【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ウツギ Deutzia crenata

    アジサイ科ウツギ属
    漢字:空木
    別名:ウノハナ(卯の花)
    名前の由来:
    「ウツギ(空木)」は、枝(茎)が中空。
    「ウノハナ(卯の花)」は、卯月(旧暦4月)に花が咲く。
    樹形:落葉低木
    葉:対生
    花:両性花、円錐花序、白色
    花期:5~6月
    果実:蒴果、3花柱が残る
    果期:10~11月
    備考:
    森の縁で日照条件がよい場所を好む。
    幹らしいものは作らずに枝葉を何本も出して、藪のような樹形を作る(マント群落)。
    枝葉は長く生きず、次々に更新しながら株立ちになる。
    茎葉など全体に星状毛がある。
    材は堅く粘り強く腐りにくいため、木釘(きくぎ)にする。
    また、火おこしの棒に用いる(擦る板はヒノキ)。
    材や葉を乾燥させたものは生薬名で「溲疏(そうじょ)」と呼び、利尿薬として用いる。

    ウツギ
    20230619_富士山こどもの国
    ウツギ
    20230619_富士山こどもの国
    ウツギ
    20230619_富士山こどもの国
    ウツギ
    20230705_遊木の森
    ウツギ
    20230705_遊木の森
    ウツギ
    20230705_遊木の森
    ウツギ
    20240517_竜爪山
    ウツギ
    20240517_竜爪山
    ウツギ
    20240517_竜爪山
    ウツギ
    20240519_遊木の森
    ウツギ
    20240519_遊木の森
    ウツギ
    20240519_遊木の森
  • ウダイカンバ Betula maximowicziana

    カバノキ科カバノキ属
    漢字:鵜松明樺(うたいまつかんば)
    名前の由来:
    「ウダイ(鵜松明)」は、漢字は「うたいまつ」と読み、樹皮は蝋分が多くよく燃え、雨でも消えないので鵜飼いの松明(たいまつ)に用いた。
    「カンバ(樺)」は、シラカンバの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生(長枝)、一対(短枝)
    花:雌雄同株
    花期:5~6月
    果実:堅果が集まった複合果
    果期:9~10月
    備考:若い葉は短毛が密生し、触るとビロードのような感触がある。

    ウダイカンバ
    20221012_しらびそ高原
    ウダイカンバ
    20221012_しらびそ高原
  • ウグイスカグラ Lonicera gracilipes var. glabra

    スイカズラ科スカイズラ属
    漢字:鶯神楽
    名前の由来:
    ウグイスに関係があるらしいが諸説あり。
    ウグイスが隠れる木を意味するウグイスカクレが由来説、
    果実をついばみに来たウグイスが、細かい枝の中を上下左右に動く姿を神楽に見立てた「鶯神楽」説、
    ウグイスが鳴き始めるころに花が咲くことと、小鳥を捕まえる場所を意味する「狩り座(ぐら)」を結び付けて「鶯狩り座」が転訛した説など。
    樹形:落葉低木
    葉:対生
    花:両性花、下垂、淡紅色
    花期:4~5月
    果実:液果、緑色→赤色
    果期:6月
    備考:
    日本固有種。
    液果は甘味があり食べられる。ジャムや果実酒にもなる。
    若い枝は赤褐色を帯びて、よく枝分かれして茂る。
    途長枝(とちょうし)の葉の基部にはつば状の托葉があり、左右が合着している。
    本種は全体無毛だが、葉や花にまばらに毛が生えるものは「ヤマウグイスカグラ」、枝や葉、萼、花に腺毛があるものは「ミヤマウグイスカグラ」。

    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
  • イワナンテン Leucothoe keiskei

    ツツジ科イワナンテン属
    漢字:岩南天
    名前の由来:岩場に生え、葉が「ナンテン(南天)」に似る。
    樹形:常緑低木、枝は垂れ下がる
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、下垂、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、上向き
    果期:10月頃

    イワナンテン
    20240918_箱根湿生花園
    イワナンテン
    20240918_箱根湿生花園
  • イワガラミ Schizophragma hydrangeoides

    アジサイ科イワガラミ属
    漢字:岩絡
    名前の由来:気根(付着根)が岩や木に絡みついて這い上がる。
    樹形:蔓性落葉木本
    葉:対生、葉柄は赤みを帯びることが多い
    花:両性花、散房状の集散花序、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果
    果期:9~10月
    備考:
    新芽を摘んで、塩を一つまみ入れた熱湯に素早く潜らせ、冷水に取って食用としたり、新芽を茹でて和え物や味噌汁、揚げ物などにした。
    ツルアジサイとの違い>

    装飾花の萼片葉の鋸歯葉の匂い樹皮
    イワガラミ1枚粗い青臭い小さな割れ目ができる
    ツルアジサイ4枚細かいなし縦に剥がれる
    イワガラミ
    20230626_富士山こどもの国
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20241006_高山・市民の森
    イワガラミ
    20241006_高山・市民の森
  • イロハカエデ(イロハモミジ) Acer palmatum

    ムクロジ科カエデ属
    漢字:伊呂波楓
    別名:イロハモミジ(伊呂波紅葉)、タカオカエデ(高雄楓)
    名前の由来:
    「イロハ(伊呂波)」は、7つの葉の裂片を「いろはにほへと」と数えた。
    「カエデ(楓)」は、葉の形がカエルの手に似ていることから、「カエルテ(蛙手)」が転訛した。
    樹形:落葉高木
    葉:対生
    花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花と両性花が混じる)、散房花序、暗紫色
    花期:4~5月
    果実:翼果
    果期:7~9月
    備考:
    オオモミジとの違い>

    葉身鋸歯葉先を結んだ線翼果
    イロハカエデ径4~7cmの円形重鋸歯楕円形
    手状複葉の中指が特別に長い
    ほぼ水平
    上向き
    オオモミジ径7~12cmの円形細かい単鋸歯が多い円形やや鈍角に開く
    下向き
    イロハモミジ
    20211018_城北公園
    イロハモミジ
    20211018_城北公園
    イロハモミジ
    20220801_県立美術館
    イロハモミジ
    20220801_県立美術館
    イロハモミジ
    20220911_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20240504_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240504_高山・市民の森
  • イボタノキ Ligustrum obtusifolium

    モクセイ科イボタノキ属
    漢字:水蝋木/疣取木
    名前の由来:
    本種から得られるイボタ蝋(備考参照)を溶かして疣(いぼ)を取るのに使ったため「イボトリノキ(疣取りの木)」が転訛した説あり。
    漢字名「水蝋木」は、中国名。
    樹形:(半)落葉低木
    葉:対生
    花:両性花、総状花序、白色
    花期:5~6月
    果実:液果状の核果、黒紫色
    果期:10~12月
    備考:
    陽樹。
    樹皮につくイボタロウムシ(ガイガラムシの一種)が分泌する白蝋を固めたイボタ蝋(中国では虫白蝋(ちゅうはくろう))を、疣取りだけでなく、蝋燭、家具などの艶だし、戸滑りをよくするなどにも用いた。
    ミヤマイボタとの違い>
    ミヤマイボタの備考参照。

    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20240427_遊木の森
    イボタノキ
    20240427_遊木の森
    イボタノキ
    20240519_遊木の森
    イボタノキ
    20240519_遊木の森
    イボタノキ
    20240904_遊木の森
    イボタノキ
    20240911_箱根湿生花園
  • イヌマキ Podocarpus macrophyllus

    マキ科マキ属
    漢字:犬槇
    名前の由来:
    かつてスギを「マキ(真木)」と呼んでおり、スギよりも木材として劣る説、
    「ホンマキ」の別名を持つコウヤマキよりも姿形が劣る説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、雄花序は黄白色
    花期:5~6月
    種子:備考参照
    種子期:10~11月
    備考:
    秋に熟す種子は、赤紫色の肉質化した花托(花床)の上に球形で緑白色の実が載る。実は食べられないが、赤紫色に肉質化した花托は食べられる。
    土質を選ばずよく生長し、移植も容易で、強い刈り込みに耐え、病虫害が少ないことから、生垣、防風垣だけでなく、庭木としても用いられる。
    材は水湿に強く、桶材に用いる。

    イヌマキ
    20211026_駿府城公園
    イヌマキ
    20211026_駿府城公園
    イヌマキ
    20211030_遊木の森
    イヌマキ
    20220504_満観峰
    イヌマキ
    20220801_県立美術館
    イヌマキ
    20220801_県立美術館
    イヌマキ
    20231119_その他
    イヌマキ
    20231119_その他
  • イヌビワ Ficus erecta

    クワ科イチジク属
    漢字:犬枇杷
    名前の由来:ビワに似た実はビワより小さく味が劣る。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、小花は帯紅色
    花期:4~5月
    果実:イチジク状果(瘦果の集まった複合果)、黒紫色
    果期:10~11月
    備考:
    枝には一周する托葉痕あり。
    イチジク属の枝葉、花嚢を傷つけると白い乳液が出る。虫の食害や微生物、菌などの侵入から身を守る。
    果実に見えるのは「花嚢」で、花托が発達して袋状になり、内側に小さな花がたくさん着いたもの。
    <クワ科の植物>
    ヤマグワの備考参照。
    <受粉方法>
    イチジク属の植物とコバチ(絶対送粉共生)
    イチジク属のすべての種は、それぞれ特定の種類のイチジクコバチというハチと一対一の共生関係を築いている。コバチはイチジクの花に産卵して繁殖するお返しに、花粉の媒介をしてあげるという相利共生関係がある。
    イヌビワとイヌビワコバチ(体長2mm程度)の場合
    【雌が雄花嚢へ達した場合】
    雄花嚢は、雄花と虫えい花(ダミーの雌花)が混在。
    雌が雌しべの短い虫えい花に産卵。
    虫えい花は幼虫の餌用で、幼虫は花の内部組織を食べて育ち越冬する。
    羽化すると、雄は羽化する前の雌と交尾して死ぬ。
    雌は歩き回って花粉をたくさん付けた後、産卵のために、他の花嚢を探しに外へ飛び立つ。
    【雌が雌花嚢へ達した場合】
    雌花嚢は、雌花のみ。
    雌は雌花の雌しべが細く長いため、産卵管が奥に届かず産卵できない。
    花嚢に入る際、雌の翅は取れてしまうため、一度入った花嚢から出られない。
    雌花嚢の中を産卵場所を探すために歩き回ることで受粉して実る。
    黒紫色に熟した雌果嚢は甘く食べられる。
    一匹以上の死んだ雌バチが入っている?

    イヌビワ
    20211030_遊木の森
    イヌビワ
    20211123_朝鮮岩
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220504_満観峰
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20240310_満観峰・朝鮮岩
    イヌビワ
    20240310_満観峰・朝鮮岩
  • イヌツゲ Ilex crenata

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:犬黄楊
    名前の由来:
    「イヌ」は、「いな(非、否、異)」に由来し、同じように葉が小さいツゲに似ていて異なる説あり(ツゲは、ツゲ科ツゲ属で、葉は対生し鋸歯はない)。
    「ツゲ」は、葉が層をなして蜜に茂ることから「次から次と茂る」が「ツゲ」に転訛した。
    (参考)
    イヌ〇〇:「いな(非、否、異)」に由来し、「異な物」という意味で使われていた「イナ」がイヌに変化したものとする説が有力。
    「役に立つ植物に似ているが別の種」、「有用な種と同じ仲間であるが役に立たない」など、似て非なるものや劣るものを指す接頭語となっているケースが多いが、「犬」と結び付けるのはつじつまが合わない。
    樹形:常緑小高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、淡黄白色
    花期:5~7月
    果実:核果、黒色
    果期:10~11月
    備考:
    材はモチノキより重硬緻密で、割れにくく狂いが少なく、器具・玩具・印材や櫛に用いられる。
    乾燥地から湿地など幅広い環境下で生育でき、強度な刈り込みにも耐える。

    イヌツゲ
    20211026_駿府城公園
    イヌツゲ
    20211026_駿府城公園
    イヌツゲ
    20211030_遊木の森
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20231016_県立森林公園
    イヌツゲ
    20231016_県立森林公園
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240616_遊木の森
    イヌツゲ
    20240616_遊木の森