アオイ科フヨウ属
漢字:黄槿
名前の由来:浜に生える「はう」。「はう」は、ハワイ語でオオハマボウを「ホウ」ということから。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、黄色(底部は暗紅色)
花期:7~8月
果実:蒴果、細かい毛があり5つに裂開する
果期:10~11月
備考:
海岸や河口付近に生える。
花は朝開いて、夕方にはしぼむ1日花。
カテゴリー: 木本
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ツルウメモドキ Celastrus orbiculatusニシキギ科ツルウメモドキ属 
 漢字:蔓梅擬
 名前の由来:蔓性で「ウメモドキ(モチノキ科)」に似ている。
 樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
 葉:互生
 花:雌雄異株、集散花序、黄緑色
 花期:5~6月
 果実:蒴果、黄色に熟すと3裂し橙赤色の仮種皮に包まれた種子を出す
 果期:10~12月
 備考:
 葉の鋸歯の先端は内側に曲がる。
 果実は、枯れても実が落ちず、色も褪せないので、庭木、生花、リースなどに用いる。
 <葉裏の葉脈の違い>
 ツルウメモドキ:無毛で平滑
 オニツルウメモドキ:畝状の隆起と突起毛
 イヌツルウメモドキ:突起毛が密生
 オオツルウメモドキ:縮毛が密生
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ロウバイ Chimonanthus praecoxロウバイ科ロウバイ属 
 漢字:蝋梅
 名前の由来:花弁が蝋細工のような透明感と独特の光沢があり、ウメのように香ることから説あり。
 樹形:落葉低木
 葉:対生
 花:両性花、黄色、芳香あり
 花期:1~2月
 果実:偽果(内部は瘦花5~20個)
 果期:6~7月
 備考:
 中国原産。
 葉の表面に、葉先に向かって細かく硬い毛が生えている。指を柄からなでおらすとスムーズに進むが、なであげると止まる。
 内側の花被片が赤紫色でなく、黄色のものは、変種「ソシンロウバイ(素心蝋梅)」。
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リョウブ Clethra barbinervisリョウブ科リョウブ属 
 漢字:令法
 名前の由来:律令制の時代(平安時代)に農民にリョウブを植えさせ、葉を救荒食として貯蔵することを命ずる官令が発せられ、この官令(令法)がそのまま名前になった説あり。
 樹形:落葉高木
 葉:互生、枝先に輪生状につく
 花:両性花、総状花序、白色
 花期:6~8月
 果実:蒴果
 果期:10~11月
 備考:
 若葉を茹でてから陰干しして保存し、ご飯に混ぜたり、粉にした葉を米や粟の粉に混ぜて団子にしたりして食べた。十分乾燥した葉は1年以上保存でき、夏に土用干しして竈(かまど)で燻(いぶ)したものは、5年程度保存が効くため重要な救荒食だった。
 樹皮がはげ落ちた跡が縦に長くはっきりとした模様を描く。
 材は緻密で堅く、器具や洋傘の柄、木炭に用いた。また、ヒメシャラやサルスベリなどど同じように皮付き丸太が茶室などの床柱に用いられる。
 <同時枝>
 腋芽が休眠して越冬することなく主軸と同時に側枝も伸びる(先発枝:腋芽が休眠して越冬した後に伸び出す)。
 リョウブの場合は、冬芽の頂芽は大きいが、側芽は発達しない。春、頂芽が伸びて、その先に花序をつけて主軸の伸びが止まる頃、その枝につく葉の葉腋から新しい芽が伸び出してきて側枝となる(同時枝)。花をつけない枝も同様。
 このため、木全体の枝振りを見ると太めの枝がほとんどで、枝分かれの頻度も少ない。
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ラクウショウ Taxodium distichumヒノキ科ヌマスギ属 
 漢字:落羽松
 別名:ヌマスギ(沼杉)
 名前の由来:
 小枝ごと落葉する葉が水平に並んでつく様子を鳥の羽に見立てた。
 「ヌマスギ(沼杉)」は、沼地などの湿地に生える。
 樹形:落葉高木
 葉:側枝に互生
 花:雌雄同株
 花期:3~4月
 種子:球果、緑白→褐色、種子は褐色
 種期:11~12月
 備考:
 北アメリカ原産。
 地中の根から直立する太い呼吸根(膝根(しっこん))を地上に出す。膝根の由来は、膝を立てたところに似ていることから。
 落葉する際は小枝(側枝)ごと落ちる。枝の葉痕のようなものは枝痕。
 <メタセコイアとの違い>
 メタセコイアの備考参照。
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ユリノキ Liriodendron tulipiferaモクレン科ユリノキ属 
 漢字:百合の木
 別名:ハンテンボク(半纏木)、チューリップツリー
 名前の由来:
 大正天皇が皇太子の時に小石川植物園でこの木を見て命名した説、
 属名の Liriodendron(lirion ユリ + dendron 木)を「ユリノキ」と訳した説あり。
 「ハンテンボク(半纏木)」は、葉を上下ひっくり返すと半纏(はんてん)のように見える。
 「チューリップツリー」は、チューリップのような花を咲かせる。
 樹形:落葉高木
 葉:互生
 花:両性花、黄緑色(基部にオレンジ色の斑紋あり)、萼は緑白色、芳香あり
 花期:5~6月
 果実:翼果が上向きに集まった集合果
 果期:10~3月
 備考:
 北アメリカ原産。
 モクレン科の中では蜜あり。
 花弁にあるオレンジ色の斑紋部分から多量の蜜を分泌して、萼片などに溜まり蜜源となる。
 葉柄基部の托葉は、大きく目立つ。
 材は軽軟だが狂いが少なく、加工性もよく、合板に用いる。
 <モクレン科>
 コブシの備考参照。
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ヤマモモ Myrica rubraヤマモモ科ヤマモモ属 
 漢字:山桃
 漢名:楊梅(ようばい/ヤンメイ)
 名前の由来:
 山に生える「モモ」。
 「モモ(桃)」は、「桃」のことではなく、「丸い実」を意味する説、
 数が多い「百(もも)」を意味し実がたくさん説、
 漢名の「楊梅(ヤンメイ)」に丸い実を意味する「モモ」を付けて「ヤンメイモモ」が転訛した説など諸説あり。
 樹形:常緑高木
 葉:互生、枝先に集まる
 花:雌雄異株、無花被花(萼と花冠なし)
 花期:3~4月
 果実:核果、緑→紅→赤褐色
 果期:6~7月
 備考:
 赤く熟した果肉の部分は、枝が肉質に肥大し突起状になったもの?甘酸っぱくて食べられ、ジャムなどに用いた。
 樹皮にはタンニンを多く含み、黄~褐色の染料に用いた。
 根に根粒菌が共生し、空中窒素を固定するため、痩せた土地でもよく生育する。
 枝が伸びすぎず、樹形が自然に整うので街路樹や公園に植えられる。
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ヤマボウシ Cornus kousaミズキ科ミズキ属 
 漢字:山法師
 名前の由来:複合果を(比叡山の)僧兵の頭、白い総苞片を白頭巾に見立てた。
 樹形:落葉高木
 葉:対生
 花:両性花、頭状花、淡黄緑色
 花期:5~7月
 果実:核果が集まった複合果、紅色
 果期:9~10月
 備考:
 4枚の大きな白色の総苞片(つぼみのとき花序を保護するために囲んでいた苞葉)。中心部に20~30個の小さな花が球状に集まっている。
 葉の4~5対ある側脈の走り方はミズキと同じように、わん曲して先端に向かい、葉縁に届かない。
 葉裏の脈液に褐色の毛叢あり。
 果実は秋に果肉が紅色に熟して甘くなり食べられる。山ではサルなどのフルーツ好きの動物が食べて種子を散布する(鳥には大きすぎる)。
 材は重硬で割れにくく、槌や農機具の柄、かんな台、撞木(しゅもく)、水車の歯車、餅つきの杵(きね)材に用いた。
 <ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)との違い>総苞片の先端 果実 ヤマボウシ 尖る 核果が集まった複合果 ハナミズキ 窪む 核果(単果) <総苞片の先端が異なる理由> 
 ヤマボウシ:
 総苞に包まれた蕾は、早春につくられるので、蕾の先端は寒さの影響がなく、そのまま尖っている。
 ハナミズキ:
 総苞に包まれた蕾は、前年の秋につくられて冬を越す。冬の寒さで蕾の先端の細胞が壊れてしまい、春に総苞片が開くと、その先に茶色の傷が残って、先がくびれる。


























































































