【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • イイギリ Idesia polycarpa

    ヤナギ科イイギリ属
    漢字:飯桐
    漢名:椅桐
    別名:ナンテンギリ(南天桐)
    名前の由来:
    「イイ(飯)」は、昔、飯をこの葉で包んだ。
    「ギリ(桐)」は、材が白くて軽く、箱材や下駄材などキリ材の代用とした。
    ナンテンギリの「ナンテン(南天)」は、艶のある赤い果実をナンテンの赤い果実にたとえた。「南天箸」の多くは、ナンテンの代用品としてイイギリを使っている。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、円錐花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、黄色
    花期:4~6月
    果実:液果、赤色
    果期:10~11月
    備考:
    幼木の成長が早い。
    枝は、ミズキなどと同様に、同じ場所から横方向に放射状に伸ばし、車輪状に枝を広げた樹形になる。
    新枝の葉は基部のものほど大きく、葉柄は葉身より長くなり、先端に行くにしたがって葉は小さくなり、葉柄も短くなり、それぞれの葉が重ならないようになっている。
    葉身の基部に1対の褐色の蜜腺、葉柄の基部近くに1~3個の蜜腺がある。
    葉縁は低鋸歯だが、先端が小さく突起して腺になっている。

    イイギリ
    20230502_高山・市民の森
    イイギリ
    20240504_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
    イイギリ
    20240512_高山・市民の森
  • アリドオシ Damnacanthus indicus

    アカネ科アリドオシ属
    漢字:蟻通し
    名前の由来:とげが鋭くアリでも刺し通す。
    樹形:常緑低木
    葉:対生
    花:両性花、白色
    花期:4~5月
    果実:核果、赤色
    果期:11~1月
    備考:
    赤い果実は「千両、万両、有り通し」と縁起を担いで庭先に並べて植えられた。正月飾りでは「一両」と呼ばれる。

    アリドオシ
    20220221_朝鮮岩
    アリドオシ
    20220221_朝鮮岩
    アリドオシ
    20220410_朝鮮岩
    アリドオシ
    20240517_竜爪山
    アリドオシ
    20240517_竜爪山
    アリドオシ
    20240517_竜爪山
  • アラカシ Quercus glauca

    ブナ科コナラ属
    漢字:粗樫
    名前の由来:
    「アラ(粗)」は、枝葉が粗く、葉の鋸歯が粗い。
    「カシ(樫)」は、カタギ(堅い木)。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄同株
    花期:4~5月
    果実:堅果
    果期:秋
    備考:
    葉や樹皮には多量のタンニンを含むため、媒染剤やなめし皮剤に用いる。
    小径木が多いことから、薪炭材やパルプ用材にしか用いられない。
    カシ類の冬芽は多数の鱗片が重なりあった砲弾形。枝先に複数の同じような大きさの芽がつく「頂生側芽」。上から見ると5稜があり5角鐘形で、コナラ属共通の形態。

    アラカシ
    20211030_遊木の森
    アラカシ
    20220212_朝鮮岩
    アラカシ
    20220212_朝鮮岩
    アラカシ
    20220410_朝鮮岩
    アラカシ
    20220410_朝鮮岩
    アラカシ
    20220619_遊木の森
    アラカシ
    20220619_遊木の森
    アラカシ
    20231023_県立森林公園
    アラカシ
    20231115_遊木の森
    アラカシ
    20240414_県立美術館
    アラカシ
    20240414_県立美術館
    アラカシ
    20240414_県立美術館
    アラカシ
    20240414_県立美術館
    アラカシ
    20240809_県立美術館
  • アブラチャン Lindera praecox

    クスノキ科クロモジ属
    漢字:油瀝青
    名前の由来:
    アブラ「油」+チャン「瀝青(れきせい:タールやピッチ等黒色の粘着性のあるものの総称)」
    果実や樹皮に油分が多い。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:雌雄異株、散形花序、雄花 淡黄色 雌花 緑黄色
    花期:3~4月
    果実:液果、黄褐色、種子は赤褐色
    果期:9~10月
    備考:
    種子に油が多い。絞って灯明油(とうみょうあぶら)(神仏に供えるともしびの油)や頭髪油に用いた。枝にも油が多く、生木(なまき)でもよく燃える。
    枝葉に、クロモジ、ダンコウバイ、ヤマコウバシに似た芳香あり。
    株立ちになることが多い。
    葉柄は赤みを帯びて目立つ。
    細長い幹は材のしなりとねじれ強さから、杖や輪かんじき、昔は縄代わりに用いた。
    ダンコウバイクロモジヤマコウバシとの違い>

    開花時期花序冬芽
    アブラチャン葉の展開前短い柄ありヤマコウバシより厚く、先端が尖り、葉柄が長く赤い混芽ではない
    ダンコウバイ同上無柄同上
    クロモジ葉の展開と同時同上
    ヤマコウバシ同上アブラチャンより薄く、先端は鈍頭、葉柄は短く赤くない、葉裏がやや粉白色花と葉の両方が入る混芽
    アブラチャン
    20230619_富士山こどもの国
    アブラチャン
    20230619_富士山こどもの国
    アブラチャン
    20230619_富士山こどもの国
    アブラチャン
    20230619_富士山こどもの国
    アブラチャン
    20230817_西臼塚
    アブラチャン
    20230817_西臼塚
    アブラチャン
    20230817_西臼塚
    アブラチャン
    20230902_高山・市民の森
    アブラチャン
    20230902_高山・市民の森
    アブラチャン
    20230902_高山・市民の森
    アブラチャン
    20240303_高山・市民の森
    アブラチャン
    20240303_高山・市民の森
    アブラチャン
    20240303_高山・市民の森
    アブラチャン
    20241006_高山・市民の森
    アブラチャン
    20241006_高山・市民の森
    アブラチャン
    20241006_高山・市民の森
  • アセビ Pieris japonica

    ツツジ科アセビ属
    漢字:馬酔木
    名前の由来:
    万葉集で「あしび」の名で読まれており、有毒の実を指す「悪し実(あしみ)」を意味する説が有力。
    酔った馬が足を曳(ひ)く「脚曳き」説、
    足が痺(しび)れるので「足痺れ」から転訛した説など諸説あり。
    漢字「馬酔木」は当て字とされ、馬が食べると酩酊状態になる様子を表現。
    樹形:常緑低木
    葉:互生、枝先に集まる
    花:両性花、下垂、複総状花序、白色
    花期:3~4月
    果実:蒴果、褐色、先端に花柱が残る
    果期:9~10月
    備考:
    葉や花に有毒成分が含まれ、中毒すると嘔吐、腹痛、下痢、四股麻痺などを起こす。奈良公園にアセビが多いのは、鹿が食べないため。葉の煎液は、殺虫剤に用いた。
    ツツジ科の植物は、葉や花に有毒物質を含むものが多い。
    鳥媒花:開花時期は、まだ昆虫が少ないため、メジロなどが花粉を媒介する。

    アセビ
    20211026_駿府城公園
    アセビ
    20211026_駿府城公園
    アセビ
    20220321_その他
    アセビ
    20220321_その他
    アセビ
    20220801_県立美術館
    アセビ
    20220801_県立美術館
    アセビ
    20220801_県立美術館
    アセビ
    20240407_駿府城公園
    アセビ
    20240407_駿府城公園
  • アズマシャクナゲ Rhododendron degronianum

    ツツジ科ツツジ属
    漢字:東石楠花
    名前の由来:
    「アズマ」は、東日本に多い。
    「シャクナゲ」は、漢名「石南花」を呉音(ごおん)読みした「しゃくなんげ」が転訛したものだが、「石南花」は、本来バラ科のオオカナメモチで誤用。
    樹形:常緑低木
    葉:互生
    花:両性花、淡紅紫~紅紫色
    花期:5~6月
    果実:蒴果
    果期:7~10月

    アマギシャクナゲ
    20211113_高山・市民の森
    アマギシャクナゲ
    20211113_高山・市民の森
    アマギシャクナゲ
    20211113_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240303_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240303_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240303_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240303_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240303_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240428_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240428_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20240428_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20241108_高山・市民の森
    アズマシャクナゲ
    20241108_高山・市民の森
  • アスナロ Thujopsis dolabrata

    ヒノキ科アスナロ属
    漢字:翌檜/明日檜
    名前の由来:「明日はヒノキになろう」からとする俗説があるが、それほどヒノキより劣っているわけではない。
    樹形:常緑高木
    葉:十字対生(小さな鱗のように見えるのが1個の葉)
    花:雌雄同株
    花期:5月頃
    種子:球果
    種期:10~11月
    備考:
    日本固有種。
    材の強度はヒノキに少し劣るが、スギよりは強い。材に含まれるヒノキチオールという精油は、強い抗菌性と防虫性をもち、ヒノキよりもはるかに耐久性があり、シロアリなどの害に強い。
    材は建築、家具などに用いるほか、漆器の木地にも用いられる。
    耐陰性が極めて強いため、日陰の庭木に用いたり、山林の境界木に植えられる。

    アスナロ
    20240911_箱根湿生花園
    アスナロ
    20240911_箱根湿生花園
    アスナロ
    20240911_箱根湿生花園
  • アズキナシ Sorbus alnifolia

    バラ科ナナカマド属
    漢字:小豆梨
    別名:ハカリノメ(秤の目)
    名前の由来:
    果実がナシに似ていて、アズキのように小さい。
    「ハカリノメ(秤の目)」は、紫黒色の若枝の白色の皮目を秤の目盛りに見立てた。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、短枝化した側枝に3枚着くことが多い
    花:両性花、複散房花序、白色
    花期:5~6月
    果実:ナシ状果、赤色、表面に白い皮目あり、先端はやや凹む
    果期:10~11月
    備考:材は堅く重く、薪炭材に用いたり、器具類や家具、櫛にも用いられる。

    アズキナシ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    アズキナシ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    アズキナシ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    アズキナシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    アズキナシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    アズキナシ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • アサノハカエデ Acer argutum

    ムクロジ科カエデ属
    漢字:麻の葉楓
    名前の由来:
    「アサノハ(麻の葉)」は、葉が麻の葉に似ている。
    「カエデ(楓)」は、イロハカエデの名前の由来参照。
    樹形:落葉小高木
    葉:対生
    花:雌雄異株、短い総状花序、淡黄緑色
    花期:5~6月
    果実:翼果、翼の開きは水平に近い
    果期:8~10月
    備考:日本固有種

    アサノハカエデ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    アサノハカエデ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • アケビ Akebia quinata

    アケビ科アケビ属
    漢字:木通/通草
    名前の由来:
    果実が紫色に熟し、縦に割れて大きく口を開けた形から「開け実」説、
    「開けツビ(女性の性器の古語)」による説など諸説あり。
    漢字「木通」は、蔓の木口から息を吹き込むと反対側に抜けるように道管が太い。
    樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
    葉:互生、5出の掌状複葉
    花:雌雄同株、総状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、淡紫色、虫媒花
    花期:4~5月
    果実:液果、薄紫色、熟すと果皮が裂開する、種子は黒褐色
    果期:9~10月
    備考:
    白い果肉は甘くて美味しいが、種が多い。
    アケビの柔らかい新芽は天ぷらや胡麻和え、マヨネーズ和えにする。
    蔓(茎)を乾燥したものは生薬の「木通(もくつう)」、実を乾燥したものを「木痛子(もくつうし)」と呼び、利尿、鎮痛、通経などに用いた。
    蔓は、薪や柴の結束に用いたり、編んで篭を作る「あけび細工」に用いる(より柔軟で強靭なミツバアケビの蔓がよい)。
    <アリ散布>
    種子には脂肪の多いエライオソームという付属物があり、アリが好む。アリは、鳥類などが排出した糞から種子を巣に運び、エライオソームを食べた後で種子を外に棄て、種子散布を広げる。

    アケビ
    20240327_その他
    アケビ
    20240327_その他
    アケビ
    20240317_その他
    アケビ
    20240327_その他
    アケビ
    20240327_その他
    アケビ
    20240331_高山・市民の森
    アケビ
    20240331_高山・市民の森