシの備考参照。

    タイサンボク
    20211018_城北公園
    タイサンボク
    20211018_城北公園
    タイサンボク
    20240809_県立美術館
    タイサンボク
    20241028_県立美術館
    20241125_佐鳴湖
    タイサンボク
    20241125_佐鳴湖
  • ソヨゴ Ilex pedunculosa

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:冬青
    名前の由来:
    葉柄が長く硬い葉が、風が吹くと葉が擦れ合って「ザワザワ」と音をたてる「戦(そよ)ぐ」説が有力、
    他、草木染めに用いる「染め木」が転訛した説あり。
    樹形:常緑小高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、白色
    花期:6~7月
    果実:核果、赤色
    果期:10~11月
    備考:
    全縁の葉は波打つ。
    雌花の花柄は3~4cmと長い。
    枝や葉は多くのタンニンを含むため、草木染めでは褐色~黄色の染料として用いる。
    材は緻密で堅く、櫛や器具材、そろばん玉、ギターの象嵌などに用いる。
    樹皮は水に晒して臼でつき砕き、水洗してゴム状の鳥もちを採った。

    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211113_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20211212_森林公園
    ソヨゴ
    20211212_森林公園
    ソヨゴ
    20221120_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20230702_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20240303_高山・市民の森 ソヨゴメタマフシ
    ソヨゴ
    20240614_高山・市民の森
    ソヨゴ
    20240614_高山・市民の森
  • センリョウ Sarcandra glabra

    センリョウ科センリョウ属
    漢字:千両
    名前の由来:
    冬に赤い実のなるセンリョウとマンリョウ、アリドオシを庭に植え「千両、万両、有り通し」と語呂合わせすると金運に恵まれる縁起物説、
    マンリョウの果実はセンリョウより大きく重いため垂れ下がり、センリョウの果実は軽いため上向きにつく説あり。
    → どちらもマンリョウに対比させて、おめでたい植物として縁起を担がせたもの。マンリョウの名前の由来参照。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、穂状花序、無花被花(萼と花冠なし)、黄緑色
    花期:6~8月
    果実:核果、朱赤色
    果期:12~3月
    備考:
    無花被花で、花軸に黄緑色で球形の雌しべと、その側面に薄黄緑色で楕円形の雄しべをつける。雄しべの左右に2つの葯があり、葯の膜が破れて花粉が出ると黄色になる。
    広葉樹にもかかわらず、根の木部の細胞組織に仮道管がある。
    <お正月の縁起物>
    マンリョウの備考参照。
    (参考)
    針葉樹は仮道管が木質部の9割を占め、木を支える木質繊維と水分などを運ぶパイプの2つの役割を兼ねている。広葉樹は木を支える木質繊維と水分などを運ぶ太いパイプ役の道管という組織に分かれている。
    → 上記2つの理由で、広葉樹の中で最も原始的な種類といえる。
    野鳥はセンリョウの実が好きで、早く食べられてなくなるが、マンリョウの実は残っている。

    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211103_その他
    センリョウ
    20211114_その他
    センリョウ
    20240524_その他
    センリョウ
    20240524_その他
  • センニンソウ Clematis terniflora

    キンポウゲ科センニンソウ属
    漢字:仙人草
    名前の由来:痩果の先に残る白くて長い毛が密生する花柱を、仙人のヒゲ、あるいは白髪にたとえた説あり。
    樹形:蔓性落葉半低木
    葉:対生、全縁、奇数羽状複葉(小葉1~3対)、丸みのある三角形状
    花:両性花、散房花序、単花被花(4個の花冠に見えるのは萼)、白色、虫媒花
    花期:8~9月
    果実:瘦果、3cmほどにのびた白く長い毛のある花柱が残る、風散布
    果期:11月
    備考:[1-1295][617][野240P][156P][上74][2-242P]
    小葉柄が長くのびて曲がりくねって他物に巻きつく。
    有毒植物。茎や葉から出る液体が皮膚に付着すると水泡ができる。口にすると胃や腸の粘膜が炎症を起こし、血便になることもあり。

    センニンソウ
    20220903_朝鮮岩
    センニンソウ
    20220903_朝鮮岩
    センニンソウ
    20230902_高山・市民の森
    センニンソウ
    20230902_高山・市民の森
    センニンソウ
    20240904_遊木の森
    センニンソウ
    20240904_遊木の森
    センニンソウ
    20241028_県立美術館
    センニンソウ
    20241028_県立美術館
    センニンソウ
    20241129_県立美術館
    センニンソウ
    20241129_県立美術館
    センニンソウ
    20251103_県立美術館
    センニンソウ
    20251103_県立美術館
    センニンソウ
    20251103_県立美術館
    センニンソウ
    20251103_県立美術館
  • センダン Melia azedarach

    センダン科センダン属
    漢字:栴檀
    名前の由来:
    楕円形の果実が枝一面につく様子が数珠を重ねたように見える「センダマ(千玉)」説、
    無数につく果実を団子に見立てた「千団子」説など諸説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、2~3回奇数羽状複葉
    花:両性花、集散花序、淡紫色
    花期:5~6月
    果実:核果、黄褐色
    果期:10~12月
    備考:
    材は軽く柔らかで加工しやすく、耐蟻性が強い。家具や下駄などに用いる。
    果実は薬としても利用されるが、有毒成分が含まれる。子どもが6~8個の果実を摂取すれば死亡するとの報告あり。
    果実を苦楝子(くれんし)、樹皮を苦楝皮(くれんぴ)の生薬名で、鎮痛、解熱、駆虫剤に用いる。

    センダン
    20231031_山梨・健康の森
    センダン
    20231031_山梨・健康の森
    センダン
    20231031_山梨・健康の森
    センダン
    20241125_佐鳴湖
    センダン
    20241125_佐鳴湖
    センダン
    20241125_佐鳴湖
    センダン
    20241125_佐鳴湖
    センダン
    20241125_佐鳴湖
  • セイヨウバクチノキ Laurocerasus officinalis

    バラ科サクラ属
    漢字:西洋博打の木
    名前の由来:
    「セイヨウ(西洋)」は、ヨーロッパ原産。
    「バクチ(博打)」は、樹皮が鱗片状にはがれるので、博打に負けて身ぐるみはがれることにたとえた。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、白色
    花期:4月
    果実:核果、紫黒色
    果期:7~9月
    備考:
    葉裏の主脈脇に2~3の大きな黒い腺あり。
    材は重硬・強靭で家具材工具の柄などに用いる。
    樹皮は紅~黄色の染料になる。
    バクチノキとは葉柄が短いこと、葉の先端が長く尖らないことなどにより区別できる。

    セイヨウバクチノキ
    20230804_県立美術館
    セイヨウバクチノキ
    20230804_県立美術館
    セイヨウバクチノキ
    20230804_県立美術館
    セイヨウバクチノキ
    20240303_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20240303_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20240303_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20240331_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20240331_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20250427_高山・市民の森
    セイヨウバクチノキ
    20250427_高山・市民の森
  • ズミ  Malus toringo

    バラ科リンゴ属
    漢字:酸実
    名前の由来:
    果実の酸味を表す「酢実(すみ)」が転訛した説、
    樹皮から黄色の染料をとった「染み(そみ)」が転訛した説あり。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生
    花:両性花、散形花序、白色
    花期:4~6月
    果実:ナシ状果、黄色または赤色
    果期:9~10月
    備考:
    長枝と短枝があり、側芽はほとんど短枝化して、とげ状になるものが多い。
    長枝:節間が長く伸び、葉が散在してつく通常みられる枝
       大きな葉をつけて光合成を盛んに行い伸長成長する
    短枝:節と節の間が年々わずかしか伸びない枝
       小さい葉をたくさんつけ花芽をつけて結実する    
    果実は数回霜に当たると渋味が採れて甘酸っぱくなる。完熟前の果実を漬けて果実酒などにする。
    材は緻密で堅く、斧や農具の柄、櫛や器具類に用いた。
    <異形葉性>
    短枝につく葉は楕円形、長枝につく葉は3~5裂(欠刻)するものが多い。
    <根萌芽(こんぼうが)>
    親株を中心に根を水平に伸ばして根萌芽幹を発生させる。他、タラノキ、ハリギリ、ハリエンジュ、ヤマナラシなど。

    ズミ
    20230626_富士山こどもの国
    ズミ
    20230626_富士山こどもの国
    ズミ
    20230626_富士山こどもの国
    ズミ
    20230717_八島湿原
    ズミ
    20230717_八島湿原
    ズミ
    20230717_八島湿原
    ズミ
    20240517_竜爪山
    ズミ
    20240517_竜爪山
    ズミ
    20240517_竜爪山
    ズミ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ズミ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ズミ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ズミ
    20250407_朝霧高
    ズミ
    20250407_朝霧高原
    ズミ
    20250407_朝霧高原
    ズミ
    20250407_朝霧高原
  • スノキ Vaccinium smallii var. glabrum

    ツツジ科スノキ属
    漢字:酢の木
    別名:コウメ(小梅)
    名前の由来:
    葉を噛むと酸味があり酸っぱい。
    「コウメ(小梅)」は、果実の酸味を梅の実になぞらえた。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、鐘形、下垂、緑白色(まれに紅色)
    花期:5~7月
    果実:液果、緑色→紫黒色、先端に5個の萼歯が残る
    果期:7~8月
    備考:熟した果実は甘酸っぱく食べられる。口の中が紫色に染まる。

    スノキ
    20231023_県立森林公園
    スノキ
    20231023_県立森林公園
    スノキ
    20240911_箱根湿生花園
    スノキ
    20240911_箱根湿生花園
    スノキ
    20240911_箱根湿生花園
    スノキ
    20241121_環境省生物多様性センター
    スノキ
    20241121_環境省生物多様性センター