【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • クロガネモチ Ilex rotunda

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:黒鉄黐
    名前の由来:
    「クロガネ(黒鉄)」は、若い枝や葉柄が紫黒色を帯び、この色を黒鉄色と見立てた。
    「モチ(黐)」は、モチノキに似る。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、散形花序、白または淡紫色
    花期:5~6月
    果実:核果、赤色
    果期:11~12月
    備考:モチノキの備考参照。

    クロガネモチ
    20211026_駿府城公園
    クロガネモチ
    20211026_駿府城公園
    クロガネモチ
    20220801_県立美術館
    クロガネモチ
    20220801_県立美術館
    クロガネモチ
    20221105_その他
  • クリ Castanea crenata

    ブナ科クリ属
    漢字:栗
    名前の由来:実が黒褐色になるので「黒い実」→「黒実(くろみ)」→「くろ」が転じた説が有力。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株、雄花 穂状花序(尾状花序)、雌花 雄花穂の基部につく
    花期:5~6月
    果実:堅果、とげのある総苞(いが)に包まれ熟すと4裂する
    果期:秋
    備考:
    果実は、コナラ属のようにタンニンが含まれていないため、生でも食べられる。
    ブナ属、コナラ属が風媒花であるのに対して、虫媒花であり強い香りあり(男性の前立腺腋に含まれるスペルミンに例えられる)。
    材は強度に優れ水湿に強く耐久性があることから、建築の土台、風呂などの水回り材、鉄道の枕木や鉱山の杭木(くいき)として用いられた。木目も美しいので、家具、器具、漆器木地などにも用いられた。
    乾燥させた葉や樹皮、いがは煎じて、やけどやあせも、ウルシかぶれの患部洗浄に用いた。
    クリタマバチ(体長3mm程度の中国原産のハチ)が、7月頃、葉のつけ根にある越冬芽に産卵し、翌年の4月頃から芽を寄生肥大させて虫えいをつくる。枯れる原因になっている。
    鬼皮に穴の空いたものあり。クリシギゾウムシが、10月頃、鬼皮と渋皮の間に産卵したもの。幼虫が果実を食べ、老熟した幼虫は10月下旬に果実を脱出して土中に潜って越冬し、2、3年後の秋に成虫になる。
    <二重雌雄異熟性(雄花穂の雄花→雄雌花穂の雌花→雄雌花穂の雄花)>
    雄雌花穂は花穂の付け根に雌花あり。自家不和合性で他家受粉。周囲の雄花穂が咲き終わったころに雌花のついた花序が開花して、他のクリの花粉を着けた虫が雌花の上を通って、雄花に来るのを待つ。
    クヌギとの違い>

    とげ状の鋸歯の先端側脈の数葉の裏冬芽の先端
    クリ緑色(葉緑素あり)で短い20対前後腺点あり丸い(クリ属)
    クヌギ茶色で長いクリより少ない腺点なし尖る(コナラ属)
    クリ
    20211030_遊木の森
    クリ
    20211030_遊木の森
    クリ
    20211113_高山・市民の森
    クリ
    20211113_高山・市民の森
    クリ
    20220613_高山・市民の森
    クリ
    20220613_高山・市民の森
    クリ
    20220613_高山・市民の森
    クリ
    20220619_遊木の森
    クリ
    20220619_遊木の森
    クリ
    20220619_遊木の森
    クリ
    20240303_高山・市民の森
    クリ
    20240303_高山・市民の森
    クリ
    20240608_遊木の森
    クリ
    20240608_遊木の森
    クリ
    20240608_遊木の森
  • クマヤナギ Berchemia racemosa

    クロウメモドキ科クマヤナギ属
    漢字:熊柳
    名前の由来:茎が熊のように強く、葉がヤナギの葉に似る。
    樹形:蔓性落葉低木、左巻き(ネジと同一方向として)
    葉:互生
    花:両性花、複総状花序、黄緑色
    花期:7~8月
    果実:核果、赤色→黒色、核は黄白色
    果期:翌年の夏
    備考:
    黒い茎は堅く丈夫で、縄やかんじきに用いた。
    黒く熟した果実は少し甘味があり食べられる。

    クマヤナギ
    20230619_富士山こどもの国
    クマヤナギ
    20230619_富士山こどもの国
    クマヤナギ
    20230619_富士山こどもの国
    クマヤナギ
    20231016_県立森林公園
    クマヤナギ
    20231016_県立森林公園
    クマヤナギ
    20231016_県立森林公園
  • クマノミズキ Cornus macrophylla

    ミズキ科ミズキ属
    漢字:熊野水木
    名前の由来:
    「クマノ(熊野)」は、はじめて発見された三重県熊野に因む。
    「ミズキ(水木)」は、ミズキの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:対生
    花:両性花、散房花序、黄白色
    花期:6~7月
    果実:核果、黒紫色
    果期:7~10月
    備考:
    ミズキとの違い>
    ミズキの備考参照。

    クマノミズキ
    20220613_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20220613_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20220613_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20230502_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20230502_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20230502_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20231001_高山・市民の森
    クマノミズキ
    20231001_高山・市民の森
  • クマシデ Carpinus japonica

    カバノキ科クマシデ属
    漢字:熊四手
    名前の由来:
    「クマ(熊)」は、アカシデやイヌシデに比べると葉が大きくて硬い説、
    アカシデやイヌシデに比べると花穂が大きい説あり。
    「シデ(四手)」は、イヌシデの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株
    花期:3~5月
    果実:堅果が集まった複合果
    果期:10月頃
    備考:
    シデ類の中で材が最も堅い。
    <クマシデ属の葉と果穂の違い>
    イヌシデの備考参照。

    クマシデ
    20230502_高山・市民の森
    クマシデ
    20230502_高山・市民の森
    クマシデ
    20230502_高山・市民の森
    クマシデ
    20230702_高山・市民の森
    クマシデ
    20230702_高山・市民の森
    クマシデ
    20230702_高山・市民の森
    クマシデ
    20231126_丸火自然公園
    クマシデ
    20231126_丸火自然公園
    クマシデ
    20240428_高山・市民の森
    クマシデ
    20240428_高山・市民の森
    クマシデ
    20240428_高山・市民の森
    クマシデ
    20240512_高山・市民の森
    クマシデ
    20240512_高山・市民の森
    クマシデ
    20240512_高山・市民の森
    クマシデ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    クマシデ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    クマシデ
    20241013_高山・市民の森
    クマシデ
    20241013_高山・市民の森
    クマシデ
    20241013_高山・市民の森
  • クヌギ Quercus acutissima

    ブナ科コナラ属
    漢字:橡、椚など
    名前の由来:
    日本書紀の伝承説話からきた「国木(くにき)」説、
    ドングリが食べられることから「食之木(くのき)」説、
    葉の形がクリによく似ていることから「栗似木(くりにぎ)」説など諸説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株
    花期:4~5月
    果実:堅果、褐色、殻斗は大型の椀形で線形の長い鱗片が密生
    果期:翌年の秋
    備考:
    シイタケの原木栽培のほだ木や薪炭材として用いられる。萌芽力があるため、適当な太さになる15~20年生で伐採して、その後の更新は萌芽で行う。
    クワガタやカブトムシは、この木の樹液を最も好む。
    クリとの違い>
    クリの備考参照。

    クヌギ
    20231031_山梨・健康の森
    クヌギ
    20231031_山梨・健康の森
    クヌギ
    20231031_山梨・健康の森
    クヌギ
    20231031_山梨・健康の森
    クヌギ
    20231031_山梨・健康の森
    クヌギ
    20240303_高山・市民の森
    クヌギ
    20241125_佐鳴湖
    クヌギ
    20241125_佐鳴湖
    クヌギハケツボタマフシ(椚葉毛壺玉五倍子)
    20241125_佐鳴湖 クヌギハケツボタマフシ(椚葉毛壺玉五倍子)
    クヌギ
    20241129_県立美術館
    クヌギ
    20241129_県立美術館
  • クチナシ Gardenia jasminoides

    アカネ科アリドオシ属
    漢字:梔子
    名前の由来:
    果実が熟しても裂開しないので「口無し」説、
    宿存するくちばし状の萼をクチ、細かい種子のある果実をナシに見立てた説など諸説あり。
    漢字名「梔子」は、中国の酒器徳利「巵(し)」の形に似ているため、これに木偏をつけた。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、白色
    花期:6~7月
    果実:液果、橙色/紅黄色、先端に6個の萼片が残る
    果期:11~12月
    備考:
    花の香りがジャスミンに似ている。芳香は真夜中が一番強くなり、夜行性昆虫を引き寄せるためと考えられている。
    花は刺身のツマや、酢の物として食用にできる。花弁は僅かに甘味があり、生でも火を通しても食べられる。
    果実は黄色染料として布地の染色に用いられた。
    無毒なため、近年は食品(栗、きんとん、たくあんなど)の天然着色料に用いられる。
    また、生薬の山梔子(さんしし)として、消炎、利尿、止血などに用いる。
    碁盤の脚はクチナシの実を象(かたど)ってある。勝負に横から口を挟むのを戒めているという意味。

    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20230607_遊木の森
    クチナシ
    20231115_遊木の森
    クチナシ
    20231115_遊木の森
    クチナシ
    20231115_遊木の森
  • クスノキ Cinnamomum camphora

    クスノキ科クスノキ属
    漢字:樟
    名前の由来:
    霊妙、神秘的な木「奇(くす)し木」が語源など諸説あり。
    他「臭い木」、「くすぼる木」、「薬の木」、「久須(くす)は朽ちず」の略など。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、円錐花序、黄緑色
    花期:5~6月
    果実:液果、黒紫色
    果期:10~11月
    備考:
    葉を揉んで嗅ぐと「樟脳」の香りがする。病害虫を防ぐため。
    材や枝葉を蒸留して樟脳を生産し、防虫、防臭剤などに用いた。
    アオスジアゲハの幼虫は解毒でき、クスノキなどクスノキ科の植物の葉を食べる。
    大半の葉は、新芽が伸びる初夏前後に紅葉して1年ほどで落葉する。他の常緑樹の葉のように厚く丈夫にする必要がなく薄いため、光の透過性がよく、光合成の効率がよくなり成長が早い。
    材は緻密で軽く加工しやすい。強い芳香があり、建築構造材には使われないが、建築内装、家具、玩具、彫刻材、木魚などに用いられる。
    <ダニ部屋/室(ドマティア)>
    葉の三行脈の起点付近に小さな一対のふくらみがあり、ここに草食性のフシダニが潜んでいる。フシダニはクスノキにとっては害が少ないため、ダニ部屋にフシダニを住まわせることにより、肉食性のダニをおびき寄せて、他の草食性のダニも含めて食べてもらっている説あり。

    クスノキ
    20211026_駿府城公園
    クスノキ
    20211026_駿府城公園
    クスノキ
    20220801_県立美術館
    クスノキ
    20220801_県立美術館
    クスノキ
    20230804_県立美術館
    クスノキ
    20230804_県立美術館
    クスノキ
    20240310_朝鮮岩
    クスノキ
    20240310_朝鮮岩
    クスノキ
    20240414_県立美術館
    クスノキ
    20240809_県立美術館
    クスノキ
    20241125_佐鳴湖
    クスノキ
    20241125_佐鳴湖
  • ボケ Chaenomeles speciosa

    バラ科ボケ属
    漢字:木瓜
    名前の由来:本種を中国産の中国名「木瓜」と思い、その読み「もっか」が転訛した。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:雌雄同株、両性花と雄花がまじる、紅色
    花期:3~4月
    果実:ナシ状果、黄色
    果期:7~8月
    備考:
    中国原産。
    観賞用に庭などに植栽されている。
    とげ刺状の小枝がある。
    果実は、砂糖漬や果実酒にして食べられ、疲労回復の生薬になる。

    クサボケ
    20220321_その他
    クサボケ
    20220321_その他
    クサボケ
    20220321_その他
    クサボケ
    20240524_その他
    クサボケ
    20240524_その他
  • クサギ Clerodendrum trichotomum

    シソ科クサギ属
    漢字:臭木
    名前の由来:葉や枝をちぎると強い臭気がある。
    樹形:落葉小高木
    葉:対生
    花:両性花、集散花序、花冠 白色 萼 紅紫色、甘い芳香あり
    花期:7~9月
    果実:核果、藍色
    果期:10~11月
    備考:
    若葉(新芽)は天ぷらなどの山菜になる。
    若い枝や葉の脈に軟毛が生えている。
    垂直方向につく葉の葉柄は、上側の葉は短く、下側の葉は長くせり上がり平面に並んでいる。1枚1枚の葉が重ならないように配置され、光合成を効率よく行う仕組み。
    果実が藍色、開いた萼の内側が紅色で、鳥に目立つ「二色効果」あり。
    夏の葉は小枝ごと刈り取って乾燥させ、煎液をつくってリウマチや高血圧症、腫れ物、痔に用いた。
    根皮は利尿、健胃剤に用いた。
    果実は青色の染料として用いた。
    <雄性先熟>
    自家受粉を避ける仕組み。
    雄性期:最初に4本の雄しべが伸びて、1本の長い雌しべは下にうなだれている。
    雌性期:雄しべがしおれると、雌しべが起き上がって伸び始める。

    クサギ
    20211030_遊木の森
    クサギ
    20211030_遊木の森
    クサギ
    20211123_その他
    クサギ
    20220619_遊木の森
    クサギ
    20220619_遊木の森
    クサギ
    20220903_朝鮮岩
    クサギ
    20220903_朝鮮岩
    クサギ
    20221105_満観峰
    クサギ
    20230827_朝鮮岩
    クサギ
    20230827_朝鮮岩
    クサギ
    20231011_遊木の森
    クサギ
    20231011_遊木の森