ガマズミ科ガマズミ属
漢字:胡麻木
名前の由来:若枝や葉を傷つけるとゴマ(胡麻)の香りがする。秋になると香りはなくなる。
樹形:落葉小高木
葉:対生
花:両性花、円錐/散房花序、白色
花期:4~6月
果実:核果、赤色→黒色
果期:8~10月(赤色)
備考:
日本固有種。
果実は赤から黒く熟し、果軸や花柄が赤く、鳥に目立つ「二色効果」あり。
カテゴリー: 木本
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コバノガマズミ Viburnum erosum
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コブシ Magnolia praecocissima
モクレン科モクレン属
漢字:辛夷
名前の由来:
蕾あるいは果実が拳(こぶし)に似ている。
漢字「辛夷」は、本来はモクレンなどの名で誤用。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、白色、香気あり
花期:3~4月
果実:袋果が集まった集合果、種子は赤色
果期:10月
備考:
緑色の小枝を折ると香気あり。
赤い種子には辛味あり。
蕾を乾燥させたものは生薬「辛夷(しんい)」と呼び、鎮静や鎮痛、鼻炎、蓄膿症に用いる。
<タムシバとの違い>花 葉 生息地 コブシ 淡乳白色
花のすぐ下に小さな葉(托葉)あり幅が広く、先端に近い部分が最も広い 沢沿いや沼端、平坦地 タムシバ 純白で基部が黄緑色
托葉なし細長く、中央部が最も幅が広い 斜面や尾根筋、二次林 <モクレン科の花>
ハクモクレンやコブシは、花の形が原始的で大きく目立つが、花蜜がない。地球上にハチが現れる前に花が進化したため。当初は甲虫相手で、大きな花弁の白さと雄しべの花粉、花弁の香りでひきつけた。 -
コハウチワカエデ Acer sieboldianum
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コナラ Quercus serrata
ブナ科コナラ属
漢字:小楢
名前の由来:
ミズナラの別名「オオナラ」に対して「小さい葉の楢」。
「ナラ(楢)」は、奈良の都の周囲にこの木の林ができたので、「奈良の木」と言われたとする説、
風が吹くとカサカサと乾いた葉擦れの音が「鳴る」が転訛した説など諸説ありはっきりしない。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:雌雄同株、雄花序は新枝の下部に下垂、雌花序は新枝の先の葉腋につく
花期:4~5月
果実:堅果
果期:秋
備考:
クヌギとともに、シイタケ栽培の原木(ほだ木)や薪炭材に用いた。
ミズナラの仲間は、アカシジミなどシジミチョウ類の食餌木。また、樹液はクヌギに次いで昆虫類が好む。
<ラマスシュート(土用芽)>
頂芽が休眠芽となって越冬せずに、同じ年のうちに再び伸びはじめる枝の二度伸び現象。コナラやクヌギなどのコナラ属で顕著。
<ミズナラとの違い>
ミズナラは葉柄がほとんどなし、コナラは1cm程度あり。
ミズナラの樹皮は割れ目の縁が薄くめくれたようになる、コナラは固く密着している。 -
コゴメウツギ Stephanandra incisa
バラ科コゴメウツギ属
漢字:小米空木
名前の由来:
「コゴメ(小米)」は、白い小さな花を小米(米粒を砕いたもの)に見立てた。
「ウツギ(空木)」は、花がウツギの花に似ている。髄は充実しており、葉形も葉序もウツギとは異なる。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、散房花序、白色
花期:5~6月
果実:袋果、球形で永存性の萼があり有毛
果期:9~10月
備考:
枝は1年で先端の成長が止まり、次の年には側芽が伸びて新しい枝が出る。側芽は枝の下にあり、毎年枝が出るので枝は縦一列に並び、下の枝ほど若い枝で太くなっている。また、この枝は一年毎に出る方向が右と左にずれている。 -
コクサギ Orixa japonica
ミカン科コクサギ属
漢字:小臭木
名前の由来:全体に臭気があり、葉の大きいクサギに対して葉が小さい。
樹形:落葉低木
葉:コクサギ型葉序(枝の片側に2枚づつ交互につく)
花:雌雄異株、雄花は総状花序、淡黄緑色
花期:4~5月
果実:蒴果(3~4個の分果、自発散布)、種子は光沢のある黒褐色
果期:7~10月
備考:
葉を日に透かすと全面に細かい油点が白く透けて見える。
花は2枚1組ずつの葉のうちの、必ず根本側の葉腋に咲き、先のほうの葉腋からは花をつけないシュートが伸びる。
枝葉に殺虫力のある成分があり、昔は便所に入れて蛆を殺した。