バラ科キイチゴ属
漢字:草苺
名前の由来:丈が低く草のように見えるイチゴ。
樹形:落葉低木
葉:互生、小葉が1~2対の奇数羽状複葉
花:両性花、白色
花期:4~5月
果実:核果が集まった集合果、赤色
果期:5~6月
備考:
枝、葉柄、葉表に軟毛と腺毛が多い。枝に疎らにとげあり。
果実は食べられる。
カテゴリー: 木本
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キリ Paulownia tomentosa
キリ科キリ属
漢字:桐
名前の由来:
根本から伐ってもすぐに芽を出して早く成長することから、「きる(伐る)」の名詞化説、
木材の木目が美しい「木理(もくり)」による説あり。
樹形:落葉高木
葉:対生
花:両性花、円錐花序、淡紫色、甘い香りあり
花期:4~5月
果実:蒴果、熟すると2裂して翼のある多数の種子を散らす
果期:7月~翌年1月
備考:
国産材で最も軽い。狂いが少なく、湿気を通さず、燃えにくいなどから、箪笥や下駄、琴などに用いられた。
成長が早く、樹齢約20年で利用できるため、昔は「女の子が生まれるとキリを植えて、嫁に出す時に伐って嫁入り道具の箪笥を作る」と言われた。
五百円硬貨の図柄に採用されている。
<成長が早い理由>
・比重が小さい
・光合成能力が高い(大きな葉と根が細く窒素吸収能力が高い)
比重が小さい及び根が細いことは、菌類や微生物、虫などの侵入には弱く、短命になりやすい。ヤマグワ、ヌルデ、ヤナギなども同様。 -
キョウチクトウ Nerium indicum
キョウチクトウ科キョウチクトウ属
漢字:夾竹桃
名前の由来:葉の形が狭く竹に似て、花が桃に似ている。
樹形:常緑小高木
葉:3輪生
花:両性花、集散花序、ピンク/赤/白色、香りあり
花期:6~9月
果実:袋果
果期:10~12月
備考:
インド原産。
株立ち状になる木で、公害に強く、公園などに植えられる。
結実することが少なく、挿し木で増殖する。
<有毒植物>
枝葉を傷つけると出る白い乳液には、強心作用のあるネリオドリンやネリオドレインを含み強心剤とされるが、多量に摂取すると心臓の働きが失われる。口に含むと吐き気、嘔吐、下痢、めまい、腹痛などの中毒を引き起こす。木を焼いて出る煙も有毒。
乾燥した葉や樹皮の煎汁は打撲傷によい。 -
キャラボク Taxus cuspidata var. nana
イチイ科イチイ属
漢字:伽羅木
名前の由来:
材がキャラ(伽羅)に似た香りをもっている。
キャラ(伽羅)は、香木の中でも特に上質なもの。
樹形:常緑低木
花:雌雄異株
花期:3~5月
種子:核果状
種期:9~10月
備考:
イチイの変種。
種子やイチイとの違いは、イチイの備考参照。 -
キブシ Stachyurus praecox
キブシ科キブシ属
漢字:木五倍子
名前の由来:果実にタンニンが多く、お歯黒の媒染剤、染料に用いた五倍子(フシ)の代用にした(ヌルデの備考参照)。
樹形:落葉小高木
葉:互生
花:雌雄異株、穂状花序(下垂)、雄花 淡黄色 15~20cm 雌花 淡黄緑色 3~9cm
花期:3~4月
果実:かたく乾いた液果、黄褐色
果期:9~10月
備考:
枝の白い髄が太く、この髄を突き出して、髄の抜けた枝を空気鉄砲の銃身や吹矢の筒にしたりして遊んだ、また、灯芯(とうしん:ランプなどの芯で、灯油にひたして火をともす)に用いた。
葉や小枝を乾燥させたものを生薬の「通条樹(つうじょうじゅ)」と呼び、むくみや腎臓不調などの利尿に用いた。 -
キハダ Phellodendron amurense
ミカン科キハダ属
漢字:黄檗
名前の由来:内樹皮が黄色い。
樹形:落葉高木
葉:対生、奇数羽状複葉
花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
花期:5~7月
果実:核果、緑色→黄色→黒色、強い臭気あり
果期:9~10月
備考:
「葉柄内芽」で、葉がある時期は芽が見えない。
主軸の先端の頂芽が夏ごろに脱落し、翌年には側芽が主軸のように伸長する「仮軸分岐」。
樹皮はコルク層がよく発達し、触れると弾力があり暖かく感じる。
内樹皮は鮮黄色で、非常に苦く、殺菌(抗菌)作用あり。乾燥させたものは生薬「黄柏/黄檗(おうばく)」で胃腸薬とする。
材は木目が美しく光沢があり、加工しやすいため、家具材や床の間材、丸盆や鉢、菓子器等に用いた。 -
キヅタ Hedera rhombea
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ガンピ Wikstroemia sikokiana
ジンチョウゲ科ガンピ属
漢字:雁皮
別名:カミノキ(紙の木)
名前の由来:
カニヒ(伽尼斐)という植物の古名から転訛した説、
カミヒ(紙斐)が転訛した説など諸説あり。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、頭状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、淡黄色
花期:5~6月
果実:瘦果状の核果?、核は黒色
果期:10~11月
備考:
昔は雁皮紙(がんぴし)として和紙の原料に用いた。
ガンピ、ミツマタ、コウゾは、和紙の三大原料とされ、これらの靭皮繊維を用いた。
冬芽は葉痕の下に隠れて見えず(隠芽)、毛だけが見えている。