ヒノキ科コウヨウザン属
漢字:広葉杉
名前の由来:スギに比べて葉の幅が広い。
樹形:常緑高木
花:雌雄同株
花期:4月
種子:球果、褐色で光沢あり
種期:10~11月
備考:
中国・台湾原産。
葉は、偏平な披針形でやや鎌状に曲がり、硬く、先は鋭く尖っており、葉先に触れると痛い。
カテゴリー: 木本
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コウヤボウキ Pertya scandens
キク科コウヤボウキ属
漢字:高野箒
名前の由来:高野山で枝をほうきの材料にした。
樹形:落葉低木
葉:互生(1年枝)、節毎に束生(2年枝)
花:両性花、筒状花の集まった頭状花序、白色
花期:9~10月
果実:瘦果、先端に冠毛あり
果期:11~12月
備考:
春になると新しい枝が根元から伸び、互生で葉をつけ、秋には落葉する(1年枝)。2年目の春には新しい1年枝が伸び、昨年の1年枝の互生の葉がついていた所が短枝化して3~5枚の細長い葉が束生し、秋には枯れる(2年枝)。
花は1年枝の枝の先端に咲く。 -
コアジサイ Hydrangea hirta
アジサイ科アジサイ属
漢字:小紫陽花
名前の由来:
小さい「アジサイ」。
「アジサイ(紫陽花)」は、真の藍(青)色の花が集まって咲く様子「集真藍(アヅサアイ)」が転訛した。
漢字名「紫陽花」は、白楽天(中国,唐代の詩人の一人)の詩に紫陽花が詠まれ、日本で最初の漢和辞典にアジサイとして記載されたことによるが誤用とされる。
樹形:落葉低木
葉:対生
花:両性花、散房花序、淡青色
花期:6~7月
果実:蒴果、褐色になり裂ける
果期:9~10月
備考:
アジサイ属では唯一装飾花(大きくなった萼片)がなく、すべて両性花。
花が咲く前の若葉は、茹でた後に水でさらすことにより、天ぷら、酢みそ和え、ゴマ和え、油炒めにして食べられる。 -
ケンポナシ Hovenia dulcis
クロウメモドキ科ケンポナシ属
漢字:玄圃梨
名前の由来:枝分かれしたデコボコの果柄を手を患った状態の「手棒(てんぼう)」に見立て、梨のような味がすることから「手棒梨(てんぼうなし)」が転訛した説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、集散花序、緑白色
花期:6~7月
果実:核果、紫褐色
果期:9~10月
備考:
果実は食べられないが、肥大した果柄(果軸)は梨に似た甘味があり食べられる。落下したばかりの花柄は少し渋味があるが、何回か霜にあたると水溶性タンニンが不溶性に変化するため渋味がなくなる。
葉のつき方が「コクサギ型葉序」になる場合あり。
葉の基部から3つに分かれる葉脈があり、両側脈が縁に出ていて、葉柄上端(葉脚基部)に腺体あり。
葉に舌の甘味の鍵穴を塞ぐ甘未阻害物質の配糖体(ホタロシド)があり、一度口にすると約30分間甘味を感じなくなる。
材は色合いや木理の感じからヤマグワやセンダンの模擬材として、建築、洋家具、器具、楽器、彫刻などに用いた。
果柄を生薬名「枳具子(きぐし)」と呼び、解毒や止嘔、通便や二日酔いに用いた。樹液は「枳具子汁(きぐしじゅう)」と呼ばれ煎じてワキガの治療に用いた。
大手メーカーから市販されているフラボノガムには、息をスッキリさせる目的で「ケンポナシ抽出物」が配合されている。 -
ケヤキ Zelkova serrata
ニレ科ケヤキ属
漢字:欅
名前の由来:けやけき(尊い、秀でた、美しい、目立つ)木に由来する。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:雌雄同株(雄花、雌花、両性花)、黄緑色
花期:4~5月
果実:いびつな痩果
果期:10月
備考:
街路樹や公園樹として植栽される。
ホウキを立てたような樹形。
樹皮は灰白色で丸いイボ状の皮目があり、老木ではうろこ状に剥げ落ちる。
材質が堅く、木目が美しく、腐りにくく、耐用年数があるとして、神社仏閣や城、仏像、家具、臼、盆、和太鼓の胴、弓などに用いた。
「清水寺」の「懸造(かけづくり)」の建材。
<着果短枝(ちゃっかたんし)>
果実が熟すと、果実と枯れ葉をつけたまま枝先の小枝(着果枝)ごと落下する。 -
ゲッケイジュ Laurus nobilis
クスノキ科ゲッケイジュ属
漢字:月桂樹
名前の由来:明治時代にフランスから日本に木が渡った際に、中国では学名を月桂樹と誤訳していたが、そのままゲッケイジュと読んだ説あり。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:雌雄異株、淡黄色
花期:4月
果実:液果、暗紫色
果期:10月
備考:
地中海沿岸地方の原産。
葉に精油成分を含み芳香がある。
葉はスープやカレーなどの香辛料、頭髪用の香水「ベーラム」の原料、リュウマチや神経痛の薬に用いる。
オリンピックなどの競技で勝者に与えられるものにこの枝葉で作られる月桂冠がある。 -
クロモジ Lindera umbellata
クスノキ科クロモジ属
漢字:黒文字
名前の由来:
緑色の小枝に煤(すす)で汚れたような黒い斑紋があり、これを文字に見立てた説が有力。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:雌雄異株、散形花序、淡黄色
花期:4月
果実:液果、黒色
果期:9~10月
備考:
全体に芳香があり、枝葉を蒸留して精油を採り、香水や石鹸の香料に用いた。
今はアロマセラピーの香料として用いられている。また、皮付きの爪楊枝や菓子用の大型楊枝に用いる。
この香りは、シカの食害を防いでいる。
根皮は、生薬で「釣樟(ちょうしょう)」と呼ばれ、急性胃腸カタル、脚気、去痰、鎮咳、湿疹などに用いた。
材は軽く強靭なため、洋傘やカマの柄、輪かんじき、ぶり縄(木登り道具)の棒などに用いた。 -
クロソヨゴ Ilex sugerokii
モチノキ科モチノキ属
漢字:黒冬青
別名:ウシカバ(牛樺)
名前の由来:
「クロ(黒)」は、ソヨゴに比べて樹皮が黒っぽい。
「ソヨゴ(冬青)」は、葉がソヨゴに似ている。
「ウシカバ(牛樺)」は、樹皮が黒く、表面がサクラやカバノキに似る。
樹形:常緑低木または小高木
葉:互生
花:雌雄異株、白色
花期:5~7月
果実:核果、赤色
果期:9~10月
備考:分布は、本州(山梨県以西)、四国。アカミノイヌツゲ var. brevipedunculata(赤実の犬黄楊)の分布は、北海道、本州(東北地方、中部地方北部)