バラ科シモツケ属
漢字:小手鞠
名前の由来:球形の花序を小さな手鞠に見立てた。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、散房花序、白色
花期:4~5月
果実:袋果
果期:6~8月
備考:
中国原産。
枝は細く束生し、先が下垂する。
カテゴリー: 木本
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コゴメウツギ Stephanandra incisa
バラ科コゴメウツギ属
漢字:小米空木
名前の由来:
「コゴメ(小米)」は、白い小さな花を小米(米粒を砕いたもの)に見立てた。
「ウツギ(空木)」は、花がウツギの花に似ている。髄は充実しており、葉形も葉序もウツギとは異なる。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、散房花序、白色
花期:5~6月
果実:袋果、球形で永存性の萼があり有毛
果期:9~10月
備考:
枝は1年で先端の成長が止まり、次の年には側芽が伸びて新しい枝が出る。側芽は枝の下にあり、毎年枝が出るので枝は縦一列に並び、下の枝ほど若い枝で太くなっている。また、この枝は一年毎に出る方向が右と左にずれている。 -
コクサギ Orixa japonica
ミカン科コクサギ属
漢字:小臭木
名前の由来:全体に臭気があり、葉の大きいクサギに対して葉が小さい。
樹形:落葉低木
葉:コクサギ型葉序(枝の片側に2枚づつ交互につく)
花:雌雄異株、雄花は総状花序、淡黄緑色
花期:4~5月
果実:蒴果(3~4個の分果、自発散布)、種子は光沢のある黒褐色
果期:7~10月
備考:
葉を日に透かすと全面に細かい油点が白く透けて見える。
花は2枚1組ずつの葉のうちの、必ず根本側の葉腋に咲き、先のほうの葉腋からは花をつけないシュートが伸びる。
枝葉に殺虫力のある成分があり、昔は便所に入れて蛆を殺した。 -
コウヤボウキ Pertya scandens
キク科コウヤボウキ属
漢字:高野箒
名前の由来:高野山で枝をほうきの材料にした。
樹形:落葉低木
葉:互生(1年枝)、節毎に束生(2年枝)
花:両性花、筒状花の集まった頭状花序、白色
花期:9~10月
果実:瘦果、先端に冠毛あり
果期:11~12月
備考:
春になると新しい枝が根元から伸び、互生で葉をつけ、秋には落葉する(1年枝)。2年目の春には新しい1年枝が伸び、昨年の1年枝の互生の葉がついていた所が短枝化して3~5枚の細長い葉が束生し、秋には枯れる(2年枝)。
花は1年枝の枝の先端に咲く。 -
コアジサイ Hydrangea hirta
アジサイ科アジサイ属
漢字:小紫陽花
名前の由来:
小さい「アジサイ」。
「アジサイ(紫陽花)」は、真の藍(青)色の花が集まって咲く様子「集真藍(アヅサアイ)」が転訛した。
漢字名「紫陽花」は、白楽天(中国,唐代の詩人の一人)の詩に紫陽花が詠まれ、日本で最初の漢和辞典にアジサイとして記載されたことによるが誤用とされる。
樹形:落葉低木
葉:対生
花:両性花、散房花序、淡青色
花期:6~7月
果実:蒴果、褐色になり裂ける
果期:9~10月
備考:
アジサイ属では唯一装飾花(大きくなった萼片)がなく、すべて両性花。
花が咲く前の若葉は、茹でた後に水でさらすことにより、天ぷら、酢みそ和え、ゴマ和え、油炒めにして食べられる。 -
ケンポナシ Hovenia dulcis
クロウメモドキ科ケンポナシ属
漢字:玄圃梨
名前の由来:枝分かれしたデコボコの果柄を手を患った状態の「手棒(てんぼう)」に見立て、梨のような味がすることから「手棒梨(てんぼうなし)」が転訛した説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、集散花序、緑白色
花期:6~7月
果実:核果、紫褐色
果期:9~10月
備考:
果実は食べられないが、肥大した果柄(果軸)は梨に似た甘味があり食べられる。落下したばかりの花柄は少し渋味があるが、何回か霜にあたると水溶性タンニンが不溶性に変化するため渋味がなくなる。
葉のつき方が「コクサギ型葉序」になる場合あり。
葉の基部から3つに分かれる葉脈があり、両側脈が縁に出ていて、葉柄上端(葉脚基部)に腺体あり。
葉に舌の甘味の鍵穴を塞ぐ甘未阻害物質の配糖体(ホタロシド)があり、一度口にすると約30分間甘味を感じなくなる。
材は色合いや木理の感じからヤマグワやセンダンの模擬材として、建築、洋家具、器具、楽器、彫刻などに用いた。
果柄を生薬名「枳具子(きぐし)」と呼び、解毒や止嘔、通便や二日酔いに用いた。樹液は「枳具子汁(きぐしじゅう)」と呼ばれ煎じてワキガの治療に用いた。
大手メーカーから市販されているフラボノガムには、息をスッキリさせる目的で「ケンポナシ抽出物」が配合されている。 -
ケヤキ Zelkova serrata
ニレ科ケヤキ属
漢字:欅
名前の由来:けやけき(尊い、秀でた、美しい、目立つ)木に由来する。
樹形:落葉高木
葉:互生、弧を描くような鋸歯
花:雌雄同株(雄花、雌花、両性花)、単花被花(花冠なし萼のみ)、黄緑色
花期:4~5月
果実:いびつな痩果
果期:10月
備考:
街路樹や公園樹として植栽される。
ホウキを立てたようなおうぎ形の樹形。
樹皮は灰白色で丸いイボ状の皮目があり、老木ではうろこ状に剥げ落ちる。
材質が堅く、木目が美しく、腐りにくく、耐用年数があるとして、神社仏閣や城、仏像、家具、臼、盆、和太鼓の胴、弓などに用いた。
「清水寺」の舞台の柱の建材。
<着果短枝(ちゃっかたんし)>
果実が熟すと、果実と枯れ葉をつけたまま枝先の小枝(着果枝)ごと落下する。