【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ウグイスカグラ Lonicera gracilipes var. glabra

    スイカズラ科スカイズラ属
    漢字:鶯神楽
    名前の由来:
    ウグイスに関係があるらしいが諸説あり。
    ウグイスが隠れる木を意味するウグイスカクレが由来説、
    果実をついばみに来たウグイスが、細かい枝の中を上下左右に動く姿を神楽に見立てた「鶯神楽」説、
    ウグイスが鳴き始めるころに花が咲くことと、小鳥を捕まえる場所を意味する「狩り座(ぐら)」を結び付けて「鶯狩り座」が転訛した説など。
    樹形:落葉低木
    葉:対生
    花:両性花、下垂、淡紅色
    花期:4~5月
    果実:液果、緑色→赤色
    果期:6月
    備考:
    日本固有種。
    液果は甘味があり食べられる。ジャムや果実酒にもなる。
    若い枝は赤褐色を帯びて、よく枝分かれして茂る。
    途長枝(とちょうし)の葉の基部にはつば状の托葉があり、左右が合着している。
    本種は全体無毛だが、葉や花にまばらに毛が生えるものは「ヤマウグイスカグラ」、枝や葉、萼、花に腺毛があるものは「ミヤマウグイスカグラ」。

    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ウグイスカグラ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
  • イワナンテン Leucothoe keiskei

    ツツジ科イワナンテン属
    漢字:岩南天
    名前の由来:岩場に生え、葉が「ナンテン(南天)」に似る。
    樹形:常緑低木、枝は垂れ下がる
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、下垂、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果、上向き
    果期:10月頃

    イワナンテン
    20240918_箱根湿生花園
    イワナンテン
    20240918_箱根湿生花園
  • イワガラミ Schizophragma hydrangeoides

    アジサイ科イワガラミ属
    漢字:岩絡
    名前の由来:気根(付着根)が岩や木に絡みついて這い上がる。
    樹形:蔓性落葉木本
    葉:対生、葉柄は赤みを帯びることが多い
    花:両性花、散房状の集散花序、白色
    花期:6~7月
    果実:蒴果
    果期:9~10月
    備考:
    新芽を摘んで、塩を一つまみ入れた熱湯に素早く潜らせ、冷水に取って食用としたり、新芽を茹でて和え物や味噌汁、揚げ物などにした。
    ツルアジサイとの違い>

    装飾花の萼片葉の鋸歯葉のにおい樹皮
    イワガラミ1枚粗い青臭い小さな割れ目ができる
    ツルアジサイ4枚細かいなし縦にはがれる
    イワガラミ
    20230626_富士山こどもの国
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20230817_西臼塚
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240504_高山・市民の森
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240517_竜爪山
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20240724_富士山太郎坊周辺
    イワガラミ
    20241006_高山・市民の森
    イワガラミ
    20241006_高山・市民の森
    イワガラミ
    20250309_高山・市民の森
    イワガラミ
    20250309_高山・市民の森
  • イロハカエデ(イロハモミジ) Acer palmatum

    ムクロジ科カエデ属
    漢字:伊呂波楓
    別名:イロハモミジ(伊呂波紅葉)、タカオカエデ(高雄楓)
    名前の由来:
    「イロハ(伊呂波)」は、7つの葉の裂片を「いろはにほへと」と数えた。
    「カエデ(楓)」は、葉の形がカエルの手に似ていることから、「カエルテ(蛙手)」が転訛した。
    樹形:落葉高木
    葉:対生、重鋸歯、7または5裂
    花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花と両性花が混じる)、散房花序、暗紫色、虫媒花
    花期:4~5月
    果実:翼果、ほぼ水平に開く、風散布
    果期:7~9月
    備考:
    オオモミジとの違い>

    葉身鋸歯葉先を結んだ線翼果
    イロハカエデ径4~7cmの円形重鋸歯楕円形
    中央の裂片が特に長い
    ほぼ水平
    上向き
    オオモミジ径7~12cmの円形細かい単鋸歯が多い円形やや鈍角に開く
    下向き
    イロハモミジ
    20220801_県立美術館
    イロハカエデ
    20220911_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240331_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20240420_その他
    イロハカエデ
    20250309_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20250309_高山・市民の森
    イロハカエデ
    20250404_県立美術館
    イロハカエデ
    20250404_県立美術館
    イロハカエデ
    20250404_県立美術館
    イロハカエデ
    20250430_県立美術館
    イロハカエデ
    20250430_県立美術館
  • イボタノキ Ligustrum obtusifolium

    モクセイ科イボタノキ属
    漢字:水蝋木/疣取木
    名前の由来:
    本種から得られるイボタ蝋(備考参照)を溶かして疣(いぼ)を取るのに使ったため「イボトリノキ(疣取りの木)」が転訛した説あり。
    漢字名「水蝋木」は、中国名。
    樹形:(半)落葉低木
    葉:対生
    花:両性花、総状花序、白色
    花期:5~6月
    果実:液果状の核果、黒紫色
    果期:10~12月
    備考:
    陽樹。
    樹皮につくイボタロウムシ(ガイガラムシの一種)が分泌する白蝋を固めたイボタ蝋(中国では虫白蝋(ちゅうはくろう))を、疣取りだけでなく、蝋燭、家具などの艶だし、戸滑りをよくするなどにも用いた。
    <ミヤマイボタとの違い>
    ミヤマイボタの備考参照。

    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20230619_富士山こどもの国
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20231115_遊木の森
    イボタノキ
    20240427_遊木の森
    イボタノキ
    20240427_遊木の森
    イボタノキ
    20240519_遊木の森
    イボタノキ
    20240519_遊木の森
    イボタノキ
    20240904_遊木の森
    イボタノキ
    20240911_箱根湿生花園
    イボタノキ
    20250407_朝霧高原
    イボタノキ
    20250407_朝霧高原
    イボタノキ
    20250407_朝霧高原
  • イヌマキ Podocarpus macrophyllus

    マキ科マキ属
    漢字:犬槇
    名前の由来:
    かつてスギを「マキ(真木)」と呼んでおり、スギよりも木材として劣る説、
    「ホンマキ」の別名を持つコウヤマキよりも姿形が劣る説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、雄花序は黄白色
    花期:5~6月
    種子:備考参照
    種子期:10~11月
    備考:
    秋に熟す種子は、赤紫色の肉質化した花托(花床)の上に球形で緑白色の実が載る。実は食べられないが、赤紫色に肉質化した花托は食べられる。
    土質を選ばずよく生長し、移植も容易で、強い刈り込みに耐え、病虫害が少ないことから、生垣、防風垣だけでなく、庭木としても用いられる。
    材は水湿に強く、桶材に用いる。

    イヌマキ
    20211026_駿府城公園
    イヌマキ
    20211026_駿府城公園
    イヌマキ
    20211030_遊木の森
    イヌマキ
    20220504_満観峰
    イヌマキ
    20220801_県立美術館
    イヌマキ
    20220801_県立美術館
    イヌマキ
    20231119_その他
    イヌマキ
    20231119_その他
  • イヌビワ Ficus erecta

    クワ科イチジク属
    漢字:犬枇杷
    名前の由来:ビワに似た実はビワより小さく味が劣る。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生、全縁、基部は丸いか浅く湾入する
    花:雌雄異株、小花は帯紅色、イヌビワコバチが花粉を媒介(備考参照)
    花期:4~5月
    果実:イチジク状果(瘦果の集まった複合果)、黒紫色、動物散布
    果期:10~11月
    備考:[1-1904][183][1-338P][349P][上180]
    枝には一周する托葉痕あり。
    果実に見えるのは「花嚢」で、花托が発達して袋状になり、内側に小さな花がたくさん着いたもの。
    <クワ科の植物>
    ヤマグワの備考参照。
    <受粉方法>
    イチジク属の植物とコバチ(絶対送粉共生
    イチジク属のすべての種は、それぞれ特定の種類のイチジクコバチというハチと一対一の共生関係を築いている。イチジクは、コバチに繁殖場所を提供し、コバチは、イチジクの花粉の媒介をするという両者の生存が不可欠な関係になっている。
    (参考)
    イヌビワとイヌビワコバチ(体長2mm程度)の場合
    【雌が雄花嚢へ達した場合】
    雄花嚢は、雄花とイヌビワコバチの幼虫の餌用の雌花が混在。
    雌が短い花柱の雌花に産卵すると虫こぶ化し、幼虫は子房や種子を食べて育つ。
    成虫になると、雄(羽なし)は雌(羽あり)と交尾して死ぬ。
    雌は雄花の花粉を付けた後、産卵のために、他の花嚢を探しに外へ飛び立つ。
    【雌が雌花嚢へ達した場合】
    雌花嚢は、花柱の長い雌花のみ。
    雌は産卵しようとしても、花柱が長いため産卵管が子房まで届かず産卵できない。
    雌花嚢の中を歩き回ることで受粉する。
    黒紫色に熟した雌果嚢は甘く食べられる。
    花嚢に入る際、雌の羽はほとんど取れてしまうため、他の花嚢へは移動できない(一匹以上の死んだ雌バチが入っている?)。

    イヌビワ
    20211030_遊木の森
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220410_満観峰
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20220619_遊木の森
    イヌビワ
    20240310_満観峰・朝鮮岩
    イヌビワ
    20240310_満観峰・朝鮮岩
    イヌビワ
    20250404_県立美術館
    イヌビワ
    20250404_県立美術館
    イヌビワ
    20250404_県立美術館
    イヌビワ
    20250430_県立美術館
    イヌビワ
    20250430_県立美術館
    イヌビワ
    20250720_県立美術館
    イヌビワ
    20251103_県立美術館
    イヌビワ
    20251103_県立美術館
    イヌビワ
    20251103_県立美術館
    イヌビワ
    20251103_県立美術館
    イヌビワ
    20251106_県立美術館
  • イヌツゲ Ilex crenata

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:犬黄楊
    名前の由来:
    「イヌ」は、「いな(非、否、異)」に由来し、同じように葉が小さいツゲに似ていて異なる説あり(ツゲは、ツゲ科ツゲ属で、葉は対生し鋸歯はない)。
    「ツゲ」は、葉が層をなして蜜に茂ることから「次から次と茂る」が「ツゲ」に転訛した。
    (参考)
    イヌ〇〇:「いな(非、否、異)」に由来し、「異な物」という意味で使われていた「イナ」がイヌに変化したものとする説が有力。
    「役に立つ植物に似ているが別の種」、「有用な種と同じ仲間であるが役に立たない」など、似て非なるものや劣るものを指す接頭語となっているケースが多いが、「犬」と結び付けるのはつじつまが合わない。
    樹形:常緑小高木
    葉:互生
    花:雌雄異株、淡黄白色
    花期:5~7月
    果実:核果、黒色
    果期:10~11月
    備考:
    材はモチノキより重硬緻密で、割れにくく狂いが少なく、器具・玩具・印材や櫛に用いられる。
    乾燥地から湿地など幅広い環境下で生育でき、強度な刈り込みにも耐える。

    イヌツゲ
    20211026_駿府城公園
    イヌツゲ
    20211026_駿府城公園
    イヌツゲ
    20211030_遊木の森
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20220801_県立美術館
    イヌツゲ
    20231016_県立森林公園
    イヌツゲ
    20231016_県立森林公園
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20231115_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240608_遊木の森
    イヌツゲ
    20240616_遊木の森
    イヌツゲ
    20240616_遊木の森
  • イヌシデ Carpinus tschonoskii

    カバノキ科クマシデ属
    漢字:犬四手
    名前の由来:
    「イヌ」は、クマシデやアカシデよりも特徴がない説、
    花序の様子を子犬に見立てた説あり。
    「シデ」は、果穂が、神前に供えたり飾ったりする玉串や注連縄(しめなわ)などに付ける白い布や紙の「四手」に似ている。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:雌雄同株、雄花 褐黄色、雌花 淡緑色
    花期:3~4月
    果実:堅果が集まった複合果
    果期:10月頃
    備考:
    <クマシデ属の葉と果穂の違い>

    側脈葉脚葉形葉身果穂
    アカシデ7~15対広い楔形長卵形6cm前後細長い
    イヌシデ12~15対広い楔形卵形4~8cm短い
    クマシデ20~24対浅心形長楕円形6~11cm太い
    サワシバ15~23対心形倒卵形4~14cm太い
    イヌシデ
    20211018_城北公園
    イヌシデ
    20211018_城北公園
    イヌシデ
    20220613_高山・市民の森
    イヌシデ
    20220613_高山・市民の森
    イヌシデ
    20220613_高山・市民の森
    イヌシデ
    20220619_遊木の森
    イヌシデ
    20220619_遊木の森
    イヌシデ
    20220619_遊木の森
    イヌシデ
    20230502_高山・市民の森
    イヌシデ
    20230502_高山・市民の森
    イヌシデ
    20230502_高山・市民の森
    イヌシデ
    20230502_高山・市民の森
    イヌシデ
    20230502_高山・市民の森
    イヌシデ
    20240421_遊木の森
    イヌシデ
    20240421_遊木の森
    イヌシデ
    20240608_遊木の森
    イヌシデ
    20240608_遊木の森
    イヌシデ
    20250309_高山・市民の森
    イヌシデ
    20250309_高山・市民の森
    イヌシデ
    20250412_高山・市民の森
    イヌシデ
    20250412_高山・市民の森
    イヌシデ
    20251013_遊木の森
    イヌシデ
    20251013_遊木の森
  • イヌザンショウ Zanthoxylum schinifolium

    ミカン科サンショウ属
    漢字:犬山椒
    名前の由来:サンショウに似るが香りが悪い。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:雌雄異株、散房花序、淡緑色
    花期:7~8月
    果実:蒴果(3個の分果)、褐色
    果期:9~10月
    備考:
    果実は生薬の「青椒(せいしょう)」と呼ばれ、種子の精油を煎じたものを咳止めや消炎薬とした。
    <サンショウとの違い>
    サンショウの備考参照。

    イヌザンショウ
    20221112_高山・市民の森
    イヌザンショウ
    20221112_高山・市民の森
    イヌザンショウ
    20231001_高山・市民の森
    イヌザンショウ
    20231001_高山・市民の森
    イヌザンショウ
    20231016_県立森林公園
    イヌザンショウ
    20231016_県立森林公園
    イヌザンショウ
    20240904_遊木の森
    イヌザンショウ
    20240904_遊木の森
    イヌザンショウ
    20240904_遊木の森